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論文

Progress and status of the gyrotron development for the JT-60SA ECH/CD system

小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 池田 亮介; 小田 靖久; 和田 健次; 日向 淳; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.

Proceedings of 40th International Conference on Infrared, Millimeter, and Terahertz Waves (IRMMW-THz 2015) (USB Flash Drive), 3 Pages, 2015/08

JT-60SAにおける電子サイクロトロン加熱電流駆動(ECH/CD)用にジャイロトロン開発を行っている。高出力、長パルス試験を行い、110GHzと138GHzの2つの周波数において、1MW/100秒の出力を得ることに世界で初めて成功した。この結果により、JT-60SAに求められるジャイロトロンの性能を、完全に満たした。また、空胴共振器、コレクター及び不要高周波の吸収体の熱負荷を実験的に評価した結果、熱負荷の観点では、更なる高出力での運転が、両方の周波数で可能であることを示した。さらに、上記2周波数に加えた付加的な周波数として、82GHzでの発振が、これまでのところ、0.4MW/2秒まで得られている。110/138GHzにおける1.5MW以上の出力や、82GHzにおける1MW出力を目指した大電力試験が進展中であり、最新の成果について報告する。

論文

Gyrotron development for high-power, long-pulse electron cyclotron heating and current drive at two frequencies in JT-60SA and its extension toward operation at three frequencies

小林 貴之; 森山 伸一; 横倉 賢治; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 星野 克道; et al.

Nuclear Fusion, 55(6), p.063008_1 - 063008_8, 2015/06

 被引用回数:25 パーセンタイル:77.57(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60SAにおける電子サイクロトロン加熱電流駆動(ECH/CD)のため、高出力、長パルス発振を110GHzと138GHzの両方で実現するジャイロトロンを開発した。2周波数で運転可能なジャイロトロンとして、世界で初めて、1MW、100秒間の発振を両周波数で実証した。三極型電子銃を用いてアノード電圧又は電子のピッチファクターの最適化することが、2周波数で高出力と高効率を得るために重要であった。また、本ジャイロトロン内部での損失は、今後の1.5MW以上での発振を想定した場合でも十分に小さいと予測される結果が得られた。さらに、上記2周波数はJT-60SAにおいては第二高調波として入射されるが、基本波として使用可能な82GHzでの発振についても、0.4MWで2秒まで実証した。これらのジャイロトロン開発の成果により、JT-60SAにおけるECH/CD装置の適用可能領域の大幅な拡張に寄与することが期待される。

論文

Development of a dual frequency (110/138 GHz) gyrotron for JT-60SA and its extension to an oscillation at 82 GHz

小林 貴之; 森山 伸一; 諫山 明彦; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; et al.

EPJ Web of Conferences, 87, p.04008_1 - 04008_5, 2015/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:83.62(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60SAの幅広いプラズマ放電条件において電子サイクロトロン加熱(ECH)・電流駆動を可能とするため、110GHz及び138GHzを選択的に出力可能な2周波数ジャイロトロンの開発を原子力機構で進めている。JT-60SAに向けた開発目標である1MWで100秒発振を実現するための発振調整及びコンディショニング運転が順調に進んでいる。これまでのところ、1MW/10秒、0.51MW/198秒の発振が両周波数で得られた。加えて、上記2周波数ジャイロトロンにおいて、付加的な周波数として82GHzの発振(0.3MW/20ミリ秒)を実証し、JT-60SAにおける基本波を用いたECHの可能性を示した。

報告書

ミリ波導波管における誘電体ディスクを用いた伝送電力密度分布測定装置の開発

横倉 賢治; 森山 伸一; 小林 貴之; 平内 慎一; 澤畠 正之; 寺門 正之; 日向 淳; 和田 健次; 佐藤 福克; 星野 克道; et al.

