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報告書

1MW核破砕中性子源の低温水素システム用アキュムレータの改良

麻生 智一; 達本 衡輝*; 大都 起一*; 川上 善彦*; 小守 慎司*; 武藤 秀生*; 高田 弘

JAEA-Technology 2019-013, 77 Pages, 2019/09

JAEA-Technology-2019-013.pdf:5.59MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質・生命科学実験施設において1MWの陽子ビームで駆動する核破砕中性子源では、水銀ターゲットで発生した高速中性子を冷中性子に冷却するために、液体水素(1.5MPa, 20K以下)を3基のモデレータに供給し、そこで発生する核発熱(3.8kW)を強制方式で冷却する低温水素システムを備えている。この低温水素システムでは、核発熱に伴う系内の圧力変動を低減するためにベローズ構造で圧力を吸収するアキュムレータを採用していることが特徴である。しかしながら、初期に使用したベローズで不具合が生じたため、高耐圧, 長寿命のアキュムレータが必要となった。厚肉プレートによる高耐圧性を有する溶接ベローズ(内ベローズ)の要素技術開発を行い、最適条件を見出すことができた。内ベローズの試作機を製作し、2MPaの圧力印加を繰り返す耐久試験により、設計寿命(1万回以上)を満たすことを確認した。また、その製作法による内ベローズを導入したアキュムレータの組立時、溶接歪等によって内ベローズの機能性や寿命に影響しないように、水平・垂直度を0.1$$^{circ}$$以内に抑えた。改良したアキュムレータは既に約25,000時間(繰り返し伸縮約16,000回(運転中40mm伸縮の設計寿命は50万回))の運転を実現できており、2019年1月現在、500kWビーム出力で運転中である。2018年7月には932kWビーム入射した運転を行い、アキュムレータの圧力変動抑制機能が設計どおりの性能を有することを確認し、今後の高出力において安定運転ができる見通しを得た。

論文

Recovery of helium refrigerator performance for cryogenic hydrogen system at J-PARC MLF

麻生 智一; 勅使河原 誠; 長谷川 勝一; 武藤 秀生; 青柳 克弘; 野村 一隆; 高田 弘

Journal of Physics; Conference Series, 1021(1), p.012085_1 - 012085_4, 2018/06

BB2016-1899.pdf:0.54MB

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.11

At J-PARC's pulsed spallation neutron source, a cryogenic hydrogen system has been operated to provide liquid para-hydrogen (20K and 1.5 MPa) to the moderators since 2008. Typical operating period of the cryogenic hydrogen system was approximately 3 months continuously. However, the pressure differences between No.1, No.2 heat exchangers (HXs) and an adsorber (ADS) in the helium refrigerator had begun to increase rapidly since the beginning of 2015, the refrigerator could not be operated continuously. The impurity in the refrigerator was measured by newly introduced quadrat mass spectrometer, but no significant impurities was observed. We suspected the oil contamination from the helium compressor, as it caused performance degradation of the cryogenic system in other facilities, such as RIKEN, CERN, etc. In the summer outage in 2016, we cleaned the HXs with Freon to remove the oil contamination, and replaced the activate charcoals of ADS and oil separator (OS-5). As a result, the performance of the helium refrigerator was recovered completely.

論文

Sample environment at the J-PARC MLF

河村 聖子; 奥 隆之; 渡辺 真朗; 高橋 竜太; 宗像 孝司*; 高田 慎一; 坂口 佳史*; 石角 元志*; 大内 啓一*; 服部 高典; et al.

