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論文

Water contents in aggregates and cement pastes determined by gravimetric analysis and prompt $$gamma$$-ray analysis

木下 哲一*; 能任 琢真*; 中島 均*; 小迫 和明*; 加藤 雄大*; 黒岩 洋一*; 倉部 美彩子*; 佐々木 勇気*; 鳥居 和敬*; 前田 亮; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 332(2), p.479 - 486, 2023/02

There are some different chemical and physical forms of water molecules in concretes. Especially, bound water is difficult to determine. In the present work, we determined free + adsorbed water and bound water contained in aggregates and cement pastes, which are component of concretes, by means of conventional gravimetric analysis and prompt $$gamma$$-ray analysis (PGA), respectively, in order to evaluate a total water content in concretes. In the PGA, background reduction was attempted by using the time-of-flight (TOF) signal. In addition, the degree of contribution to analytical values by scattered neutrons by samples was evaluated because water would adsorb on the surface of instruments inside the irradiation chamber for the PGA. Contents of the free + adsorbed water and bound water in some geochemical references determined in the present work were compared with the nominal values to confirm the precision. Each water content in aggregates collected from different quarries and cement pastes with different water-to-cement ratios were analyzed. A total water content in young concrete was evaluated on the basis of the analytical values.

論文

Clogging properties of HEPA filter induced by loading of soot from burned glove-box panel materials

田代 信介; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 渡邉 浩二*; 阿部 仁

Nuclear Technology, 208(10), p.1553 - 1561, 2022/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

グローブボックス(GB)火災における放射性物質の閉じ込め安全性の評価に寄与するために、代表的なGBパネル材料であるポリメチルメタクリエート(PMMA)およびポリカーボネート(PC)の燃焼試験を比較的大型の試験装置を用いて行った。閉じ込め安全性を評価するための重要なデータとして、燃焼物質から発生した煤煙の放出割合と粒径分布を得た。さらに、煤煙負荷による高性能エア(HEPA)フィルタの差圧($$Delta$$P)の上昇も検討した。その結果、PCからの煤煙の放出割合はPMMAの場合よりも約7倍大きかった。さらに煤煙粒子の体積負荷の効果を考慮することにより、煤煙負荷体積量が低い領域における差圧の上昇挙動は、燃焼物質の種類によらず統一的に表現できる可能性を見出した。

論文

再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固時の事象進展の整理

山口 晃範*; 横塚 宗之*; 古田 昌代*; 久保田 和雄*; 藤根 幸雄*; 森 憲治*; 吉田 尚生; 天野 祐希; 阿部 仁

日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 21(4), p.173 - 182, 2022/09

確率論的リスク評価(PRA)から得られるリスク情報は、原子力施設におけるシビアアクシデント対策の有効性を評価するために有用である。再処理施設に対するPRA手法は原子力発電所のそれと比べて未成熟と考えられ、本手法を成熟させるためには事故シナリオの不確実性を低減することが重要となる。本論文では、再処理施設におけるシビアアクシデントである高レベル廃液の沸騰による蒸発乾固への事象進展と、それに伴う放射性物質の移動挙動に関する文献調査の結果をまとめた。Ruの重要な特徴の一つは、事象進展の過程で揮発性化合物を形成することであり、本稿ではその移動挙動を温度に基づいて4段階に分類した。高温まで至った乾固物からはRuは放出されない一方、Csのような他の揮発性元素が放出される可能性がある。実験データは未だに不十分な状態であり、放射性物質の移行挙動の温度依存性を明らかにすることが求められる。

論文

Differential pressure changes of a high airflow-type HEPA filter during solvent fire in reprocessing facilities

田代 信介; 内山 軍蔵; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁

Nuclear Technology, 208(7), p.1205 - 1213, 2022/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

再処理施設の溶媒火災事故時の高効率粒子除去エア(HEPA)フィルタの目詰り挙動を調べた。本研究では、30%リン酸トリブチル(TBP)/ドデカン混合溶媒ならびにドデカンの燃焼速度と国内の実施設の換気系で用いられている多風量型HEPAフィルタの差圧変化を測定した。この混合溶媒の燃焼の初期段階では主にドデカンが、後期段階では主にTBPが燃焼することを確認した。また、混合溶媒燃焼の後期ではHEPAフィルタの差圧の急激な増加が生じることが分かった。浮遊粒子の経時的な放出割合において、未燃の粒子成分(TBP, TBPの分解による劣化溶媒ならびに無機リン化合物(P$$_{2}$$O$$_{5}$$))の割合の経時的な増加がフィルタの急激な差圧増加に影響したものと考えられる。混合溶媒燃焼時にHEPAフィルタの急激な差圧増加に至る前までの、差圧とHEPAフィルタへの浮遊粒子の負荷重量の関係を表す実験式の導出を行った。