JAEA-Technology 2014-002, 64 Pages, 2014/03

JAEA-Technology-2014-002.pdf:6.83MB

導波管内を伝搬する大電力ミリ波が誘電体を透過した時の誘電損失を誘電体の温度上昇として測定し、伝送ミリ波の電力密度空間分布と伝送電力を計測できる装置を開発した。本装置は、伝送電力が1MWにも及ぶ核融合研究用の電子サイクロトロン加熱(ECH)装置での使用を念頭に置いているが、広い分野への応用も考えられる。本装置の基本的概念は、真空コルゲート導波管に損失の小さい数ミリメートルの空間ギャップを設けておき、その空間ギャップへ断熱支持した誘電体ディスクを一時的に挿入し、短パルスのミリ波を透過させた後素早く引抜き(約0.2秒)、その温度分布を赤外線カメラで測定することで、ディスクを透過したミリ波の分布を推定するものである。一方、ディスクの収束平衡温度から全透過損失を見積もり、伝送電力の評価も可能である。計測試験では、整合器ミラーの角度のずれによる不要モードの発生を電力密度分布の変化として捉えることに成功した。この成果は、整合器を真空に保ったままミラーの調整を行う他、運転中のECH装置の伝送系での意図しない不要モードの発生を検出可能とするなど、本装置が有効であることを示すものである。

論文

Development of a linear motion antenna for the JT-60SA ECRF system

森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 星野 克道; 鈴木 貞明; 平内 慎一; 横倉 賢治; 澤畠 正之; 寺門 正之; 日向 淳; et al.

Fusion Engineering and Design, 88(6-8), p.935 - 939, 2013/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:32.48(Nuclear Science & Technology)

JT-60SAの電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)加熱電流駆動装置に用いるアンテナとして、冷却水リークの可能性を極めて小さくできるようにミラーを直線駆動する形式を提案している。駆動機構,ベロー等の主要構成要素の実施可能性については、既にモックアップを製作して確認した。今回、ミラー駆動シャフトの支持機構として固体潤滑剤を使用した金属滑り軸受けを利用する設計を行い、モックアップに組み込んだ。一般的なボールベアリングと比較して、シャフトの回転と直線運動を1つの軸受で実現できる利点がある。真空排気した状態での駆動試験を行って固体潤滑剤が真空性能に与える影響を質量分析によって調べた。一方、JT-60SAの典型的実験シナリオにおけるECRF加熱・電流駆動特性を計算で評価し、アンテナの準光学的な設計について確認した。

論文

Dual frequency ECRF system development for JT-60SA

小林 貴之; 諫山 明彦; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; et al.

Fusion Science and Technology, 63(1T), p.160 - 163, 2013/05

 被引用回数:7 パーセンタイル:49.28(Nuclear Science & Technology)

JT-60SAに向けて、110GHzの電子サイクロトロン波加熱装置(ECRF装置)に、135$$sim$$140GHz帯の第2周波数を加えた2周波数化開発を進めている。特に、2周波数ECRF装置の重要機器である2周波数ジャイロトロンの開発を行った。JT-60SA用の第2周波数は上記周波数帯の中で、ジャイロトロン設計の観点から138GHzとした。110GHzと138GHzの2周波数で、1MW以上の長時間出力が可能なジャイロトロンを実現するため、ジャイロトロンの主要部位であるダイヤモンド窓,空胴共振器,準光学モード変換器の設計を行った。離散的な特性を持つ各機器のパラメータ群の中から最適な条件を見つけ、その条件で設計を行った結果、両方の周波数について、1MW以上の長時間出力が可能な設計結果が得られた。上記設計に基づき、新規ジャイロトロンを製作し、初期的な試験を行った結果、ほぼ期待通りの出力が得られ、設計に大きな問題がないことを確認した。

論文

Dual frequency gyrotron development for JT-60SA

小林 貴之; 諫山 明彦; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; et al.

Proceedings of 37th International Conference on Infrared, Millimeter, and Terahertz Waves (IRMMW-THz 2012) (USB Flash Drive), 2 Pages, 2012/09

JT-60SAに向けて新たに2周波数(110GHz及び138GHz)ジャイロトロンの開発を開始した。空胴共振器の設計において、高出力,長時間運転に重要な、1MW以上の出力、30%以上の効率、1.4kW/cm$$^{2}$$以下のピーク熱負荷が、両周波数について得られた。さらに、発振した導波管モードのミリ波を空間伝送モードへと変換するモード変換器の設計において、両周波数で高い変換効率(110GHzでは96.8%、138GHzでは98.3%)が得られた。この変換効率は、以前に長パルス運転実績のある110GHzジャイロトロンにおける変換効率(96.5%)より高く、高出力,長時間運転に適した設計結果が得られた。上記設計に基づき、新規ジャイロトロンを製作し、調整運転を2012年6月中旬より開始した。これまでのところ、低めのビーム電流(10A)及びビーム電圧(75kV)で、予定通り約200kWの出力を得て、設計に大きな問題がないことを確認した。

論文

Recent results from the development of the electron cyclotron heating system for JT-60SA toward high-power long-pulse operations

諫山 明彦; 小林 貴之; 横倉 賢治; 下野 貢; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 日向 淳; et al.

