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燃料デブリの処分に向けた予察的な検討,2; ガスの発生とその影響

Preliminary study for disposal of fuel debris, 2; Impact of gas generation on disposal system

西村 優基; 島田 太郎 ; 武田 聖司 

Nishimura, Yuki; Shimada, Taro; Takeda, Seiji

福島第一原子力発電所事故により発生した燃料デブリをHLWと同様の地層処分概念で直接処分することを想定した場合に懸念される、金属腐食と水の放射線分解で発生するガスの影響に着目し、ガス発生速度及び発生量の予察的評価を行った。オーバーパック(OP)が閉じ込め機能を失うまでは、OP内側で残存水の放射線分解によるガス発生が支配的となり、その累積ガス発生量は約1.9m$$^{3}$$と試算された。この場合、ガス蓄積圧力はOP設計圧を下回ることからガスによるOP早期破損シナリオは生じないと想定される。一方、OP外側でのガス発生速度と溶存水素ガスの拡散移行速度との比較を行ったところ、閉鎖後の長期にわたりOPと緩衝材の界面にガスが蓄積し、その圧力は想定される地圧を超える可能性を示唆する結果となった。これらの結果から、燃料デブリの処分においては、緩衝材中でのガス移行の検討の必要性が示唆された。

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