論文

Time dependence of corrosion behavior on Ta in NaOH solutions

石島 暖大; 上野 文義; 阿部 仁

Materials Transactions, 63(4), p.538 - 544, 2022/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

核燃料再処理機器に使用されているタンタルについて、除染作業での使用が想定される水酸化ナトリウム溶液における腐食挙動の時間依存性を浸漬腐食試験により調査し、経時変化の機構について表面観察および電気化学測定結果から検討した。浸漬腐食試験についてNaOH濃度は1から7mol/L、浸漬時間はそれぞれ、24から168hrとし、室温で行った。腐食速度はNaOH濃度とともに増加するが、浸漬時間によりピークを示しその後減少した。ピークまでの時間はNaOH濃度が高いほど短時間であった。浸漬腐食試験後に洗浄・秤量を行った試料表面のSEMおよびラマン分析では皮膜の生成はみられなかった。一方、分極抵抗は浸漬直後から減少した後に一定値あるいは増加を示した。分極抵抗の経時変化は腐食速度の変化と同じ挙動を示し、また分極抵抗の値は皮膜抵抗と電荷移動抵抗の和とおおよそ一致することから、腐食速度の経時変化は浸漬による皮膜生成に影響を受けることが示唆された。皮膜は主としてTaの溶解により生成するNa$$_{8}$$Ta$$_{6}$$O$$_{19}$$であると考えられた。

報告書

Effect of nitrous acid on migration behavior of gaseous ruthenium tetroxide into liquid phase

吉田 尚生; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁

JAEA-Research 2021-011, 12 Pages, 2022/01

JAEA-Research-2021-011.pdf:1.49MB

再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故について、ルテニウム(Ru)の挙動が着目されている。Ruは四酸化ルテニウム(RuO$$_{4}$$)のような揮発性の化学種を形成し、硝酸、水または窒素酸化物を含む共存ガスと共に施設外へ放出される可能性があるためである。本研究では、蒸発乾固事故に対する安全性評価に資することを目的として、事故時の蒸気凝縮を模擬した、水溶液に対する気体状RuO$$_{4}$$の液相への移行挙動を実験的に測定した。その結果、RuO$$_{4}$$のガス吸収は液相中の亜硝酸(HNO$$_{2}$$)濃度の増加により促進されたことから、化学吸収を伴う物質移動であることが示唆された。HNO$$_{2}$$を用いない対照実験では、温度が低いほど液相中のRu吸収率は大であったのに対し、HNO$$_{2}$$を用いた実験では、温度が高いほどRu吸収率が高かった。これは化学吸収に関与する化学反応が高温で活性化されたためであると考察される。

論文

PSTEP: Project for solar-terrestrial environment prediction

草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:51.19(Geosciences, Multidisciplinary)

PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。

論文

Research and examination of seismic safety evaluation and function maintenance for important equipment in nuclear facilities

古屋 治*; 藤田 聡*; 牟田 仁*; 大鳥 靖樹*; 糸井 達哉*; 岡村 茂樹*; 皆川 佳祐*; 中村 いずみ*; 藤本 滋*; 大谷 章仁*; et al.

Proceedings of ASME 2021 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2021) (Internet), 6 Pages, 2021/07

新規制基準では、深層防護を基本とし、共通要因による安全機能の一斉喪失を防止する観点から、自然現象の想定の程度と対策を大幅に引き上げ、機能維持と安全裕度の確保のための対策の多重化と分散化及び多様性と独立性が強化されている。このような中、設計基準を超える地震を含む外部ハザードに対して、設計基準事故及びシビアアクシデントの対策のための設備の機能喪失と同時に、重大事故等に対処する機能を喪失しないことを目的として、特定重大事故等対処施設の設置が定められた。当該施設の設備では、設計基準を一定程度超える地震に対して機能確保できる頑健性を有する設備が求められている。一方、安全性向上評価においては、確率論的リスク評価や安全裕度評価により設計上の想定を超える範囲も含めた評価が行われるため、耐震重要設備の耐力に係る知見を拡充させることが重要である。本報では、耐震重要設備の機能維持に対する考え方や地震を対象に考慮すべき損傷指標等に係る知見の調査と検討結果をまとめる。