Plasma and Fusion Research (Internet), 7(Sp.1), p.2405029_1 - 2405029_5, 2012/05

電子サイクロトロン(EC)波は、プラズマの狭い領域を加熱・電流駆動することができることから、電子加熱や電流分布制御のほか不安定性制御にも用いられる。また、プラズマ着火や壁洗浄などにも有用である。JT-60SAにおいては9基のEC波入射装置が装備され上記のすべての目的で使用される。JT-60SAのEC波入射装置はJT-60Uの設備(周波数: 110GHz)を最大限利用して構築されるが、JT-60SAにおいて要求される性能を満足するために開発運転が継続的に行われている。本講演では、最近のEC波入射装置の進展、特にジャイロトロン開発及び加熱・電流駆動特性解析の結果を述べる。JT-60SAにおいて要求される「ジャイロトロン1基あたり出力1MW、出力時間100秒」を目指してジャイロトロンのモード変換器を改良した。開発運転を進めた結果、出力1MWのもとでの出力時間が2009年には17秒、2010年には31秒に伸長した。ジャイロトロン内の各部の温度は許容温度以下で飽和していることからパルス幅の伸長が可能であると考えられる。また、JT-60SAの最大磁場(2.3T)においてプラズマ中心部を加熱・電流駆動することを目的として2周波数ジャイロトロンの開発を2011年に開始した。計算コードによる加熱・電流駆動解析、及び発振モード・出力窓厚の設計計算から、第2周波数を138GHzとした。高磁場を生成する超伝導磁石を含めてジャイロトロンの製作が現在進行中であり、2012年3月に据え付けられる予定である。

論文

Progress in ECRF antenna development for JT-60SA

小林 貴之; 諫山 明彦; 長谷川 浩一; 鈴木 貞明; 平内 慎一; 佐藤 文明; 和田 健次; 横倉 賢治; 下野 貢; 澤畠 正之; et al.

Fusion Engineering and Design, 86(6-8), p.763 - 767, 2011/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:44.28(Nuclear Science & Technology)

JT-60SAの電子サイクロトロン波加熱装置アンテナ開発の進展を報告する。本アンテナにはポロイダル方向,トロイダル方向へのビーム入射角度の大きな自由度を持つ駆動機構が、100秒間のパルス幅を実現するための高い信頼性を持ったミラー冷却機構とともに求められる。現在、直線駆動型アンテナ方式によるランチャー(アンテナ,サポート及び駆動機構)の機械,構造設計を進めている。ポロイダル入射角度を変化させるための長尺ベローズと、トロイダル入射角度を変化させるためのベローズが本アンテナの重要な要素である。駆動部の試験体を製作してその性能を検証した結果、ポロイダル及びトロイダル入射角度として、それぞれ-10度から+45度, -15度から+15度の範囲を駆動できるアンテナが成立することを確認した。この角度はJT-60SAで求められる角度範囲と合致しており、本アンテナの実現に見通しが得られた。また、本アンテナの熱、構造解析の結果についても報告する。

論文

Progress of high-power and long-pulse ECRF system development in JT-60

小林 貴之; 諫山 明彦; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 佐藤 文明; et al.

