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松添 直隆*; 梅田 知季*; 長谷 純宏; 田中 淳
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 87, 2007/02
ナスは1200年前に我が国に渡来し、昔から日本人に食されてきた野菜の一つで、現在でも利用度が高い食材である。また、果色の黒紫色の原因物質であるアントシアニン色素は機能性成分として注目されている。本研究では、ナス果実の着色と光環境との関係に与えるイオン照射の影響を明らかにすることを目的とした。照射した種子(M1個体)の自家受粉から得られた種子(M2)を発芽・育苗後、露地栽培したところ、ナス品種「橘田」では、非照射区には紫の着色が認められるが、イオン照射25Gyでは22個体、50Gyでは9個体に紫の着色が認められなかった。「熊本長」では非照射区には紫の着色は認められないが、イオン照射25Gyでは2個体で着色が認められた。このことから、イオン照射はナス果実のアントシアニン生成に関する光感受性に影響を与えることが示唆された。