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重い中性子過剰原子核の遅発中性子と遅発核分裂

Delayed neutrons and delayed fission for heavy neutron-rich nuclei

湊 太志   

Minato, Futoshi

原子核における$$beta$$崩壊では、$$beta$$崩壊後の娘核(子孫核)が高い励起状態になることがある。その励起状態のエネルギーが中性子しきい値を超える場合、遅発中性子が放出される。原子番号が大きい原子核、特に90を超える原子核では、$$beta$$崩壊後の励起エネルギーはしばしば核分裂バリアより高くなって核分裂(遅発核分裂)を起こす。重い中性子過剰核の遅発中性子および遅発核分裂は、星の活動によって作られる元素の分布量、特に、"r-process"と呼ばれる過程によって作られる元素の分布量に影響を与えていると考えられている。しかし、遅発中性子および遅発核分裂の理論計算データの数は限定的であり、r-processの理解を進めるためには、データの拡充が求められている。本研究では、微視的モデルであるRQRPA法と核データ評価研究等で用いられているHauser-Feshbach統計模型を使い、新たに遅発中性子と遅発核分裂の理論計算データの作成を実施した。本研究の結果、中性子過剰側ほど遅発核分裂よりも遅発中性子が優勢になるが、その度合いは使用する核分裂バリアのデータによって異なることが分かった。

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