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放射線グラフト重合反応における高分子基材中の開始ラジカル濃度の影響について

The Effect of initial radical concentration in trunk polymers on radiation-induced graft polymerization

佐伯 誠一; 岡屋 慶子*; 瀬古 典明; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

Saiki, Seiichi; Okaya, Keiko*; Seko, Noriaki; Kudo, Hisaaki*; Katsumura, Yosuke*

放射線グラフト重合法のうち、照射工程と重合工程が分かれた前照射法においては、照射基材中のラジカルの失活がグラフト率低下の要因であると言われている。そこで本研究では、ESR法を用いて照射基材中のラジカル減衰挙動を検討し、ラジカル減衰後の照射基材を用いたグラフト重合試験結果と比較することで、目標のグラフト率を得るための保管条件の目安について調べた。50kGy照射したポリエチレン不織布を室温大気中に保管し、ESR測定をした結果、アルキルラジカルが観測され、そのラジカル濃度は照射3分後において5$$times$$10$$^{18}$$spins/g程度と算出された。また、照射基材中のラジカルは保管温度の増加と共に速く減衰し、その減衰挙動は異なる反応速度を有する一次反応の和で再現できた。グラフト率もラジカル減衰と同様、保管温度増加と共に速く減衰し、ラジカル濃度とグラフト率の相関関係を見ると、保管温度ではなく、ラジカル濃度によってグラフト率が支配されている。以上の結果から、市販の粒子状イオン交換樹脂と同等量の吸着官能基を導入する際に必要なグラフト率100%を得るためには、例えば20$$^{circ}$$Cで32時間まで保管可能であると推定できた。

no abstracts in English

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