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榎本 一之; 高橋 周一; Rohani, R.; 前川 康成
Journal of Membrane Science, 415-416, p.36 - 41, 2012/10
被引用回数:15 パーセンタイル:45.94(Engineering, Chemical)次世代燃料電池に不可欠な高温低加湿下でも高イオン伝導性と機械強度を併せ持つグラフト型電解質膜の合成を目的に、イオン伝導を担うスルホン酸と低加湿下での保水性が期待できる親水性水酸基を有するアルキルグラフト鎖を導入した電解質膜を作製し、その導電率の相対湿度依存性を評価した。VAcモノマーのETFE基材への放射線グラフト重合とその鹸化反応により得られたグラフト鎖の水酸基の1,3-プロパンスルトンへの求核開環付加反応で、スルホン化率が39%で目的のグラフト型電解質膜が得られた。同じイオン交換容量(IEC)のグラフト型電解質膜について、低加湿下(30%RH, 80C)での導電率を比較したところ、これまで報告してきた従来型のポリスチレンスルホン酸電解質膜を凌ぐ1.210 S/cmを示した。さらに、ナフィオンや芳香族炭化水素電解質膜の機械強度を凌ぐことから、水酸基を有するグラフト型電解質膜は、低膨潤(機械強度)を維持したまま、低加湿下での高導電性を実現することを明らかにした。
Rohani, R.*; 八巻 徹也; 越川 博; 高橋 周一*; 長谷川 伸; 浅野 雅春; 前川 康成; Voss, K.-O.*; Trautmann, C.*; Neumann, R.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 267(3), p.554 - 559, 2009/08
被引用回数:14 パーセンタイル:66.87(Instruments & Instrumentation)9M KOH水溶液を用いたポリフッ化ビニリデンイオン穿孔のナノサイズ形成において、大気中加熱という前処理と照射イオンの変化が及ぼす影響をコンダクトメトリーで検討した。照射後の120C加熱は、バルクエッチング速度を変化させずにトラックエッチング速度のみ増加させるため、結果として極めて高感度のエッチングを可能にした。主な原因として、潜在飛跡内におけるヒドロペルオキシドの密度が酸化により高くなり、エッチング溶液の導入が容易になったことが考えられる。また、照射イオンのLETも高感度化,孔径制御に不可欠なパラメータであることがわかった。
八巻 徹也; Rohani, R.*; 越川 博; 高橋 周一; 長谷川 伸; 浅野 雅春; Voss, K.-O.*; Neumann, R.*; 前川 康成
高分子論文集, 65(3), p.273 - 276, 2008/03
被引用回数:3 パーセンタイル:10.72(Polymer Science)ナノ構造制御電解質膜に関する研究の一環として、ポリフッ化ビニリデンのイオン穿孔形成に対し、照射イオン種とエッチング前処理の効果を調べた。イオン照射PVDF膜を-84, 25, 120Cの異なる温度で空気中に保持した後、80C, 9MのKOH水溶液で化学エッチングした。コンダクトメトリー法を用いた検討の結果、高温で30日,90日間加熱することにより、未照射部(バルク)のエッチングに影響を与えずにトラックエッチング速度を高められることが示された。同様の効果は高LETのGeV級イオンビームを照射したときにも確認され、両手法によりエッチング感度の向上が可能であった。
榎本 一之; 高橋 周一; Rohani, R.*; 前川 康成
no journal, ,
放射線グラフト重合法では、グラフト鎖へのスルホン化反応とラジカル重合可能なグラフトモノマーの制約から、電解質グラフト鎖はスチレン誘導体のみであるため、得られた芳香族スルホン酸が熱平衡に起因する脱離のため高温耐久性に限界があった。そこで、有機合成技術を利用したグラフト鎖高分子変換反応により、新規スルホン酸構造を有するグラフト型電解質膜の合成を試みた。具体的には、ポリ酢酸ビニルグラフト鎖をけん化することで得られるポリビニルアルコール(PVA)の求核付加反応に着目し、1,3-propanesultoneを作用することで、アルキルエーテルスルホン酸の合成を行った。機械特性や耐熱性に優れたETFE膜に対して酢酸ビニルをグラフト後、アセトキシル基を塩基条件下でけん化することで定量的にPVAグラフト鎖を得た。次いで、PVAと1,3-propanesultoneの求核付加反応は、トルエン溶媒中、塩基試薬にトリエチルアミンを用いて行った。PVAの求核付加に伴う1,3-propanesultoneの開環反応が進行し、70%の反応率でアルキルエーテルスルホン酸を与えた。赤外分光法を用いた構造解析により、アルキルエーテルスルホン酸由来のピークを確認した。SEM-EDS分析により、アルキルエーテルスルホン酸は膜中に均一分布を有していることがわかった。上記反応で得られた電解質膜のイオン交換容量及びイオン導電性は、それぞれ、1.6mequiv g, 0.12S cmと、ナフィオンに匹敵する値を示した。
越川 博; 八巻 徹也; Rohani, R.*; 高橋 周一*; 長谷川 伸; 浅野 雅春; 前川 康成
no journal, ,
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜のイオン穿孔作製時、エッチングの前に加熱処理することで高感度化を検討した。Xeイオン照射後、30日間大気中120Cで加熱した。比較として25, -84Cも同様に処理し、80Cの9M KOH水溶液でエッチングしてイオン穿孔膜を得た。エッチング時の電導率測定から算出した潜在飛跡エッチング速度は120Cで6.6m/hで-84Cの6倍、25Cの4倍高い値となり、熱処理による高感度化が明らかになった。