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正木 信行; 音部 治幹; 中村 彰夫; 原田 大実*; 伊藤 健太郎*; 佐々木 吉慶*; 日夏 幸雄*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.217 - 220, 2002/11
EuMO(0y1.0)(M=Th, U)系について、Euメスバウア分光法を用いて局所構造を調べた。粉末X線回折によると、M=Th系では、y0.5で酸素空格子点(V)が無秩序配置をとる欠陥蛍石型相を、0.5y0.8でVが秩序化したC型相と欠陥蛍石型相を、y0.85の領域でC型相と単斜晶のFuO相となることが示された。この系で、Euの異性体シフトは、Eu固溶率yに従って増加した。Euに対するOの配位数(CN)はCN=8-2yに従って減少するので、Oイオン間の反発力の減少によって、平均Eu-O間距離も減少する。この相関は、酸化物系におけるEuの異性体シフトとEu-O結合距離の経験的相関に従っている。U系において相図はTh系と同様であったが、異性体シフトは変化せずTh系に比べて小さな値をとった。
原田 大実*; 日夏 幸雄*; 正木 信行; 中村 彰夫
Journal of the American Ceramic Society, 85(3), p.647 - 652, 2002/03
1500~1550空気中で作成されたハフニア-ユウロピア固溶体酸化物EuHfO系を粉末X線及びEu-メスバウア分光を用いて研究した。X線の結果は0.20x0.725の広い組成域でフルオライト(螢石)型の固溶体が生成することを示した。この固溶体相はx=0.50近傍(0.45x0.575)ではパイロクロア型の長距離秩序構造を、またこの両側の0.20x0.40,0.60x0.725では無秩序欠陥螢石構造を取ることがわかった。3価ユウロピウム(Eu)のメスバウアスペクトルのアイソマーシフト(IS)の値は、パイロクロア相の生成するx~0.5付近で顕著な極小値を取ることが明らかになった。この結果は、従来から言われているEu-Oボンド結合長とISとの相関関係に照らして、パイロクロア相が最長のEu-Oボンド長を持っていることを示唆する。X線構造解析から得られるこれら固溶体相のEu-Oボンド長に関するデータは、このEu-メスバウア結果を支持する。