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遺伝解析による土壌微生物評価から温暖化に伴う土壌呼吸量の変動要因を探る

Exploring factors affecting the warming-induced variation in soil respiration by genetic analysis

近藤 俊明*; 寺本 宗正*; 高木 健太郎*; 小嵐 淳   ; 安藤 麻里子  ; 高木 正博*; 石田 祐宣*; Liang, N.*

Kondo, Toshiaki*; Teramoto, Munemasa*; Takagi, Kentaro*; Koarashi, Jun; Atarashi-Andoh, Mariko; Takagi, Masahiro*; Ishida, Sachinobu*; Liang, N.*

土壌中の有機炭素は土壌微生物による分解過程を経てCO$$_{2}$$として大気中に放出(微生物呼吸)される。温暖化に伴う微生物呼吸量の増加は地球規模の炭素収支に多大な影響を及ぼすため、その評価は気候変動の将来予測において重要である。本研究では、温暖化操作実験のもと、微生物呼吸が長期に渡って測定されている5つの森林において、遺伝解析を用いて、(1)土壌微生物量、および(2)種組成の変化など、土壌微生物動態を把握することで、温暖化に対して土壌微生物相がどのような応答を示し、結果として微生物呼吸がどう変動するのかといった、一連の微生物呼吸プロセスの解明を行った。その結果、(1)日本の森林生態系では、温暖化環境下においても微生物呼吸量の減少をもたらすと考えられる土壌微生物種の消失や土壌微生物量の減少が生じないこと、(2)一方で二次的な森林においては、温暖化に応じて多様な有機物の分解に関わる放線菌や硝酸菌の出現頻度が増加することが明らかとなった。つまり、土壌微生物相の高い温度耐性と、温暖化に応じた特定の土壌微生物グループの出現頻度の増加が、温暖化効果の長期維持(土壌呼吸量の増加)の要因になっていることなどが示唆された。

no abstracts in English

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