Nuclear Fusion, 51(10), p.103037_1 - 103037_10, 2011/10

 被引用回数:19 パーセンタイル:62.41(Physics, Fluids & Plasmas)

電子サイクロトロン波加熱装置(ECRF装置)において、運転開始直後の短時間(100ミリ秒程度)にアノード電圧を制御することにより電子のピッチファクターを最適化することで効率を向上させる新手法を開発した。これにより高出力化の課題であったコレクタ熱負荷を低減することが可能となり、世界で初めて1.5MW, 4秒間のジャイロトロン出力を達成した。このときのコレクタ熱負荷は従来より約20%低いことが確認され、今後さらに長パルス化が可能と考えられる。長パルス運転を制限したジャイロトロン内の不要高周波による熱負荷を低減するため、モード変換器を改良したジャイロトロンを製作して、既に調整運転を開始し1MW出力で31秒までパルス幅が伸張した。また、課題であった不要高周波は約1/3に低減できたことが実験的に確認され、近い将来の定常運転に見通しが得られた。これらの成果はJT-60SAに向けたECRF装置の高出力・長パルス化に大きく貢献するものである。

論文

Development of the long-pulse ECRF system for JT-60SA

小林 貴之; 諫山 明彦; Fasel, D.*; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.

Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.363 - 368, 2010/08

JT-60 ECRF装置のパルス幅(5秒)を伸ばすための改良がJT-60SA(100秒)へ向けて必要である。欧州により電源が新規に設計,製作及び設置される。また、新たに設計したモード変換器を備えた改良型ジャイロトロンの調整運転を開始した。本モード変換器によって、ジャイロトロン内での回折損失による内部機器への熱入力が低減され、1MWの長パルス発振が期待できる。JT-60Uで実証されたヒータ電流やアノード電圧をプレプログラム/フィードバック制御する手法が、発振中のカソード冷却によるビーム電流の減少対策として重要と考えられる。伝送系については、真空排気した伝送路により1系統あたり1MWの伝送が可能である。一方、結合系については真空容器内機器のメンテナンスが困難であることから、真空容器内での冷却水リークや駆動機構のトラブルのリスクを低減するために直線駆動アンテナ手法が提案され、詳細な設計及び低電力試験を開始した。

口頭

Development of 100-second ECRF system for JT-60SA

森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.

no journal, , 

JT-60SA用電子サイクロトロン(ECRF)装置の設計と開発を進めている。入射パワー3MW,入射時間5秒(110GHz, 4系統)の既存のJT-60U用ECRF装置を2段階に改造し、最終的には7MW100秒(9系統)に増力する計画である。長パルス入射にはアンテナの冷却が不可欠であるが、核融合炉級環境での信頼性を高める目的で、真空容器内の冷却水供給管を剛体にできる直線駆動ミラーを用いた方式の開発を行っている。既に曲面鏡の曲率と寸法に対してビームの駆動範囲とプロファイルを計算し、480mm角のポートに収納可能なアンテナを設計できる見通しを得ており、これを確認する低パワーモックアップ試験を開始した。導波管レイアウトや架台の具体的設計も進めている。高周波源のジャイロトロン開発では1MWで100秒連続発振を目指して、ITER向け170GHz管で実績のある方式のモード変換器への改良を実施し、短パルスでのエージングを2008年末に開始した。既存の高電圧電源の容量では100秒発振が難しいので、約2倍の容量の既存LHRF用電源を接続する改造を2009年3月までに行い、まもなくエージングを再開する。

口頭

High power operation at 1.5 MW using the JT-60 gyrotron

小林 貴之; 諫山 明彦; 澤畠 正之; 寺門 正之; 下野 貢; 五十嵐 浩一; 日向 淳; 梶原 健; 春日井 敦; 坂本 慶司; et al.

no journal, , 

JT-60ジャイロトロンを用いた1.5MWの高出力運転を行った。これまで1MWを大きく超えるジャイロトロン出力は100ms以下のパルス幅でのみ達成されてきたが、2007年に初めて1秒間の1.5MW出力に成功している。1.5MW発振時のジャイロトロン各部の温度上昇などを評価した結果、少なくとも3秒以上までは熱負荷の問題がないことが明らかになったため、今回初めて3秒以上の1.5MW出力を目標として試験を行った。その結果、発振初期のみにおいてアノード電圧を変化させる運転シナリオの開発等により高効率発振を得て、初めて約1.5MWの出力を4秒間以上維持することに成功した。

口頭

Development of ECRF system toward steady-state operation in JT 60SA

諫山 明彦; 小林 貴之; 森山 伸一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.

