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はじき出し閾値エネルギーの正しい実験的算出によるInGaP太陽電池の放射線劣化予測

Prediction of radiation degradation for InGaP solar cells by suitable experimental estimation of displacement threshold energy

奥野 泰希

Okuno, Yasuki

放射線環境下で使用される材料は、放射線との相互作用によって変位損傷を生じることが知られている。この変位損傷によって生成される欠陥は、放射線が照射される前の材料特性を変化させる。原子力材料においては、機械的特性の変化や、熱伝導率の低下を引き起こす。また宇宙用の太陽電池では、発電効率の低下を引き起こす。変位損傷量は、放射線粒子から原子核へ付与される運動エネルギーが、はじき出し閾値エネルギーを超えると1次はじき出し原子が生成すると考えられている。金属材料などの場合、このはじき出し閾値エネルギーは、照射後の抵抗値の変化として、計測されている。しかし、測定は、原子が何かのエネルギーの壁に挟まれており、そこから抜け出すエネルギーが付与されたときに、1次はじき出し原子が生成することを観測したデータではなく、残留した欠陥または、安定化した2次, 3次欠陥の中で、測定される物性に関与する欠陥からの情報を抽出している。そのため、はじき出し閾値エネルギーは、実際には、格子における原子の束縛エネルギー、原子の移動による欠陥の生成確率が、含まれていると考えられる。本研究では、InGaP太陽電池が、この粗い仮定によって決められたはじき出し閾値エネルギーの利用によって、実験値と異なる劣化予測になることを示し、はじき出し閾値エネルギーをこれまでの予測手法により正確に取得する手法を用いて、宇宙用太陽電池の放射線劣化予測の精度を向上させたことを報告する。

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