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半導体の最先端

Leading edge of semiconductors

津田 泰孝   

Tsuda, Yasutaka

普段使っているスマートフォンやPCがどのように動いているかご存じだろうか。それらの中で行われる高度な電子制御の鍵を握るのは、半導体と呼ばれる物質である。半導体とは、条件により電気を通す性質と通さない性質の両方を示す物質であり、特に代表的な半導体であるシリコンはあらゆる電化製品に利用されている。電子機器の制御をおこなう集積回路は、シリコンを酸素と反応させ、酸化膜を表面に形成するというプロセスを経て作られる。高性能な回路を構築するためには、この酸化膜をできるだけ薄く作ることが必要であり、近年その薄さはおよそ1ナノメートル(十億分の一メートル)にまで達している。これは物質を形作る原子の数で言いかえると、わずか数個分という薄さである。ここにほんの少しでも原子の抜け(欠陥)が存在すると消費電力の増加や誤作動といった問題が起こる。欠陥の少ない良質な酸化膜を作成するためには、反応を理解し、精密に制御することが必須である。シリコンと酸素との反応メカニズムは、未だ全貌が理解されているとはいえず、半導体産業の最先端では日々研究が進められている。しかし、反応式にしてしまえばSi+O$$_{2}$$ $$rightarrow$$ SiO$$_{2}$$という中学、高校で習うような簡単なものである。半導体に限らず、最先端の現場で活用される知識は、必ず学校で習う基礎と地続きである。子どもたちが学校でよく学び、将来活躍してくれることを期待している。

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