no journal, , 

電子サイクロトロン波による加熱・電流駆動は局在化した吸収分布が得られるという長所があり、新古典テアリングモード(NTM)などのMHD不安定性を制御するために有効である。このほか電子サイクロトロン波はプラズマ着火や壁洗浄のツールとしても用いることができる。これらはJT-60Uにおいて実験的に示されていて、JT-60SAにおいても電子サイクロトロン波は引き続き重要な役割を担うと考えられる。JT-60SAのInitial Research Phaseにおいては、4基のジャイロトロンが装備され、そのうち2基は出力1MW,パルス幅100秒の運転を行う予定である。入射パワーの波形としては通常の矩形波のほか、5kHz程度でのオン/オフ変調も予定されている。電源,伝送路,ジャイロトロンなどの多く機器はJT-60Uのものを再利用するため、JT-60SAでの運転に向けて改良や開発が現在行われている。本講演では、JT-60SAにおける電子サイクロトロン波装置の開発に加え、長パルス試験(出力1MW,パルス幅10秒)などの最近の結果について報告する。

口頭

JT-60SAに向けた高パワー・長パルスジャイロトロンの開発

諫山 明彦; 小林 貴之; 森山 伸一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.

no journal, , 

JT-60SAでは110 GHz電子サイクロトロン(EC)波入射装置が装備される予定であり、多岐に渡る領域での利用が予定されている。JT-60SAでは1基あたりの出力が1MWのジャイロトロンが9基装備され、最長100秒間入射される予定である。現在、JT-60U用のジャイロトロンを改良することにより長パルス化のための開発運転を行っている。JT-60U用ジャイロトロンの設計値は1MW$$times$$5秒であり、1MWでこれより長いパルス幅で運転を行うためには、(1)不要RFによるDCブレーク部の温度上昇、及びコレクタ部における温度上昇を抑える必要があった。今回、不要RFが小さくなるように改良したモード変換器を導入し、さらに高効率化を目指して運転パラメータを最適化した結果、1MWの出力パワーのもとで12秒間発振することに成功した。DCブレーク部やコレクタ部の温度は一定となっていることから、さらなるパルス幅の進展も可能である。また、ジャイロトロン1基あたりの出力パワーを上昇させることを目指して、出力1.5MWの開発運転も行った。今回、アノード-ボディ間電圧が4%程度低い状態(発振は比較的容易であるがアノード電流が大きいため長パルス運転には不適)で発振を開始し、10ms後に通常の発振パラメータに戻すという手法を新たに開発した。これにより、発振直後から効率の高い状態が維持でき、1.5MWの出力を4秒間得ることに成功した。

口頭

JT-60SA ECRF装置の設計と開発の現状

森山 伸一; 諫山 明彦; 小林 貴之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 長谷川 浩一; 下野 貢; 横倉 賢治; et al.

no journal, , 

JT-60SA電子サイクロトロン加熱電流駆動装置の設計と開発を進めている。当初4系統整備する装置のうち2系統分の電源を幅広いアプローチの枠組みの中でEUが製作し、他の部分はJT-60の装置を改造する。最終的には110GHzジャイロトロン9基を用いて総合出力9MW(入射電力7MW), 100秒のシステムとする計画である。ジャイロトロンの開発運転においては、放射器改良により100秒発振への明るい見通しが得られており、コンディショニング途上ながら1MW, 12秒にて不要RFの顕著な減少を確認した。高パワー出力試験においては、アノード電圧制御を用いてパルス開始直後から高効率発振を得ることで、1.5MW, 4秒間の、秒オーダーでは世界最高となる出力を得ることに成功している。信頼性の高い冷却機構を有する直線駆動式アンテナの基本性能をモックアップ試験で確認した。また、トロイダルビームスキャンを可能にするミラー駆動機構を考案、機械設計を開始した。EUが製作する電源は電圧可変式としてコレクタ-ボディ間、カソード-アノード間にそれぞれ独立に設ける設計を進めており、自由度の高い電圧制御が可能になる見通しである。

口頭

3D-CADによるJT-60SA電子サイクロトロン加熱装置のアンテナ及び伝送ラインの検討

和田 健次; 小林 貴之; 諫山 明彦; 長谷川 浩一; 佐藤 文明; 横倉 賢治; 鈴木 貞明; 柴山 実; 平内 慎一; 下野 貢; et al.

