検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

植物体内のセシウムの動態解析のためのポジトロン放出トレーサの開発

Production of positron-emitting cesium tracer for plant study

鈴井 伸郎; 柴田 卓弥  ; 石井 里美; 河地 有木; 尹 永根; 瀬古 典明; 藤巻 秀

Suzui, Nobuo; Shibata, Takuya; Ishii, Satomi; Kawachi, Naoki; Yin, Y.-G.; Seko, Noriaki; Fujimaki, Shu

植物体内における放射性セシウム(Cs)の非破壊イメージングを目的として、ヨウ化カリウム(KI)ターゲットにヘリウム(He)イオンビームを照射し、ポジトロン放出核種である$$^{129}$$Csの製造を試みてきた。しかしながら、従来の手法で製造した$$^{129}$$Csトレーサ溶液にはターゲット由来のK$$^{+}$$が高濃度で含まれており、K$$^{+}$$が植物のCs吸収において拮抗作用を持つことから、植物体内におけるCs動態を解明する研究に用いるためには、$$^{129}$$Csトレーサ溶液からK$$^{+}$$を除去する必要があった。そこで本研究では、放射線グラフト重合技術を活用して開発したセシウム捕集材を用いることで、K$$^{+}$$濃度が低い$$^{129}$$Csトレーサ溶液の精製を試みた。まず、HeイオンビームをKIターゲットに照射し、$$^{129}$$Csを製造した。次に、照射後のKIターゲットを純水に溶解させ、陰イオン交換カラムに通液させることでヨウ素イオンを除去した後、Cs$$^{+}$$を特異的に吸着するグラフト捕集材を充填したカラムに通液させた。この過程をポジトロンイメージング装置を用いて撮像したところ、$$^{129}$$Cs$$^{+}$$が本カラムに吸着する明瞭な動画像を得ることに成功した。また、5mM (NH$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$溶液の通液により、本カラムから$$^{129}$$Cs$$^{+}$$を溶出可能であることが確認された。溶出液中のK$$^{+}$$濃度が3$$mu$$M以下であったことから、植物体内におけるCs動態の研究に利用可能な$$^{129}$$Csトレーサが本手法により精製可能であることが確認できた。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.