東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所燃料デブリ等分析について
Analysis of debris samples of Tokyo Electric Power Company Holdings Fukushima Daiichi Nuclear Power Station
燃料デブリ等研究戦略検討作業部会
Task Force on Research Strategy for Debris of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station
東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉作業を進めるにあたっては、燃料デブリの取出し及び取出した燃料デブリの保管管理及び処理処分に係る工程設計及び工程管理を行う必要がある。このためには、格納容器・圧力容器内の内部調査や、今後取得される燃料デブリ等サンプルの分析を行うことにより、燃料デブリの特性や堆積状態、核分裂生成物・線量の分布、構造材の破損や腐食状態等の現場の状況を明らかにすることが不可欠である。さらには、これら現場の状況に関して得られた知見や情報を用いて事故時に生じた現象を理解し、事故原因の究明を進めていくことにより得られる知見や情報を適時適切に廃炉の工程設計及び工程管理に反映するとともに、それらを継続的に改良していくことが重要である。廃炉に向けた中長期ロードマップでは、2021年内には初号機の燃料デブリの試験的取出しが目標とされている等、今後、燃料デブリを含むサンプル分析及び内部調査が本格化する。このことから、廃炉作業を安全かつ着実に進めるニーズの観点で、燃料デブリの取出し、保管管理、処理処分及び事故原因の究明においてどのような課題があるのか、その課題を解決するためには燃料デブリについて何をどのように分析すればよいのかについて検討し、推奨としてまとめた。実際に、どこの施設でどの分析をどのような順番で行うかの分析実施計画は、それぞれの目的に応じ優先順位を付けて、本報告書の内容を参考に策定されることが望まれる。
Design, planning and control of debris-related processes, namely retrieval, storage management, processing and disposal of the debris, are required for the safe and steady decommissioning of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (1F). Status inside primary containment vessel of 1F must be known by the PCV investigation and fuel debris sample analysis. Continuous updating and improvement of the process design are important through ascertainment of the cause of the accident. The roadmap for the 1F decommissioning have shown the milestone of commencement of trial retrieval of fuels debris within 2021, which indicates the analysis of fuel debris sample begin in earnest. This report recommends required debris analysis in relation with issues for the retrieval, storage management, processing and disposal, and ascertainment of the cause of the 1F accident. Practical analysis plan is expected to be prepared based on this report.