Journal of Neutron Research, 19(1-2), p.15 - 22, 2017/11

J-PARC MLFにおける試料環境(SE)チームは、ユーザー実験のためのSE機器の運用や開発を行っている。メンバーは、低温マグネット、高温、高圧、ソフトマター、光照射、水素環境、$$^3$$He偏極フィルターといったサブチームに所属している。現在は、数台の冷凍機と、マグネット、高温炉、高圧実験用パリエジンバラプレス、偏極中性子実験のためのSEOPシステムが運用中で、ユーザー実験への提供、運転を行っているほか、パルス磁場システムの汎用化に向けた開発も行っている。またJ-PARC研究棟では、レオメーター、ガス蒸気吸着量測定装置などのソフトマター研究に必要な機器類も整備している。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 1; Pulsed spallation neutron source

高田 弘; 羽賀 勝洋; 勅使河原 誠; 麻生 智一; 明午 伸一郎; 粉川 広行; 直江 崇; 涌井 隆; 大井 元貴; 原田 正英; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.8_1 - 8_26, 2017/09

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設では、パルス核破砕中性子源から高強度かつ狭いバルス幅の中性子を供給し、多様な中性子科学研究の推進に役立てている。この核破砕中性子源の構成機器は、エネルギー3GeV、繰り返し25Hz、強度1MWという世界最高クラスの強度の陽子ビームで駆動されルことを前提に設計されており、水銀ターゲットと3種類の液体パラ水素モデレータがその中枢の機器である。目標とする1MWの陽子ビームによる運転に向けて、まだ途上段階にあるが、本報告では、この核破砕中性子源のターゲット・モデレータ・反射体システムの特色ある性能について解説する。

報告書

極低温水素システムヘリウム冷凍機の不具合調査と対策

麻生 智一; 勅使河原 誠; 長谷川 勝一; 青柳 克弘*; 武藤 秀生*; 野村 一隆*; 高田 弘; 池田 裕二郎

JAEA-Technology 2017-021, 75 Pages, 2017/08

JAEA-Technology-2017-021.pdf:33.03MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質・生命科学実験施設の核破砕中性子源では、冷中性子用減速材として液体水素を用いている。2015年1月頃から液体水素を生成するヘリウム冷凍機において、熱交換器及び80 K活性炭吸着器(ADS)の差圧が上昇する事象が現れ始め、2015年11月には冷却性能の低下を引き起こすまでに進展した。この不具合の原因を究明するために冷凍機内の目視確認や循環ヘリウム中の不純物分析を行った。原因となる不純物は検出できなかったが、配管内にわずかに油の痕跡があった。他施設の同規模の冷凍能力を持つ冷凍機の不具合事例も参考にして、熱交換器の洗浄やADSの交換を行った結果、冷却性能は回復した。熱交換器を洗浄した液やADSの活性炭とそれを抑えるためのフェルトから油を検出した。特にADSのフェルトではヘリウムガス入口表面に膜状の油の蓄積が確認できた。ヘリウムガス中に含まれる油分は設計範囲の10ppb程度であったが、長期間の運転の結果、ADSのフェルト部への蓄積により差圧を発生させ、それが性能劣化をもたらした可能性があると推測している。今後さらに調査を進め、原因をより明確にする必要がある。

論文

Operational experiences of J-PARC cryogenic hydrogen system for a spallation neutron source

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 川上 善彦; 青柳 克弘; 武藤 秀生

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 101, p.012107_1 - 012107_8, 2015/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.05

J- PARC核破砕中性子源用の低温水素システムは2008年4月に完成し、同年の5月末に初めて冷中性子の発生に成功した。低温水素システムは3ヶ月の安定な長期連続運転を実施できるようになり、最近では500kWの共用運転を行っている。本装置は、「極低温」でかつ「高圧」の可燃性水素を取り扱う国内で初めての大型冷凍設備であるため、2007年のオフビームコミッショニングから現在に至るまで数々の予期せぬトラブルがあった。例えば、気体軸受水素ポンプの過渡軸振動現象、軸受部の過渡冷却現象および水素トライポロジーによる起動不良、アキュムレータ用ベローズの破損、ヘリウム冷凍機の不純物による不安定事象である。さらに、2011年には冷却運転中に東日本大震災が発生し、停電および計装空気が喪失したが、構築したインターロックシステムにより正常に自動停止することができた。これまでの運転や不具合事象により多くの知見が得て、改良を重ねた結果、現在では長期間の安定な冷却運転を実施できるようになった。

論文

Pressure and temperature fluctuation simulation of J-PARC cryogenic hydrogen system

達本 衡輝; 大都 起一; 麻生 智一; 川上 善彦

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 101, p.012109_1 - 012109_8, 2015/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.05