no journal, , 

日本原子力研究開発機構では、約20年間核融合研究を推進してきたJT-60U装置を改修し超伝導コイルを用いたサテライトトカマク装置(JT-60SA)を建設する計画である。この計画に伴い、プラズマにミリ波を入射して局所加熱/電流駆動を行い、閉じ込め性能を向上させるための電子サイクロトロン加熱(ECH)装置の設計を進めている。本発表では、JT-60SA計画に求められるECH装置の長パルス運転(系統あたり1MW,100秒間)を実現するために必要な、水冷アンテナの設計、並びに周辺機器との物理的干渉を回避する高効率伝送ラインのレイアウト設計に関して、3D-CADを用いて行った検討について報告する。

口頭

Operation experience and development status of ECRF system in JT-60U

森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.

no journal, , 

JT-60UのECRF加熱装置は2008年の運転完了までに、4基のジャイロトロンを用いて設計定格である4MW(5秒)の発振パワーを達成し、3MWのプラズマへの入射を行った。運転終了後のアンテナに大きな損傷はないものの、軽微な放電痕が数箇所確認され、またミラー表面に軽度の変色が認められた。一方運転データの統計的整理を行い、85%を上回る高いショットの成功率が得られていたことをあらためて確認した。JT-60Uの実験終了後もJT-60SAに向けてジャイロトロン及び伝送回路の高パワー長パルス開発を継続している。1MW, 100秒出力を目指した開発においてはモード変換器を改良したジャイロトロンにおいて、これまでパルス幅を制限していたDCブレーク部への回折RFのパワーを半減させることに成功し、目標達成に明るい見通しが得られた。ジャイロトロン管内のガス出しコンディショニング中であり、現在の達成値は1MW, 17秒である。一方、アノード電圧の能動的制御によってパルス開始直後から高い効率を得る運転手法を開発し、1.5MWという高パワーでの出力パルス幅の世界記録を1秒から4秒に伸ばすことに成功した。

口頭

Operational experience on ECRF system in JT-60U and development for JT-60SA

森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.

no journal, , 

JT-60UのECRFアンテナについて実験後に点検観察を行った結果、大きな損傷はないものの、軽微な放電痕が数箇所確認され、またミラー表面に軽度の変色が認められた。一方JT-60Uの実験期間における9年間に渡る運転データの統計的整理を行い、85%を上回る高いショットの成功率が得られていたことをあらためて確認した。JT-60Uの実験終了後もJT-60SAに向けてジャイロトロン及び伝送回路の高パワー長パルス開発を継続している。装置改造後の定格である1MW, 100秒出力を目指した開発においてはモード変換器を改良したジャイロトロンにおいて、これまでパルス幅を制限していたDCブレーク部への回折RFのパワーを半減させることに成功し、目標達成に明るい見通しが得られた。ジャイロトロン管内のガスだしコンディショニング中であり、現在の達成値は1MW, 17秒及び0.6MW, 30秒(18MJ)である。

口頭

JT-60SAに向けた電子サイクロトロン加熱・電流駆動装置の開発

森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 星野 克道; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; et al.

no journal, , 

JT-60SAに向けてECRF装置の高パワー長パルス化開発を行っている。1MW, 100秒出力を目指したジャイロトロン開発においてはモード変換器の改良により、これまでパルス幅を制限していたDCブレーク部への回折RFのパワーを大幅に減少させることに成功した。現在の達成値は1MW, 31秒(30MJ)である。これにより過去にパルス幅を制限していたDCブレーク部冷却水過熱の問題は解消され、ジャイロトロン内のガス出しを進めることで、さらなるパルス延伸が可能である見通しが確実なものとなった。伝送ラインにおいてはこれまでマイターベンドなど主要機器のみを強制冷却していたが、導波管自体を冷却してその有効性を確認した。30秒程度のパルス幅ではショット中の冷却効果は限定的であるがショット間のベース温度を低く保つうえで非常に効果的である。今後、負荷回路伝送ラインを現在の内径31.75mmの導波管からJT-60SAで用いる60.3mm導波管に置き換える改良等を行ったうえで効率よくジャイロトロンのエージングを進め、JT-60SAに必要な100秒出力の確認を目指す計画である。

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