復元古地形の妥当性確認としての地形変化シミュレーションの適用性

Application of numerical simulation of landform changes as the validity examination of reconstructed paleotopography

丹羽 正和   ; 三箇 智二*; 小松 哲也  ; 尾上 博則 ; 松岡 稔幸

Niwa, Masakazu; Sanga, Tomoji*; Komatsu, Tetsuya; Onoe, Hironori; Matsuoka, Toshiyuki

地層処分におけるサイト選定や安全評価においては、数万年以上の将来の自然現象に伴う地質環境の変動を予測することが重要となる。このような地質環境の長期予測は、一般に数十万年以上の過去から現在までの地質環境の変化の把握に基づいて行われる。われわれは、過去から現在までの長期の地質環境の変化を三次元的に表現できる数値モデルの開発を進めてきたが、このモデルを将来予測に適用するためには、モデル構築の妥当性や不確実性を把握しておくことが重要である。本発表では、このうち既存の地形・地質情報に基づき復元した45万年前の古地形(地形モデル)を出発点として、河川の土砂運搬・堆積過程を模擬して地形の大局的な変化を再現する地形変化シミュレーションを実行し、現在の地形との対比を試みた。その結果、地形変化シミュレーションが復元古地形の妥当性確認手法の一つとして有効であることが示された。

Numerical simulation of landform changes were performed for the reconstructed paleotopography at 450 ka. In this simulation, landform changes are described based on the algorism concerning sediment transport and deposition in rivers. Simulated topography showed a good agreement with present real topography. This suggests that the numerical simulation is usable to examine the validity of reconstructed paleotopography.