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筋収縮調節機構と関連した筋肉の細いフィラメントのダイナミクス変化

Dynamics changes of muscle thin filaments related to the regulatory mechanism of muscle contraction

藤原 悟; 松尾 龍人; 山田 武*; 柴田 薫  

Fujiwara, Satoru; Matsuo, Tatsuhito; Yamada, Takeshi*; Shibata, Kaoru

筋収縮は、筋肉細胞のCa$$^{2+}$$濃度により調節されている。筋収縮調節の分子機構の解明は生理学・生物物理学的興味のみならず心筋症発症機構という医学的観点からも重要である。筋収縮調節は、筋肉の「細いフィラメント」上の調節蛋白質トロポニン, トロポミオシンにより行われている。Ca$$^{2+}$$濃度の違いにより、この細いフィラメントの柔らかさが変化することが示唆されている。蛋白質の柔らかさは、蛋白質のダイナミクスに由来する。我々は、筋収縮調節機構における蛋白質ダイナミクスの役割を調べるために、ウシ心筋から単離した細いフィラメントの中性子準弾性散乱実験を行った。筋収縮が抑制される低Ca$$^{2+}$$濃度と抑制解除される高Ca$$^{2+}$$濃度状態のそれぞれについて測定を行った結果、低Ca$$^{2+}$$度状態の細いフィラメントの方が高Ca$$^{2+}$$濃度状態よりも、より柔らかいこと、そしてこの柔らかさの違いは、原子の局所的な運動の分布の違いに由来することが示された。さらに、この違いは、調節蛋白質のダイナミクスの違いによることが示唆された。これらの結果は、調節蛋白質のダイナミクスの制御が、筋収縮調節機構において重要な役割を果たすことを示唆している。

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