J-PARC核破砕中性子源では1MW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を超臨界水素を用いて冷中性子に減速させてビームを供給する。陽子ビーム1MWのオン・オフに伴い、大きな熱負荷が与えられる。本システムでは、アキュムレータを用いた容量制御と陽子ビームによる核発熱分をヒータにより補償する方法を併用させて圧力制御を行う。本研究では、陽子ビーム入射・停止時のkWオーダーのステップ状の核発熱に伴う大きな温度・圧力変動を模擬し、効率の良い制御方法を開発するための解析コードを新たに開発した。300kWおよび600kW陽子ビーム入射時の解析を行い、温度・圧力変動の解析結果は実験結果と良く一致することを確認した。本解析コードは、1MWの場合の制御方法の模擬にも十分適用できるツールとして期待できる。

論文

Performance evaluation of a developed orifice type heater for thermal compensation control at J-PARC cryogenic hydrogen system

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 川上 善彦

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 101, p.012108_1 - 012108_8, 2015/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.05

J-PARCの核破砕中性子源では1MW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を超臨界水素を用いて冷中性子に減速させてビームを供給する。陽子ビーム1MWのオン・オフに伴い、大きな熱負荷が与えられる。本システムでは、アキュムレータを用いた容量制御と陽子ビームによる核発熱分をヒータにより補償する方法を併用させて圧力制御を行う。本研究では、新たに開発した小型で大容量加熱が可能なオリフィス型ヒータを用いて、その出力をステップ状に変化させた場合の応答速度を測定し、設計どおりの性能が得られたことを確認した。さらに、実験結果に基づき、開発した動的挙動解析コードにヒータ制御のPID制御パラメータを決定し、実験結果と良く一致することを確認した。600kWビーム入射時では、ビームのオン・オフに対する追従性が成り立たなくなってもPI定数を最適化することにより、フィードバック制御だけで十分圧力変動を抑えることが解析で確認できた。

論文

MLF試料環境

麻生 智一; 山内 康弘; 河村 聖子

波紋, 25(4), p.283 - 287, 2015/11

In the neutron scattering facility, sample environment is one of the important factor. In Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of J-PARC, sample environment team has been officially organized with succeeding the previous ad hoc sample environment team, aiming to measure safety on sample environment in MLF comprehensively and to perform efficient user support in sample environment. In MLF, each beamline (BL) has its own sample environment equipment that is dedicated for the instrument, while some pieces of BL-common sample environment equipment are prepared by the sample environment team. MLF users can also carry in their own equipment or devices for their experiment. All the equipment and devices are allowed to be introduced after passing the safety examination in MLF.

論文

Operational characteristics of the J-PARC cryogenic hydrogen system for a spallation neutron source

達本 衡輝; 大都 起一; 麻生 智一; 川上 善彦; 勅使河原 誠

AIP Conference Proceedings 1573, p.66 - 73, 2014/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:92.73

J-PARCの物質生命科学実験施設は、陽子ビームを水銀ターゲットに入射し、発生した高速中性子をモデレータである1.5MPa、20K以下の超臨界圧の低温水素と衝突を繰り返すことにより減速した冷中性子ビームによる中性子実験を行う実験施設である。低温水素システムは、3台の水素モデレータに超臨界圧水素を供給し、そこで発生する核発熱(1MW陽子ビーム時に3.75kW)を強制冷却するための冷凍設備である。低温水素システムの性能評価を行うために、冷却過程におけるパラ水素濃度を測定し、常に平衡濃度で存在することを確認した。定格状態では、設計条件の99%以上を満たすことを確認した。さらに、過渡的な熱負荷を与えた場合の温度変動の伝播特性と熱交換器の特性を測定し、熱負荷補償するためのヒータ制御による許容温度変動量を評価した。286kWと524kWの高出力陽子ビーム入射時の温度伝播特性結果と比較し、この評価方法の妥当性を検証した。さらに、本実験結果に基づいて、1MW陽子ビーム運転時におけるヒータ制御による温度変動量は、許容値以下であることがわかり、安定な1MWの陽子ビーム運転の見通しが得られた。

報告書

東日本大地震のJ-PARC中性子源ステーションに対する影響

酒井 健二; 坂元 眞一; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 春日井 好己; 達本 衡輝; et al.

