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長距離ウェーク場を含む不均等蓄積したビームの集団不安定性のIIRフィルターを用いた解析

Analysis of collective instabilities of uneven filled beams including long range wake fields using an IIR filter

外山 毅*; 小林 愛音*; 中村 剛*; 菖蒲田 義博   

Toyama, Takeshi*; Kobayashi, Aine*; Nakamura, Takeshi*; Shobuda, Yoshihiro

J-PARCの様な大強度ビーム加速器では、ビームが発するウェーク場がビームに働き不安定な運動を引き起こす。これがビーム損失の原因の1つとなり、ビーム強度の増強に制限を与える。不安定性の理論的計算のほとんどは、リングに対称に蓄積されたバンチを対象にしているが、J-PARC MRでは9個のRFバケツに対して8個のバンチが不均一に蓄積され、解析が難しくなっている。シミュレーションにおいても、壁抵抗によるウェーク場は長距離で生き残るので計算が簡単ではない。例えば、J-PARC MRでは、壁抵抗のウェーク場は減衰時間1ms(200ターン)程度と積もられている。この様なウェーク場に対して、ビーム振動からキックへの伝達関数をIIR(infinite impulse response)フィルターで近似すると、数ターン前までの履歴情報のみで計算可能となる。それは、壁抵抗ウェーク場が、$$exp(-alpha s)$$の形の重ね合わせで表現でき、線形系を記述するIIR filterで表すことができるためである。この方法は、一般の線形系のウェーク場に適用可能である。ここでは、Rigid bunchモデルの場合の計算法を報告する。

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