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土谷 邦彦; 河村 弘; Casadio, S.*; Alvani, C.*
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.877 - 880, 2005/11
被引用回数:26 パーセンタイル:83.98(Nuclear Science & Technology)チタン酸リチウム(LiTiO)微小球が、日本及び欧州の核融合炉用ブランケット設計に提案されている。LiTiO微小球の製造に関して、低コスト大量製造,リチウムの再利用の観点から湿式法やゾルゲル法が有望である。これまで、直接湿式法によるLiTiO微小球の予備製造試験を行い、微小球の焼結密度は80-85%T.D.に達したものの、結晶粒径及び真球度は満足したものではなかった。このため、LiTiOの溶解や凝固剤中への滴下効果及びゲル球の乾燥や焼結の効果を調べた。溶解試験では、2種類の30%-HO及び30%-HO+CHOとも、溶解温度を60-100Cにすることにより、溶解率は97%以上であった。これらの溶解液を濃縮し、凝固剤として用いたアセトン中に滴下した結果、30%-HO+CHOで溶解した溶液を用い、25Cのアセトン中に滴下した時、ゲル球が生成することがわかった。TG-DTA分析及びX線回折の結果、600Cまでに4つのピークが観察されるとともに、得られた物質はLiTiOであることが明らかになった。
Alvani, C.*; Casadio, S.*; Contini, V.*; Giorgi, R.*; Mancini, M. R.*; 土谷 邦彦; 河村 弘
JAERI-Review 2005-024, 28 Pages, 2005/07
本報告書は、国際エネルギー機関(IEA)の「核融合炉工学に関する協力研究協定」に基づいて実施した固体増殖ブランケット開発に関するサブタスクグループの成果をレビューした報告書である。このサブタスクグループ(タスクF及びWG-F)は、欧州と日本の間で2000年から2004年に行われ、熱化学環境下での水素とチタン酸リチウム(LiTiO)との反応におけるリチウム減損効果について研究を行った。
Alvani, C.*; Casadio, S.*; Contini, V.*; Giorgi, R.*; Mancini, M. R.*; Pierdominici, F.*; Salernitano, E.*; 土谷 邦彦; 河村 弘; Stijkel, M. P.*; et al.
JAERI-Conf 2004-012, p.148 - 162, 2004/07
チタン酸リチウム(LiTiO)は、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材の第1候補材として有望視されている。水素添加ArパージガスでLiTiOからトリチウムを回収するが、LiTiOがHガスにより還元され、トリチウム回収率が低下することが懸念される。本研究では、水素添加Arパージガス中のHによるLiTiO微小球の還元効果及び水蒸気,酸素ガスによる酸化効果を調べた。また、LiTiOの還元効果及び酸化効果も調べた。LiTiOは、1000Cの一定時間でAr+3%Hガス中にて、LiTiOの水素雰囲気における還元効果を調べた結果、水素還元率は時間の経過とともに増加することが明らかになった。一方、LiTiOについては、水素還元率はLiTiOより大きいことが明らかになった。X線回折の結果、還元後のLiTiOには黒色のLiTiOの構造を持つ化合物が同定された。XPS分析の結果からは、LiTiOのLi組成比の減少,TiのTiへの還元はなく、構造に大きな変化はなかった。
土谷 邦彦; Alvani, C.*; 河村 弘; 山田 弘一*; Casado, S.*; Contini, V.*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.443 - 447, 2003/09
被引用回数:4 パーセンタイル:31.59(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットのトリチウム増殖材であるチタン酸リチウム(LiTiO)微小球の湿式法による製造に際しては、微細な結晶粒径を得るために酸化物(TiO等)の添加が不可欠である。しかしながら、TiOを添加したLiTiOの化学的特性については明らかにされていない。そのため、スイープガス中の水素によるLiTiOのTiO添加量に対する還元効果を調べた。この結果、500-800の温度範囲では、TiOを添加したLiTiOの還元反応率は、TiOを添加しない場合より減少することが分かった。また、LiTiOにTiOを添加したものは、水分及び不純物ガスの吸着量がTiOを添加しない場合より小さく、ブランケット初期装荷時におけるスイープガス中への不純物ガスの放出が低減できた。
土谷 邦彦; 河村 弘; 内田 宗範*; Casado, S.*; Alvani, C.*; 伊藤 義夫*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.449 - 453, 2003/09
被引用回数:19 パーセンタイル:75.71(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットで用いられるトリチウム増殖材として、低温でのトリチウム放出性、化学的安定性等の観点から、チタン酸リチウム(LiTiO)微小球が注目されている。これまで、LiTiO溶液からLiTiO微小球を製造できる直接湿式法を提案し、LiTiO微小球の予備製造試験を行ったが、目標焼結密度(80~85%T.D.)の微小球を得ることが出来なかった。そのため、LiTiOの溶解、ゲル球の生成及び焼結の各プロセスについて技術開発を行った。各種の溶媒を用いた溶解試験の結果、LiTiOは30%過酸化水素水で室温でも完全に溶解できた。この溶解液の粘性を調整し、アセトン中に滴下することにより、割れの少ないゲル球を製造できるとともに、こうして得られたゲル球を焼結することにより結晶粒径5m以下で目標焼結密度を満足した微小球を製造できることを明らかにした。