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高燃焼度燃料への非常用炉心冷却系性能評価指針の適用性検討に関する研究の状況

Status of investigation to ensure applicability of ECCS acceptance criteria to high-burnup fuel

小澤 正明*; 天谷 政樹  

Ozawa, Masaaki*; Amaya, Masaki

発電用軽水炉(LWR)では、冷却材喪失事故時に炉心の冷却可能形状を維持するとともに放射性核分裂生成物の公衆及び環境への放出を最低限にするために設計された非常用炉心冷却系(ECCS)が設けられている。LWR用ECCSに関する規制基準は、設計上の安全機能及び性能の評価並びに安全評価結果の安全裕度を確保するために定められている。日本における現在の基準は1981年に定められ、これは旧基準に対し当時の知見を加えたものである。この基準制定以降、燃料被覆管の材質、設計等を変えることで燃料燃焼度が進展し、これに伴い高燃焼度燃料のLOCA時の安全性を評価する研究を通して更に知見が蓄積されてきた。本論文では、日本の現行のECCS基準の高燃焼度燃料への適用性に関する最近の研究成果と今後の課題をまとめた。現在までに得られている研究成果によれば、燃焼度進展がLOCA時の被覆管酸化や急冷時破断限界に及ぼす影響は小さく、現行基準が高燃焼度燃料にも適用可能であることが分かった。

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