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J-PARCリニアックの運転状況と出力増強に向けた検討

Operation status and upgrade plan of the J-PARC linac

森下 卓俊  

Morishita, Takatoshi

J-PARCリニアックは2008年よりユーザーへのビーム供給を開始し、2013年にエネルギー増強が行われ、後段の3GeVシンクロトロン(RCS)に設計エネルギー400MeVのビーム供給を開始した。2014年のビーム電流のアップグレードを経て、2018年10月には当初設計のピーク電流である50mAに到達した。2023年にはビームパルス幅を0.5msに広げ、RCSからの1MW出力に相当するビーム運転を開始した。本論文では、ビーム内のイオン密度が高い場合に発生するビーム損失を低減させるためのビーム光学チューニングの改良や、ビームエネルギー安定化への補正技術開発と装置の更新、それらを可能にしたビーム診断技術の開発など、当初設計パワーの達成に至るまでのリニアックの進展についてまとめた。現在、RCS出力で1MWを超えるビーム出力増強と、リニアックから陽子照射試験施設へのビーム供給を可能とするために、リニアックのビーム強度の増強と、加速の繰り返しを倍増するアップグレード計画について検討を進めている。これらの増強を実現するためには、さらなるビーム損失の低減を可能とするビーム光学研究の進展と、ビーム加速のための電力源(高周波源)の増強に加え、リニアックの上流部分においてビームライン機器の大幅な更新を要するものであり、検討状況と今後の増強計画についてまとめた。

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