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放射線によるハイドロゲル合成と創傷被覆材への応用

Synthesis of hydrogel by radiation and its application as wound dressing

吉井 文男

Yoshii, Fumio

ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)及びポリビニルピロリドン(PVP)ハイドロゲルは、水溶液の放射線照射の橋かけにより合成するのが一般的であった。しかし、PEOのように分子運動性が活発な溶融相(60$$^{circ}C$$以上)の照射では、橋かけが起きやすくなり、高純度のハイドロゲルが得られる。ハイドロゲルは水を多量に含有するため、耐熱性やゲル強度の低いものがほとんどである。PVAのようにアセタール化により照射の前に分子鎖を軽く固定し、照射を行うと橋かけが効率的に起き、強靱なハイドロゲルが得られる。PVP/カラギーナンブレンドでは、放射線分解したカラギーナン分子がPVP鎖にグラフトしゲル強度の高いハイドロゲルが得られる。このように複合的な照射により優れた機能をもったハイドロゲルが合成できる。

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