JAEA-Technology 2011-039, 121 Pages, 2012/03

JAEA-Technology-2011-039.pdf:10.87MB

本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動,被害,復旧状況を調査し、本ステーションの緊急事態に対する安全設計について検証する。大震災発生時、MLFでは、幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀,水素,放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは、遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の圧力低下は、水銀ターゲット台車固定装置などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証できたとともに、幾つかの改善点も見いだされた。

論文

Influence of Great East Japan Earthquake on neutron target station in J-PARC

酒井 健二; 二川 正敏; 高田 弘; 坂元 眞一; 前川 藤夫; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; et al.

Proceedings of 20th Meeting of the International Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-20) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/03

本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動、被害状況を調査する。大震災発生時、MLFでは幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀, 水素, 放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の喪失は、圧空シリンダーを用いた固定装置や空気操作弁などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証した。

論文

Commissioning results on the cryogenic hydrogen system for moderators in JSNS

麻生 智一; 達本 衡輝; 大都 起一; 上原 聡明; 川上 善彦; 櫻山 久志; 二川 正敏

Proceedings of 19th Meeting of the International Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-19) (CD-ROM), 8 Pages, 2010/07

J-PARCにおける1MW級JSNS中性子源の低温水素システムは、水銀ターゲットで発生した核破砕中性子を冷中性子に減速するためのモデレータに18K, 1.5MPaの超臨界水素を使用する。2008年4月のオフビームコミッショニングを通して、超臨界水素循環用低温水素システムの要求仕様を確認し、最大約190g/sの循環に成功した。2008年5月には、初めて中性子発生に成功し、モデレータにより減速した中性子を問題なく供給することを確認した。その後、オンビームコミッショニングにおいても本低温水素システムの特性を確認した。

論文

Pressure control characteristics of the cryogenic hydrogen system for a 300-kW proton beam operation

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 上原 聡明; 櫻山 久志; 川上 善彦; 加藤 崇; 二川 正敏

Proceedings of International Cryogenic Engineering Conference 23 (ICEC-23) and International Cryogenic Materials Conference 2010 (ICMC 2010), p.1009 - 1014, 2010/07

J-PARC核破砕中性子源では、MW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を用いて冷中性子に減速したビームを供給する。陽子ビーム1MW時において、水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、この大きな熱負荷を除去するための大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる低温水素システムを製作した。陽子ビームの入射・停止時における大きな圧力変動を抑制するために、開発したヒータによる熱補償とアキュムレータによる容積変動制御を併用した圧力制御機構を開発した。初めての300kW陽子ビーム運転時において、低温水素システムの圧力変動試験も同時に行い、300kWビーム入射・停止時における圧力変動を13.5kPa以下に抑えることに成功した。また、開発した数値解析モデルは、実験結果を15%以内で予測することができた。1MW運転における圧力変動は設計圧力変動値より低い40kPaに抑えられることが解析により明らかになり、本圧力制御システムは、1MWビーム運転時においても有効であると期待できる。

論文

Performance test of a centrifugal supercritical hydrogen pump

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 上原 聡明; 櫻山 久志; 川上 善彦; 加藤 崇; 二川 正敏; 吉永 誠一郎*

Proceedings of International Cryogenic Engineering Conference 23 (ICEC-23) and International Cryogenic Materials Conference 2010 (ICMC 2010), p.377 - 382, 2010/07

J-PARC核破砕中性子源では、MW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を用いて冷中性子に減速したビームを供給する。陽子ビーム1MW時における水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、モデレータ性能を満たすためには、このモデレータ内の温度差を3K以内する必要があった。本研究では、大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる超臨界水素ポンプをITERで開発した超臨界ヘリウムポンプの設計データベースを用いて新たに開発し、その性能特性試験を測定した。断熱効率は54%、循環流量は、世界最大流量200g/sを達成し、開発した超臨界水素ポンプは、設計値を十分満足する性能を有することを確認した。

