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木下 幹康*; Geng, H. Y.*; Chen, Y.*; 金田 保則*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 園田 健*; 安永 和史*; 松村 晶*; 安田 和弘*; et al.
Proceedings of 2006 International Meeting on LWR Fuel Performance (TopFuel 2006) (CD-ROM), p.248 - 254, 2006/10
ニュー・クロスオーバー・プロジェクト(NXO)は、核燃料物質に対する核分裂放射線照射の影響を大学,国立・私立の研究所に渡る横断的な協力研究により検討している。加速器照射実験及び計算科学的手法を使用して、高燃焼度軽水炉燃料ペレットでリム構造を構成する機構を解明するためのシミュレーション研究が実施されている。加速器照射,高エネルギー電子線照射,核分裂エネルギー粒子線及び希ガス原子のイオン注入等が実施されている。照射試料としては、CeOを核燃料の模擬物質として使用した。最初の成果として、高エネルギー電子照射による平面構造形成、及び、高線量の高エネルギー粒子放射による結晶粒微細化に似た表面改質が観察された。第一原理及び分子動力学(MD)計算を用いた解析を実施し、UOとCeOの点欠陥形成エネルギー及び点欠陥を伴ったXe原子の相互作用についての情報が得られた。
中村 仁一; 金田 保則*; Chen, Y.*; Geng, H.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 木下 幹康
no journal, ,
照射環境下で核燃料内に発生するさまざまな欠陥構造の理論的解明には、分子動力学法を用いた解析が有効である。特に面状欠陥の発生に着目し、この計算による再現を目標とした、UO並びに模擬物質としてのCeOの原子間ポテンシャルの開発・特性解析の現状について述べる。
中村 仁一; Chen, Y.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 金田 保則*; Geng, H.*; 木下 幹康
no journal, ,
核燃料であるUOと加速器実験の模擬材料としてのCeOの物性・構造変化を理解、比較するため、核分裂生成物であるXe原子を含む種々の欠陥系の第一原理計算を行う、二つの系において電子構造,点欠陥生成エネルギーと格子緩和効果を求めた。さらに、有限温度で各種点欠陥濃度を計算し、両系における欠陥生成特性と相違性を調べた。
中村 仁一; Geng, H.*; Chen, Y.*; 金田 保則*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 木下 幹康
no journal, ,
The stability and energetics of Oxygen defect configrations in UO are studied by first principles method. The results show that, a little unexpected, the planar distribution favourable of oxygen interstitials and the possibility to form O-O dimer in UO
木下 幹康; 安永 和史*; 園田 健*; 岩瀬 彰宏*; 石川 法人; 左高 正雄; 安田 和弘*; 松村 晶*; Geng, H. Y.*; 一宮 尚志*; et al.
no journal, ,
新クロスオーバ研究で得られた成果概要を示す。高燃焼度燃料におけるセラミックス燃料の細粒化現象についてそのメカニズム解明とシミュレーション手法の開発をすすめている。主要な強調点は以下の2点である。(1)酸化ウランの模擬資料であるセリア(CeO)を用いて、イオンインプランターによる燃焼度の模擬、タンデム加速器による核分裂照射の模擬、の2つを組合せることによって細粒化の基礎過程である亜結晶の生成を実現した。(2)実燃料で観察される、上記細粒化の発生直前の事象である、酸素の再配置現象について、計算科学において検討をすすめた。過剰な酸素が存在する場合について(過化学量論組成について)第一原理計算では形成エネルギーの計算により秩序配列を再現することができた。加速分子動力学法では、過剰な酸素原子がクラスターをつくり、常温を含む低温でも高速に拡散運動することを初めて発見した。
Chen, Y.*; 金田 保則*; Geng, H. Y.*; 木下 幹康; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 中村 仁一
no journal, ,
重照射下でのUOの欠陥構造やその回復過程を理解するために、UOと加速器実験で模擬燃料材とするCeOについて、核分裂生成物であるXeを含む種々の点欠陥に関する第一原理計算を行った。その結果、いずれの系においても、酸素点欠陥のふるまい・特徴は異なるものの添加されたXe原子の挙動や熱力学的特性は同じ傾向を示した。また、非化学量論状態にある2つの系における酸素クラスターの安定性について計算を行い、実効的な酸素クラスター相互作用エネルギーを求め、イオン結晶と金属結晶の間の相互作用の違いを明らかにした。
Geng, H. Y.*; Chen, Y.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 木下 幹康
no journal, ,
The stability and energetics of oxygen defect clusters in UO+x are studied by first-principles method. The results show that the well known Willis-type cluster is actually unstable and the most possible clustering mode is in cub-octahedral geometry, whose competition with point defects determines the materials' low energy behavior.
Chen, Y.*; 金田 保則*; Geng, H. Y.*; Shang, J. C.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 園田 健*; 一宮 尚志*; 鈴土 知明; 板倉 充洋; et al.
no journal, ,
新クロスオーバー研究の研究成果について、計算科学によるシミュレーション研究(第一原理電子論,分子動力学,統計力学・熱力学,メゾスコピック)の成果並びに、加速器によるシミュレーション実験の成果内容も含めてその概要を示す。また、今後の発展の方向と課題について述べる。
木下 幹康; Chen, Y.*; 金田 保則*; Geng, H. Y.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 一宮 尚志*; 西浦 廉政*; 板倉 充洋; 中村 仁一; et al.
no journal, ,
軽水炉燃料においては約70GWd/tの燃焼度で結晶粒が50200nmに変化する細粒化が観察されている。新クロスオーバ研究では加速器実験と計算科学的手法により、その主要なプロセスのシミュレーションが行われている。加速器照射においては、模擬燃料セリア(CeO)における、結晶の細粒化が部分的に再現された。TEM観察によると主要なプロセスは細粒化であり異なるスケールの酸素原子の欠陥と板状のクラスターが重要な役割を担っていることが示された。一方、第一原理,分子動力学,モンテカルロ法,メゾスケールのセルオートマトン法等の計算科学的研究も現在実施している。計算科学的研究の骨子は核分裂片トラックによる加熱とクエンチの繰り返しの理解がもとになっている。これらにより原子は高エネルギーの準安定位置と構造に置かれる。多くの実験観察をもとに目標とするプロセスの核心に解析が近づいている。
金田 保則*; Geng, H. Y.*; Chen, Y.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 木下 幹康
no journal, ,
高燃焼度状態でのUOに見られる細粒化現象には、核分裂照射による転位の生成・運動・Xe原子の存在などさまざまな要因が絡んでいると考えられている。また、実験的参照物質としてのCeOに対する模擬照射実験では、格子間酸素原子集合体なども観測されている。今回は、この格子間酸素原子クラスター核nIoの熱的安定性に対する計算・解析を行い、CeO/UOにおいて、そのイオン結合性とバルクの構造を再現する原子間ポテンシャルを用いることにより、(111)面上格子間酸素クラスター核が、2000K程度の高温でも比較的安定に存在しうることを計算により示す。