論文

TaのNaOH水溶液中における腐食挙動の時間依存性

石島 暖大; 上野 文義; 阿部 仁

材料と環境, 70(6), p.192 - 198, 2021/06

核燃料再処理機器に使用されているタンタルについて、除染作業での使用が想定される水酸化ナトリウム溶液における腐食挙動の時間依存性を浸漬腐食試験により調査し、経時変化の機構について表面観察および電気化学測定結果から検討した。浸漬腐食試験についてNaOH濃度は1から7mol/L、浸漬時間はそれぞれ、24から168hrとし、室温で行った。腐食速度はNaOH濃度とともに増加するが、浸漬時間によりピークを示しその後減少した。ピークまでの時間はNaOH濃度が高いほど短時間であった。浸漬腐食試験後に洗浄・秤量を行った試料表面のSEMおよびラマン分析では皮膜の生成はみられなかった。一方、分極抵抗は浸漬直後から減少した後に一定値あるいは増加を示した。分極抵抗の経時変化は腐食速度の変化と同じ挙動を示し、また分極抵抗の値は皮膜抵抗と電荷移動抵抗の和とおおよそ一致することから、腐食速度の経時変化は浸漬による皮膜生成に影響を受けることが示唆された。皮膜は主としてTaの溶解により生成するNa$$_{8}$$Ta$$_{6}$$O$$_{19}$$であると考えられた。

論文

Restraint effect of coexisting nitrite ion in simulated high level liquid waste on releasing volatile ruthenium under boiling condition

吉田 涼一朗; 天野 祐希; 吉田 尚生; 阿部 仁

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(2), p.145 - 150, 2021/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.16(Nuclear Science & Technology)

日本の再処理施設における重大事故の一つである「冷却機能喪失による蒸発乾固」においては、他の元素に比べて多量の揮発性ルテニウムが環境中に放出されうる。これは飛沫同伴での放出に加え、ガス状の物質として揮発性ルテニウム化合物が高レベル濃縮廃液から放出されるためと考えられる。この揮発性ルテニウム化合物の放出は共存する亜硝酸イオンの還元力により抑制される可能性が予想される。揮発性ルテニウム化合物の放出挙動に対する亜硝酸イオンの効果を確認するため、亜硝酸イオン濃度をパラメータとした模擬廃液を加熱する4試験を実施した。亜硝酸イオン源として亜硝酸ナトリウムを添加することにより、揮発性ルテニウム化合物の放出が抑制される結果がみられた。本成果は冷却機能喪失による蒸発乾固におけるソースターム解析の進展に貢献することが期待される。

論文

Consistent modelling of material weight loss and gas release due to pyrolysis and conducting benchmark tests of the model; A Case for glovebox panel materials such as polymethyl methacrylate

大野 卓也; 田代 信介; 天野 祐希; 吉田 尚生; 吉田 涼一朗; 阿部 仁

PLOS ONE (Internet), 16(1), p.e0245303_1 - e0245303_16, 2021/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.76(Multidisciplinary Sciences)

火災時に原子力施設から漏れる放射性物質の量を評価する際には、グローブボックスの閉じ込め機能がどのように失われるかを考慮する必要がある。その一環として、この研究では、炎からの入熱によるグローブボックス材料の重量減少とそれに伴う熱分解ガスの放出を一貫して評価するモデルの構築を試みた。材料の重量減少はグローブボックスの壁材の減肉を示唆しており、熱分解ガスの放出は延焼が発生する可能性を示唆する。本研究では研究対象をグローブボックスパネルとして使用されるポリメチルメタクリレート(PMMA)とした。PMMAの熱重量分析では、熱分解による重量減少を予測するアレニウス式に代入するパラメーターを決定した。ここでは、PMMAの熱分解挙動が3つのステージに区分され、それぞれ62kJ/mol, 250kJ/mol、および265kJ/molの活性化エネルギーが導出された。また、ガス組成の定量分析により、PMMAから放出される熱分解ガスの組成は100%メタクリル酸メチルとして近似できることが明らかになった。この結果は、メタクリル酸メチルの放出量を上述のアレニウス式により推定できることを示唆する。このようなガス放出量の推定モデルの妥当性を確認するために、密封容器試験を実施した。この試験では、封入した材料が熱分解していくに従い容器内のガス分子の数が増加していく様を、内圧の変化を測定することで観察した。観察されたガス分子の増加挙動はアレニウスの式から推定されたものと同様であり、我々のモデルの有効性を示した。さらに、比較のためにビスフェノールAポリカーボネート(PC)についても同様の試験を実行した。PCの場合、密封容器試験で観察されるガス分子の数はモデルによる推定値よりも多くなる傾向が見られた。

