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陽子および重陽子による1陽子ノックアウト反応の系統的分析

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中田 響 ; 小川 翔也*; 茶園 亮樹*; 緒方 一介*

Nakada, Hibiki; Ogawa, Shoya*; Chazono, Yoshiki*; Ogata, Kazuyuki*

粒子を原子核に入射することによって核内の陽子をたたき出す陽子ノックアウトは、中性子過剰な原子核を生成する方法の1つとして注目されている。近年、陽子を用いた場合と、重陽子(陽子と中性子が弱く束縛した粒子)を用いた場合の陽子ノックアウト反応の断面積が実験的に測定された。単純に考えると、陽子と重陽子では粒子数が2倍異なるため、重陽子を用いた場合の断面積は、陽子を用いた場合のそれと比較して約2倍になると期待される。しかし、実験の結果、実際には1.5倍程度であることが明らかになった。この直観との差異は未だ明らかではなく、理論モデルに基づく詳細な分析が必要である。本研究の目的は、重陽子を用いた陽子ノックアウト反応の断面積が、陽子を用いた陽子ノックアウト反応の断面積の2倍以下となる原因を分析することである。反応の記述には、標準的な方法である歪曲波インパルス近似(Distorted Wave Impulse Approximation: DWIA)を用いる。DWIAは、入射粒子が原子核内の特定の陽子のみと散乱し、それ以外の粒子の状態は変化しないとする近似に基づいている。また、重陽子は弱束縛粒子であるため、反応過程で構成粒子である陽子と中性子に分解する可能性がある。そのため、本研究では散乱における重陽子の分解を取り入れ、反応機構を分析することで、断面積比が直観的な値より小さくなる物理的背景を明らかにする。

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