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RANSによる応力測定のための高分解能飛行時間型中性子回折手法

High-resolution time-of-flight neutron diffraction technique for stress measurement with RANS

岩本 ちひろ*; 高村 正人*; 栗原 諒*; 徐 平光   ; 鈴木 康介*; 高橋 進*; 山本 和喜 ; 菖蒲 敬久  ; 大竹 淑恵*

Iwamoto, Chihiro*; Takamura, Masato*; Kurihara, Ryo*; Xu, P. G.; Suzuki, Kosuke*; Takahashi, Susumu*; Yamamoto, Kazuyoshi; Shobu, Takahisa; Otake, Yoshie*

中性子回折による応力測定には、回折線ピークの微小なシフトを測定するために高い回折線測定分解能が必要である。大型施設では、回折線測定分解能向上のためにチョッパー機構やポイズンモデレータなどの短パルス化デバイス導入が一般的である。しかしながら、これらのデバイスは、ビーム強度を低下させ、かつ追加遮蔽導入によるシステムの大型化にもつながる。そのため中性子ビーム強度の低い小型中性子源の現場導入を前提とした開発には不向きである。本研究では、中性子線源より下流側で中性子ビームの長パルス化を引き起こす"遅延中性子"に着目し、中性子ビーム強度と回折線測定分解能の間のトレードオフの関係を打開するための2つの開発を行なった。ひとつは、遅延中性子の発生を防ぐ非結合型コリメータシステムの開発、もうひとつは遅延中性子による長パルス化の影響を分離できる新しい回折線フィッティング関数を導入した解析法である。理化学研究所の小型加速器中性子源RANSのビームラインにおいて、これらの手法を取り入れてBCC鉄粉回折線を測定し、改善前のセットアップ時における回折線分布と比較した結果を図2に示す。(211)格子面からの回折ピークに対して、検出された回折中性子収量が非結合型コリメータシステムを使用することで2倍増加させながら、ひずみ分解能6.8$$times$$10$$^{-4}$$を達成した。これはヤング率が約200GPaの鉄鋼材料の応力を130MPaまで測定可能であることを示している。また、S45C試料に応力を付加させた既知応力サンプルからの回折中性子トライアル測定を行った。その結果500MPa$$pm$$200MPaの圧縮応力を格子ひずみから同定することに成功した。

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