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放射線輸送計算コードPHITSの応用による材料へのイオン照射効果の予測

Prediction of ion irradiation effects on materials by application of radiation transport simulation code PHITS

小川 達彦   ; 八巻 徹也; 佐藤 達彦   

Ogawa, Tatsuhiko; Yamaki, Tetsuya; Sato, Tatsuhiko

陽子や重イオンの照射による材料の物性変化は、放射線施設の管理や産業応用で重要なため、精力的な研究が進められている。物性変化は、入射粒子によりナノからマイクロメートル程度の空間にエネルギーが沈着され、材料の化学結合が変化することで起こると考えられ、吸収線量が照射効果の指標として用いられてきた。しかし吸収線量やLET(線エネルギー付与)が同じでも、入射粒子の線種によって物性変化が異なる事例も知られている。放射線輸送計算コードPHITSは、微細空間におけるエネルギー沈着を計算する機能を持ち、LETの他に比エネルギー沈着(Specific energy deposition)など を計算できる。Specific energy depositionを用いてエネルギー沈着と化学変化の関係を分析することで、物性変化の線種依存性を説明できると考え、先行研究の実験条件に適用した。合成樹脂の一種であるポリエーテルスルホンに、陽子・ヘリウム・炭素イオンを照射した際の引っ張り破断伸び(強度)低下を、Specific energy depositionを基に推定したところ、同じ吸収線量でも陽子やヘリウムによる引っ張り破断伸びの低下は、炭素イオンによる値の半分弱になるという実験結果をよく説明できた。また、分子鎖の破断がランダムな位置で起こるという簡単な仮定から、線量に対する引っ張り破断伸びの低下の飽和性も説明できた。

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