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古賀 忠典*; 橋本 竹治; 竹中 幹人*; 相澤 一也; 網野 直也*; 中村 昌生*; 山口 大輔; 小泉 智
Macromolecules, 41(2), p.453 - 464, 2008/01
被引用回数:112 パーセンタイル:95(Polymer Science)中性子・X線を用いた超小角・小角複合散乱法により、カーボンブラック(CB)がポリイソプレン(PI)及びポリスチレン-ブタジエンランダム共重合体(SBR)のマトリックス中に高度に充填された系(CB/PI, CB/SBR系と記述)について調べた。その結果、以下の3点を明らかにした。(1)PI, SBR中でのCBの最小の構造単位となっているものは、高分子鎖で束縛された、複数の分割不可能なCBユニットの集合体である。(2)分割不可能なCBユニットの大きさ,形状はマトリックスを形成している高分子の種類に依存する。(3)分割不可能なCBユニットの大きさはCB/PI系の方がCB/SBR系に比べて大きいものの、その質量フラクタルの次元に関しては、両系において差が見られない。
山口 大輔; 能田 洋平; 小泉 智*; 湯浅 毅*; 曽根 卓男*; 冨永 哲雄*; 竹中 幹人*; 網野 直也*
no journal, ,
中性子散乱の特長として、軽元素に高い感度を示すことが挙げられる。これを重元素(金属元素)に極めて高い感度を有するX線散乱と相補活用することで、多成分複合材料の詳細な解析が可能となる。本発表ではグリーンイノベーション指向の活用例として、中性子・X線小角散乱の両者を用いて低燃費タイヤの構造解析を行った。その結果、X線散乱では試料中に少量含まれる酸化亜鉛からの散乱を強く捉えるのに対して、中性子散乱では、低燃費技術の核となる、シリカやカーボンブラックから成る充填補強剤の散乱が強く、これらの構造評価に適していることが分かった。充填補強剤の分散状態はゴムマトリックスの性質に依存し、ゴム高分子の末端を修飾して充填補強剤との親和性を高めることが分散性の向上に有効であることを検証した。