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中性子放射化法の高度化による微量49元素の同時定量; 2次元マトリクスによる新たな高感度核種分析法の応用

Simultaneous quantification of 49 trace elements with improved neutron activation analysis

大島 真澄

Oshima, Masumi

放射化分析において、放射性核種は平均して10本オーダーの$$gamma$$線を放出する。1台の$$gamma$$線検出器を用いる従来の放射性核種分析では、分解能は約1000分の1であるので、少ない核種を含む試料では問題ないが、数十核種を含む試料では$$gamma$$線の本数は数百本に達し、これらをすべて分離することは不可能になる。これらの弱い$$gamma$$線を定量するためには、一般に化学分離などの操作が必要となる。われわれは多重$$gamma$$線を多重$$gamma$$線検出装置を用いて同時計数測定する方法により、従来の1次元法に比べ1000分の1倍の百万分の1のエネルギー分解能が得られることを示した。これにより、どれほど多くの核種が存在しても、それらを完全に分離することが可能となった。この方法を中性子放射化分析に応用し、工業技術院地質調査所発行の標準岩石試料JB-1a及びJP-1試料の定量を行ったところ、化学分離等の処理なしに27核種の元素が同時に定量できた。また、同じ手法で49元素の同時定量が可能であることを明らかにした。多重$$gamma$$線検出法ではバックグラウンドが大幅に低減するため、微弱なピークの検出が可能になり、実に存在比10$$^{-9}$$(10億分の1)オーダーの核種の定量ができるようになった。以上の結果の紹介と現在計画している高度化などについて解説した。

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