大気放出された放射性核種の濃度分布と放出量を線画像から推定する手法開発,4; 推定手法の試作

Development of an estimation method of concentration distribution and release amount of radionuclide discharged to the atmosphere using gamma-ray imaging, 4; A Prototype of estimation method

永井 晴康  ; 古田 禄大*; 佐藤 大樹   ; 中山 浩成   

Nagai, Haruyasu; Furuta, Yoshihiro*; Satoh, Daiki; Nakayama, Hiromasa

原子力機構では、放射性物質の大気拡散予測の信頼性を向上するための研究開発として、大気拡散計算と放射線計測を融合して大気放出された放射性核種の濃度分布と放出量を推定する手法の開発を進めている。放射線計測技術としては、京都大学が新規開発した電子飛跡検出型コンプトンカメラ(ETCC)を用いる。ETCCにより得られる線の定量的画像(入射角度分布)は放射性核種ごとにその量と方向分布を特定できることから、複数箇所で測定された線画像の組み合わせから大気中の放射性物質の核種ごとの3次元濃度分布を一定の時間間隔(数分)で再構成するとともに、時間間隔ごとの濃度増加量から放出量も推定することを目指している。手法開発は、原子力機構が開発した高分解能大気拡散予測コードLOHDIM-LESと放射線輸送計算コードPHITSを活用し、シミュレーションベースで実施している。本発表では、線画像データから応答関数行列を逆解析し濃度分布を復元する手法の試作と試験結果を報告する。

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