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米田 安宏; 青柳 倫太郎*; Fu, D.*
Japanese Journal of Applied Physics, 55(10S), p.10TC04_1 - 10TC04_5, 2016/10
被引用回数:6 パーセンタイル:29.26(Physics, Applied)X線吸収微細構造(XAFS)と2体相関分布関数(PDF)を併用して、NaNbO及びLi置換したNaLiNbOの局所構造解析を行った。NaNbOは室温で反強誘電体として知られ、室温以下では反強誘電体の斜方晶と強誘電体の菱面体晶相が混在する温度領域が広く存在するため、相転移の全容は未だ明らかにはなっていない。我々は局所構造解析によって最低温相が菱面体晶構造であることを明らかにし、さらに秩序-無秩序型の相転移を仮定することでLi置換効果が理解できることがわかった。また、同様の現象がAgNbOにおいても観測されたため、これについても述べる。
米田 安宏; 青柳 倫太郎*; Fu, D.*; 竹中 正*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 39(3), p.247 - 250, 2014/09
BiNaTiOとNaNbOは共にO型のペロブスカイト強誘電体である。これらの物質は比較的高い圧電特性を有していることから、比鉛圧電素子への応用が期待されている。圧電素子として利用する場合、圧電振動中に自身の発する熱によって相変態することを防ぐために、広い温度領域で強誘電相を安定化させる必要がある。これらの物質にはアルカリ金属であるナトリウムが含まれているがナトリウムをリチウムで置換すると強誘電相が広い温度領域で安定化することがわかった。そこで、この安定化機構の解明のため平均構造のみでなく、局所構造も調べた結果、ナトリウムをリチウムに置換した際だけに観測される局所構造を見出した。
米田 安宏; 吉井 賢資; 早川 弘毅*; 青柳 倫太郎*; 池田 直*
no journal, ,
CaCuTiO(CCTO)は発見された当初は巨大な誘電率を持つ材料として注目されていたが、近年はこの誘電率に関しては否定的な見解がなされている。誘電率測定の結果から、緩和モードが電気的に不均一で単純なモデルでは理解できないため、グレイン境界とグレイン内部の不均一性が原因でないかという仮説がある。この仮説を直接的に可視化するためにPair-distribution function (PDF)解析を行った。その結果、CCTOの持つリジッドな長距離秩序からして巨大な誘電率は期待できないことがわかった。また、グレインサイズの異なるサンプルを用いてPDF解析を行ったところ、異なる局所構造が得られた。このことから構造解析によっても外部要因が支配的なMaxwell-Wagnerタイプの誘電率発生機構が巨大誘電率の起源であることがわかった。
米田 安宏; 大橋 敬之*; 青柳 倫太郎*
no journal, ,
NaNbOはよく知られたペロブスカイト構造の反強誘電体である。A-siteのNaをLiに置換するとバラエティーに富んだ誘電物性を示す。特にLi置換量が6%の(NaLi)NbO(LNN6)は焼成条件によって異なる誘電特性を示すことがわかった。さらに異なる誘電特性を示す2つのサンプルは異なる相転移系列を示すことがわかった。このLNN6は室温では同じorthorhombic構造を持っているため、平均構造では違いがわからない。そこでpair-distribution function (PDF)を用いた局所構造解析によって、ミクロスコピックな機構を明らかにすることを試みた。その結果、LNN6は焼成条件の違いによってA-siteイオンの周りの局所構造に変化が現れ、よりオーダーした局所構造を持つLNN6はrhombohedralの結晶場を持ち、randomな局所構造のLNN6はorthorhombic構造を持つことがわかった。これによって反強誘電的なorthorhombic構造の不安定性の原因の一つがAサイトのランダムネスにあることがわかった。