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高速中性子混入率判定法ReD-GraMの考案と実現可能性に関する研究

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石川 諒尚; 田中 浩基*; 櫻井 良憲*; 中村 哲志*; 渡辺 賢一*; 鬼柳 善明*; 藤 暢輔   

Ishikawa, Akihisa; Tanaka, Hiroki*; Sakurai, Yoshinori*; Nakamura, Satoshi*; Watanabe, Kenichi*; Kiyanagi, Yoshiaki*; Toh, Yosuke

加速器BNCTでは、ターゲットから生じる高速中性子を、ビーム整形減速機構(BSA)により治療に適したエネルギー領域(熱外中性子)まで減速して利用する。しかしながら、BSAから取り出される中性子ビームには、一部高速中性子成分が混入しており、これが皮膚線量の増大などの好ましくない影響を及ぼすため、熱外中性子強度に対する高速中性子線量の比を高速中性子混入率と定義し、基準値を設けて規制している。ところが、特にLiターゲット用いた場合には、発生する高速中性子のエネルギーが低く、従来の閾値反応を利用した測定法ではBSAから出てくる高速中性子を測定することができず、現状、BNCT用中性子源の高速中性子混入率を測定する手法は確立されていない。そこで、我々は中性子エネルギーによる透過性の違いに着目した高速中性子混入率判定法として、反応率深部勾配法(ReD-GraM)を考案した。ReD-GraMでは、小型中性子検出器を用いて水ファントム内ビーム軸方向の$$^{6}$$Li(n,t)$$alpha$$反応率プロファイルを取得し、その深部における勾配が入射中性子エネルギーによって変化することを利用して高速中性子混入率の判定を行う。本研究では、PHITSによるReD-GraMのモンテカルロシミュレーションと、KUR重水中性子照射設備(HWNIF)を利用したReD-GraMの実験的検証を行った。PHITSを用いたモンテカルロシミュレーションでは、入射中性子ビームの高速中性子混入率の変化に応じて深部勾配が変化することを確認した。また、KUR HWNIFでの実証実験では、重水厚を0mmまたは100mmとして高速側のエネルギースペクトルを変調させた照射において、測定される反応率深部勾配に約5%の差が生じることがわかった。さらに、熱中性子量の違いによる反応率深部勾配への影響を評価するため、Cdフィルタ開口幅200-600mmの範囲で測定した反応率深部プロファイルは、すべてのCdフィルタ開口幅において不確かさの範囲で一致し、測定される反応率深部勾配は熱中性子量によらずほぼ一定であることを確認した。これらの結果から、ReD-GraMにより、熱中性子量の違いによる影響を受けず、中性子エネルギースペクトルの高速側の強度変調を検知できることがわかった。

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