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微生物培養後の再生重水を用いたアミノ酸の重水素化

Recycling of used heavy water and its application to amino acid deuteration

柴崎 千枝; 鈴木 陽茉梨*; 池上 貴久*; 吉田 将喜*; 奥 隆之   ; 安達 基泰*; 阿久津 和宏*

Shibazaki, Chie; Suzuki, Himari*; Ikegami, Takahisa*; Yoshida, Katsuyoshi*; Oku, Takayuki; Adachi, Motoyasu*; Akutsu, Kazuhiro*

日本国内における重水の価格は、過去10年間で数倍に急騰しており、各種実験で使用済みとなったD$$_{2}$$O溶液を高濃度の純粋なD$$_{2}$$Oへと低コストで再生する新たな方法の開発が重要となっている。本研究では、重水で微生物を培養する過程で発生した廃棄D$$_{2}$$O溶液を対象に、蒸留および活性炭処理で不純物を除去した後、電気分解によって重水素濃度を高めることで、純粋なD$$_{2}$$O(再生D$$_{2}$$O)を生成する手法を開発した。その結果、不純物を多く含む重水濃度96.6%の廃棄D$$_{2}$$O溶液(3L)を、重水濃度98.8%の再生(1L)に精製することに成功した。更に、この再生D$$_{2}$$Oをアミノ酸の一種であるグリシンの重水素化実験に用いたところ、反応の阻害は認められず、収率95.5%、重水素化率90.6%の重水素化グリシンをgスケールで合成できることが確認できた。重水素化グリシンの作成コストは、そのほとんどが重水の値段となっている。よって、今回の廃重水から純粋な重水(再生D$$_{2}$$O)を作製する手法は、D$$_{2}$$Oのコスト削減を実現し、持続可能な資源としての再利用を促進する。今後は、再生D$$_{2}$$Oの更なる活用を目指し、アラニンやヒスチジンなど側鎖を持つアミノ酸の完全重水素化方法の開発や、重水素化ペプチドの機能特性を探究する。

no abstracts in English

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