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NSRR実験用照射済BWR燃料の燃焼特性及びパルス照射時の発熱量評価

Evaluation of burnup characteristics and energy deposition during NSRR pulse irradiation tests on irradiated BWR fuels

中村 武彦 ; 高橋 正人*; 吉永 真希夫

Nakamura, Takehiko; Takahashi, Masato*; Yoshinaga, Makio

NSRRでは照射済燃料を用いたパルス照射実験により、燃焼の進んだ燃料の反応度事故時挙動を調べている。反応度事故の大きさはパルス状の出力上昇によって燃料に付与される発熱量あるいはピーク燃料エンタルピで示される。照射済燃料の場合、燃焼度に応じて残留核分裂性物質の量及び中性子吸収体として働く核分裂生成物(FP)の量及びその分布が変化するため、炉出力と発熱量の関係は燃焼度、濃縮度等によって異なる。特に低濃縮の発電用燃料の場合、定常照射中の中性子スペクトルの違いが核分裂性物質の大部分を占めるプルトニウム(Pu)の生成量に影響するため燃焼挙動は複雑で、その評価は特に重要である。本研究では、NSRR照射済BWR燃料実験に用いた燃料を対象にORIGEN2,RODBURN,SWATの3種のコードによる燃焼計算結果を実測した組成と比較し、計算の妥当性を検討した。さらに、得られた組成を用いてNSRRパルス照射時の発熱量を計算し、FP測定により実験的に評価した値と比較検討した。この結果、ボイド率の違いによる中性子スペクトルの変化が、燃焼及びPuの生成に大きく影響し、その結果NSRR実験での発熱量を変化させることを示した。また、ボイド率等を適正に評価することにより、発熱量を実験評価上十分な精度で評価できることを明らかにした。本研究では、実験上重要であるが実測が困難な半径方向の出力分布、FP生成量の分布等が評価され、燃焼特性及びFPガス放出挙動を評価するうえで重要な知見が得られた。

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