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シミュレーションで考慮されていない低エネルギー光子

Low energy photons not considered in simulations

菅井 裕之*; 山口 充孝; 長尾 悠人; 平野 祥之*; 酒井 真理*

Sugai, Hiroyuki*; Yamaguchi, Mitsutaka; Nagao, Yuto; Hirano, Yoshiyuki*; Sakai, Makoto*

重粒子線治療時の被ばく線量の評価は、一般的にモンテカルロ法を用いたシミュレーションコードのGEANT4で行われている。被ばくに寄与する放射線には原子核反応による放射線及び制動放射がある。GEANT4では、複数ある制動放射の成分のうち原子核及び二次電子による発生過程をシミュレーションするが、この2成分のみでの線量計算の妥当性は検証されていない。そこで、その妥当性を検証するため、炭素線が水に入射した時に発生する制動放射発生量の実測値と計算値を比較した。その結果、計算値の方が大幅に小さく、準自由電子及び原子制動放射等のGEANT4で考慮されていない低エネルギー成分の被ばく線量への寄与が示唆された。

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