報告書

気体状四酸化ルテニウムの化学形変化挙動に与える窒素酸化物の影響

吉田 尚生; 天野 祐希; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 阿部 仁

JAEA-Research 2020-014, 33 Pages, 2020/12

JAEA-Research-2020-014.pdf:3.66MB

使用済核燃料の再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故を考慮した場合、ルテニウムは揮発性の化合物を形成し、廃液中の放射性元素の中で比較的高い放出割合となりうる重要な元素である。本研究では、蒸発乾固事故に対する安全性評価に資することを目的として、気体状四酸化ルテニウム(RuO$$_{4}$$(g))の化学形変化挙動に与える窒素酸化物(NOx)の影響を実験的に評価した。その結果、RuO$$_{4}$$(g)の分解速度は一酸化窒素や二酸化窒素を添加しない場合よりも添加した場合の方が遅く、これらのNOxはRuO$$_{4}$$(g)を安定化することが明らかになった。また、安定化効果は二酸化窒素の方が高かった。

論文

Decomposition behavior of gaseous ruthenium tetroxide under atmospheric conditions assuming evaporation to dryness accident of high-level liquid waste

吉田 尚生; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(11), p.1256 - 1264, 2020/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:71.58(Nuclear Science & Technology)

再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故では、ルテニウム(Ru)の挙動が重要視されている。これはRuが四酸化ルテニウム(RuO$$_{4}$$)等の揮発性化合物を生成し、硝酸(HNO$$_{3}$$),水(H$$_{2}$$O)等の共存ガスとともに環境中に放出される可能性があるためである。この事故事象の安全評価に資するため、気体状RuO$$_{4}$$(RuO$$_{4}$$(g))の分解・化学形変化挙動を、温度や共存ガスの組成をパラメータとした様々な条件下で実験的に評価した。結果として、RuO$$_{4}$$(g)は気相条件によって多様な挙動を示した。乾燥空気や水蒸気を用いた実験ではRuO$$_{4}$$(g)の分解が観察された。一方、HNO$$_{3}$$を含む混合ガスを用いた実験では、RuO$$_{4}$$(g)の分解はほとんど観測されず、化学形を保持した。

論文

再処理施設におけるジルコニウムの応力腐食割れ評価に関する考察

橋倉 靖明*; 石島 暖大; 中原 将海; 佐野 雄一; 上野 文義; 阿部 仁

保全学, 19(3), p.95 - 102, 2020/10

プルトニウム濃縮缶を対象とし、硝酸及び硝酸ナトリウム水溶液を用いて、印加電位を制御した定荷重引張試験及び電気化学試験を実施した。その結果を用い、硝酸濃度-き裂発生電位マップを作成した。また、応力腐食割れの可能性を評価する際には、硝酸だけでなく、硝酸塩に配位した硝酸イオン濃度も考慮する必要があることが明らかとなった。

論文

最先端の研究開発,日本原子力研究開発機構,4; 今こそ、高速炉の話; 持続性あるエネルギー供給へ

根岸 仁; 上出 英樹; 前田 誠一郎; 中村 博文; 安部 智之

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 62(8), p.438 - 441, 2020/08

「もんじゅ」は2018年4月に廃止措置段階に移行した。わが国初めてのナトリウム炉の廃止措置であり、約30年をかけて進める大事業である。「もんじゅ」では設計や開発,製作,建設および40%出力運転などの50年にわたる活動を通じて膨大で多岐にわたる技術成果を得てきた。これまでに蓄積された知見・技術を決して散逸させることなく、今後の高速炉の実用化に向けた研究開発に確実に活用していくことが必要である。

報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2018年度

中野 政尚; 藤井 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 河野 恭彦; 細見 健二; 西村 周作; 松原 菜摘; 前原 勇志; 成田 亮介; et al.

JAEA-Review 2019-048, 165 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2019-048.pdf:2.69MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2018年4月から2019年3月までの間に実施した環境放射線モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものである。なお、上記の環境放射線モニタリングの結果において、2011年3月に発生した東京電力(2016年4月1日付けで東京電力ホールディングスに変更)福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質の影響が多くの項目でみられた。また、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、平常の変動幅の上限値を超過した値の評価について付録として収録した。

論文

Rapid clogging of high-efficiency particulate air filters during in-cell solvent fires at reprocessing facilities

大野 卓也; 田代 信介; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁

Nuclear Technology, 206(1), p.40 - 47, 2020/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:24.28(Nuclear Science & Technology)

