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ジルコンU-Pb年代とチタン濃度の同時定量分析; 大崩山花崗岩体への適用

Simultaneous determination of zircon U-Pb age and titanium concentration using LA-ICP-MS; A Case study of the Okueyama granite, Kyusyu, Japan

伊藤 大智*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲  ; 小北 康弘 ; 八木 公史*; 大野 剛*; 湯口 貴史*

Ito, Daichi*; Ishibashi, Kozue*; Sakata, Shuhei*; Yokoyama, Tatsunori; Ogita, Yasuhiro; Yagi, Koshi*; Ono, Takeshi*; Yuguchi, Takashi*

本研究では、3岩相から構成される大崩山花崗岩体(黒雲母花崗岩・ホルンブレンド黒雲母花崗岩・ホルンブレンド黒雲母花崗閃緑岩)に対して、ジルコンのカソードルミネッセンス像観察に基づく成長構造の分類およびレーザーアブレーション試料導入を備えた誘導結合プラズマ質量分析法による同一分析地点におけるジルコンU-Pb年代およびチタン濃度の同時定量分析を実施した。U-Pb年代からはジルコンの結晶化年代、チタン濃度からはTi-in-zircon温度計を用いることで結晶化温度を導出できる。この結果から大崩山花崗岩体の温度・時間履歴(冷却プロセス)を論じた。このように得られる冷却プロセスは隆起・侵食史の解明にも寄与する。LA-ICP-MSによる分析には学習院大学のNd:YAGレーザーアブレーション装置(NWR-213)およびトリプル四重極ICP-MS(Agilent8800)を組み合わせたものである。本研究では分析条件を検討し、$$^{48}$$Ti$$^{+}$$が同じ質量電荷比のイオンとの干渉を防ぐために、O$$_{2}$$ガスをリアクションガスとして用いた。それにより、プロダクトイオンとして$$^{48}$$Ti$$^{16}$$O$$^{+}$$が生成され、質量電荷比を変化させ、干渉イオンの除去が可能となる。分析の結果、大崩山花崗岩の3岩相においてU-Pb年代およびチタン濃度が得られ、年代値は大崩山花崗岩体の既存研究や新規に所得した黒雲母K-Ar年代と整合的であった。黒雲母花崗岩の試料から14.6$$pm$$1.1Maから11.8$$pm$$1.3Maの年代値、2.1$$pm$$0.1ppmから27.9$$pm$$1.4ppmのチタン濃度を得た。チタン濃度から得られた結晶化温度は、620-850$$^{circ}$$Cを示した。得られた温度・時間履歴では、岩相間でマグマの冷却プロセスに大きな差異は認められず、ジルコンの冷却温度から黒雲母のK-Arの閉鎖温度までマグマ溜まりの急冷が生じていることが解明された。

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