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スピン偏極ポジトロニウム時間測定装置の製作

Construction of spin-polarized positronium time-of-flight apparatus

前川 雅樹; Li, H.; 河裾 厚男

Maekawa, Masaki; Li, H.; Kawasuso, Atsuo

スピン偏極陽電子ビームを物質に照射した際に観測されるポジトロニウム(Ps)の3光子消滅の確率は、表面電子のスピンの向きによって変化する。この性質を利用すると、表面電子のスピン偏極率を決定することができる。さらにPsの飛行時間(TOF)測定を行うことができれば、表面電子のスピン偏極状態密度を得ることが可能となる。現在、そのような実験を目指してスピン偏極Ps-TOF測定装置を開発している。この装置では、Na-22またはGe-68線源を用いて生成した低速陽電子ビーム(エネルギー15keV)を静電レンズにより試料に導く。ビームライン途中に設置した炭素薄膜(膜厚: 10$$mu$$g/cm$$^2$$)通過時に放出される2次電子信号をスタートトリガに、Ps消滅$$gamma$$線信号をストップトリガとする時間差測定によりTOFスペクトルを得る。薄膜に対して陽電子を加速する電圧を印加することで、陽電子ビームが薄膜を通過することを確認した。陽電子ビームの薄膜透過率は印加電圧を増大させると向上するが、最大50%程度で頭打ちとなる。この一因としては、薄膜通過時の非弾性散乱により陽電子の大半が収束軌道から外れるためと考えられる。講演では、今後の改良策などについても報告する。

no abstracts in English

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