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諫山 明彦; 岩間 尚文*; 細田 陽介*; 佐武 慎介*; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 42(3), p.L329 - L331, 2003/03
被引用回数:2 パーセンタイル:10.7(Physics, Applied)一般に多チャンネルの計測装置のデータセットは行列で表現でき、そのデータに行列演算を施すことにより新しい信号処理手法が確立できることが期待できる。今回、20チャンネル回折格子型分光装置により測定した電子温度分布データに特異値分解を適用し、特異値・特異行列の特徴を調べた。その結果、電子温度の平衡成分は特異値が最も大きい特異行列でほぼ表現できることがわかった。さらに、空間的に局在した不安定性がプラズマ中に存在するデータの場合は、特定の特異行列に不安定性を表現する成分が現れ、不安定性の分離が可能であることがわかった。また、特異値の小さい特異行列はノイズ成分を構成していると考えられるが、実際、特異値の大きい項のみ取り出すことによりS/N比を改善することができた。このことは特異値分解により、データセットのノイズ除去とともにデータ圧縮もできることを示唆している。