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CT試験片のき裂内酸化皮膜形成に及ぼす冷間加工の影響

Influence of cold work on oxidation in the vicinity of crack tips of compact tension specimens of austenitic stainless steels immersed in a high temperature water condition

笠原 茂樹; 知見 康弘; 西山 裕孝 

Kasahara, Shigeki; Chimi, Yasuhiro; Nishiyama, Yutaka

CT試験片はステンレス鋼の高温水中き裂進展速度評価に広く用いられており、その機構論的な検討も重要な技術課題である。本研究では、き裂先端における酸化皮膜形成に及ぼす冷間加工の影響に着目し、溶体化と20%冷間圧延SUS316Lより製作した0.5T-CT試験片を荷重負荷あり、なしの2条件で約290$$^{circ}$$Cの高温水に浸漬し、き裂の先端に形成した酸化皮膜の詳細評価を行った。その結果、溶体化材, 冷間加工材ともき裂先端近傍にはCrリッチな酸化皮膜が形成し、その厚さは冷間加工材の方が厚かった。その理由として、冷間加工によって導入された母相の加工転位が酸素拡散経路として働き、そこにき裂先端での応力集中が重畳したため、酸化皮膜の成長が促進されたものと考えられる。一方溶体化材では粒界に沿った酸化皮膜形成が認められた。これは、溶体化材では転位密度が小さく、他の酸素拡散経路としての粒界における酸化顕在化したものと思われる。以上、き裂先端において、材料への冷間加工と荷重負荷の重畳が酸化を促進する効果を示すことを明らかにした。

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