論文

Safety interlock of the cryogenic hydrogen system at J-PARC

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 上原 聡明; 櫻山 久志; 川上 善彦; 加藤 崇; 二川 正敏

Proceedings of International Cryogenic Engineering Conference 23 (ICEC-23) and International Cryogenic Materials Conference 2010 (ICMC 2010), p.601 - 606, 2010/07

J-PARC核破砕中性子源では、MW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を用いて冷中性子に減速したビームを供給する。陽子ビーム1MW時において、水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、この大きな熱負荷を除去するために、大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる低温水素システムを製作した。本低温水素システムでは可燃性ガスである水素を保有しているので、万が一、低温水素システムに異常事象が発生した場合でも、低温水素システムの機器保護と安全性を確保できるインターロックシステムを構築した。コミッショニングにより、ここで構築したインターロックシステムの健全性を確認することができた。

論文

Development of the cryogenic hydrogen system for a spallation neutron source in J-PARC

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 上原 聡明; 櫻山 久志; 川上 善彦; 加藤 崇; 二川 正敏

AIP Conference Proceedings 1218, p.297 - 304, 2010/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:72.9

J-PARCの核破砕中性子源ではMW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を超臨界圧水素を用いて冷中性子に減速しビームを供給する。陽子ビーム1MW時において、水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、この大きな熱負荷を除去するために、大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる低温システムを製作した。6か月に渡るオフビームコミッショニング期間で、低温水素システムの特性試験を実施し、設計どおりの性能を満たすことを確認することができた。

論文

Development of a simulation code for a cool-down process of the cryogenic hydrogen system

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 加藤 崇; 二川 正敏

AIP Conference Proceedings 1218, p.1154 - 1161, 2010/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:56.62

J-PARCの核破砕中性子源ではMW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を超臨界圧水素を用いて冷中性子に減速しビームを供給する。陽子ビーム1MW時において、水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、この大きな熱負荷を除去するために、大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる低温システムを製作した。本システムの冷却運転方法の確立を目指して、冷却プロセスを模擬する流体解析コードを開発し、種々の条件下における冷却プロセス解析を行い、最適な条件を見いだすことができ、19時間以内で定格状態まで冷却可能であることがわかった。

論文

Pressure drop evaluation of the hydrogen circulation system for JSNS

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 加藤 崇; 二川 正敏

AIP Conference Proceedings 1218, p.1162 - 1169, 2010/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.04

J-PARCの核破砕中性子源ではMW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を超臨界圧水素を用いて冷中性子に減速しビームを供給する。陽子ビーム1MW時において、水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、この大きな熱負荷を除去するために、大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる低温システムを製作した。低温水素システムの運転方法を検討するための解析コードを開発するためには、低温水素システム内の圧力損失を正確に評価する必要があった。本研究では、汎用の解析コードを用いて複雑な形状の構成機器の圧力損失を各々評価し、その解析結果を14%以内で記述できる圧力損失の相関式を導出することができた。

論文

Pressure fluctuation behavior in the cryogenic hydrogen system caused by a 100 kW proton beam injection

達本 衡輝; 麻生 智一; 大都 起一; 上原 聡明; 櫻山 久志; 川上 善彦; 加藤 崇; 長谷川 勝一; 二川 正敏

AIP Conference Proceedings 1218, p.289 - 296, 2010/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:72.9

J-PARCの核破砕中性子源ではMW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を超臨界圧水素を用いて冷中性子に減速しビームを供給する。陽子ビーム1MW時において、水素モデレータ容器内で発生する核発熱は約3.8kWであり、この大きな熱負荷を除去するために、大流量の超臨界圧水素を安定に強制循環させる低温システムを製作した。陽子ビームの入射・停止時において大きな圧力変動が与えられるため、ヒータによる熱補償と容積制御のアキュムレータを併用した圧力制御システムを開発した。昨年の12月に109kWの陽子ビーム25Hzで入射したときの低温水素システムの圧力変動試験を実施し、ビーム入射・停止時における圧力変動を5kPaに抑制することに成功した。本試験において、開発した圧力制御システムの有用性を確認することができた。

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