再処理施設におけるセル内溶媒火災事故は、近年の日本の規制基準において注目されている事象である。本研究では、再処理施設の換気系を模した試験系でリン酸トリブチル/ドデカン混合溶媒を燃焼させ、発生したエアロゾルをHEPAフィルタに負荷させた。その結果、ドデカンが混合溶媒中から焼失した後にフィルタ差圧が急激に上昇する現象が確認された。我々は、この現象を急速目詰まりと呼び、ドデカン焼失に起因する現象であると考えている。急速目詰まりとドデカン焼失の関係を把握することは、再処理施設における規制基準の構築にとって有用であると思われる。また、エアロゾルの分析結果からは、急速目詰まりが生じている間に生成されたエアロゾルは、粒径が大きく、未燃溶媒成分に富んでいることが明らかになった。これらの結果より、急速目詰まりの原因は、未燃溶媒の放出又は未燃溶媒蒸気と煤煙の相互作用によるものであると考えられる。総じて、この研究が示唆するところによると、火災事故時においてはこれまで予想されてきたよりも急速に換気系フィルタの目詰まりが進行する可能性があるといえる。

論文

Current status of JAEA-AMS-TONO in the 20th year

國分 陽子; 藤田 奈津子; 三宅 正恭; 渡邊 隆広; 石坂 千佳; 岡部 宣章; 石丸 恒存; 松原 章浩*; 西澤 章光*; 西尾 智博*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 456, p.271 - 275, 2019/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:48.99(Instruments & Instrumentation)

JAEA-AMS-TONOは、日本原子力研究開発機構東濃地科学センターに導入されてから20周年を迎えた。5MVタンデム型加速器質量分析装置を用いて、炭素,ベリリウム,アルミニウムの同位体測定を行っている。また、現在、さらなる利用を広げるため、ヨウ素同位体測定等の整備を進めている。年間の測定試料数はここ5年の平均で、およそ1000個である。そのうち、最も多い測定は炭素であり、主に高レベル放射性廃棄物の地層処分に関わる地質環境の長期安定性に関する研究の一環で地質試料の年代測定に使われている。近年、試料調製のスピードを上げるため、自動グラファイト調製装置の導入及び地下水中の溶存無機炭素のガス化回収装置の構築を行った。また、ベリリウム、アルミニウム測定では地球科学の研究に利用する一方、ベリリウムについては検出限界の低減を図った。最近、ヨウ素の測定に向け、測定条件の検討を行っている。

論文

Estimation of hydrogen gas production at transient criticality in uranyl nitrate solution

吉田 涼一朗; 山根 祐一; 阿部 仁

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.408 - 414, 2019/09

臨界事故では、核分裂生成物の運動エネルギーにより放射線分解ガスが発生することが知られている。水素ガスはそのうちの一つであり、爆発を引き起こす可能性がある。水素のG値が既知であれば核分裂数から水素ガスの発生速度や発生量の合計を評価することができる。本研究では、原子力機構がTRACYを用いて測定した水素濃度の経時変化データからG値を評価することを試みた。水素の発生から水素ガス濃度が測定されるまでタイムラグが見られ、この問題を解決するため、仮想モデルによって測定した水素濃度を再現し、その量を推定した。そこから得られた水素のG値は1.2であった。

論文

Role of filamentous fungi in migration of radioactive cesium in the Fukushima forest soil environment

大貫 敏彦; 坂本 文徳; 香西 直文; 難波 謙二*; 根田 仁*; 佐々木 祥人; 新里 忠史; 渡辺 直子*; 小崎 完*

Environmental Science; Processes & Impacts, 21(7), p.1164 - 1173, 2019/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:44.69(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故により降下した放射性セシウム(以下、Csとする)の挙動及び関連する放射線学的影響は、表層土壌から森林生態系へのCsの移動性に大きく関係する。本研究では、福島県飯舘の森林で採取した野生きのこ子実体へのCs蓄積量を測定した。土壌から野生きのこ子実体へのCs移行係数(TF)は10$$^{-2}$$から10$$^{2}$$の間であった。この範囲は、チェルノブイリ事故後にヨーロッパのきのこについて報告された値、及び核実験降下物に対する日本のきのこについて報告された値の範囲と類似していた。野生きのこのTF値と、704種類のきのこ菌糸をCsを含む栄養寒天培地で生育したときのTF値とを比較したところ、野生きのこのTF値の方が低かった。寒天培地に1重量%の鉱物(ゼオライト等)を加えたところTFは0.1以下になった。添加した鉱物がきのこによるCs吸収を低下させることが明らかとなった。

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