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Large-scale shell-model calculations for low- and high-lying states

低励起および高励起状態に対する大規模殻模型計算

宇都野 穣   

Utsuno, Yutaka

微視的核構造模型のうち、殻模型計算(配位間相互作用)は、特に基底状態近傍の低励起状態の記述において大きな成功を収めてきた。それは、殻模型計算が低励起状態に重要な、主殻内核子間相関を完全に取り入れた模型であることによる。一方、高励起状態においては、主殻をまたがる相関も効いてくるようになり、それを取り入れるにはかなり大規模な計算が必要となるため、これまで殻模型計算に基づいた研究がほとんどなされてこなかった。発表者らは、最近、多主殻を取り入れた大規模殻模型計算によって、低励起状態と高励起状態を統一的に記述する研究を遂行しており、この招待講演ではその成果の一部を紹介する。特に、カルシウム近辺の$$pf$$殻領域の構造に焦点を当て、低励起状態においては有効核力と殻構造の変化との関わりについて、高励起状態においては$$E1$$遷移およびガモフテラー遷移強度関数、さらに、最近論文で発表した新しい準位密度計算手法とその$$pf$$殻核への応用について紹介する。

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