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関 正之; 木原 義之; 皆藤 威二; 塚田 竜也*; 本木 和彦*; 平子 一仁*
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 5 Pages, 2011/12
原子力機構では、高速炉における集合体平均150GWd/tの燃焼度を達成するために、耐スエリング性と高温強度に優れた酸化物分散強化型被覆材(ODS鋼)の開発を進めている。ODS鋼の端栓溶接に際しては、従来のTIG溶接のような融接法では溶融部にポロシティーが生じて必要な溶接強度が得られないことから、固相溶接法の一つである加圧抵抗溶接法の開発を行っている。また、溶接部における残留応力の緩和のために溶接部熱処理装置及び溶接部の健全性確認のために超音波探傷装置の開発も合わせて実施している。本報告は、これら装置の特徴と溶接強度及び原子炉を用いた照射試験結果についてまとめて報告するものである。
木原 義之; 関 正之; 石橋 藤雄; 平子 一仁*; 塚田 竜也*
JNC TN8430 2005-002, 27 Pages, 2005/07
平成16年度に酸化物分散強化型(Oxide Dispersion Strengthened;以下、「ODS」と言う。)鋼被覆管により製造したMARICO-2試験片の、炉内クリープ破断データの採取を目的とした照射試験が計画されている。これに伴い、ODS鋼被覆管の強度評価の信頼性を向上させるため、これまでに得られている炉外のクリープ破断データを補完することが計画され、大洗工学センター システム部 核燃料工学グループの依頼により、この試験に供する炉外強度評価試験片の製造を行った。炉外強度評価試験片は、MARICO-2と同様の、マルテンサイト系ODS鋼(以下、「M-ODS鋼」と言う。)とフェライト系ODS鋼(以下、「F-ODS鋼」と言う。)の2鋼種の被覆管を用いて製造した。製作本数はM-ODS鋼試験片20本、F-ODS鋼試験片12本として、平成17年4月5日から平成17年5月13日にかけて試験片の製造を無事終了し、平成17年5月中旬に、大洗工学センターシステム部核燃料工学グループへ支給した。
関 正之; 石橋 藤雄; 木原 義之; 平子 一仁*; 塚田 竜也*
JNC TN8430 2004-003, 78 Pages, 2005/03
ODS鋼被覆管の実用化見通しを早期に判断するため、日露共同研究としてロシア原子炉科学研究所(RIAR)の高速炉実験炉BOR-60を用いて照射試験を実施している。照射試験は、2003年6月から燃焼度15 at%を最終目標に約5年間にかけて行うもので、第1期照射試験は、2004年5月に目標燃焼度である5at%を達成し、現在も照射試験を継続している。第2期照射試験は、2005年5月から開始する計画となっており、この照射試験のために前回同様、マルテンサイト系ODS鋼被覆管に上部端栓を抵抗溶接法により接合し、製品検査を経て、RIARまで輸送した。今回も長尺被覆管の溶接において、接合時の加圧により被覆管にたわみ変形が発生したため、可変加重方式を採用することにし、接合開始時の初期の軸加重を低く設定することで、被覆管の挙動を抑え、製品製作を可能とした。今回、この可変加圧方式を採用したことで接合条件の許容値を広げられたことは、HOT装置の設計に関して大きな意味を持つと思われる。なお、上部端栓付被覆管は、2004年12月15日に製造を終了し、2005年1月13日にRIARに向け、出荷している。
関 正之; 石橋 藤雄; 木原 義之; 塚田 竜也*; 平子 一仁*
JNC TN8430 2004-002, 49 Pages, 2005/03
ODS鋼被覆管の照射特性を把握することを目的として、MARICO-2およびCMIR-6照射試験片の製作を行った。MARICO-2試験片およびCMIR-6試験片は、マルテンサイト系ODS鋼とフェライト系ODS鋼の2鋼種の被覆管を用いて製作した。試験片形状は、2鋼種共通仕様である。マルテンサイト系ODS鋼の製作は、平成16年2月19日から平成16年3月11日にかけ行い、その製作本数は、MARICO-2:38本(予備+QA用試験片11本を含む。)、CMIR-6:6本である。フェライト系ODS鋼の製作は、平成16年8月17日から平成16年9月22日にかけ行い、その製作本数は、MARICO-2:32本(予備+QA用11本を含む。)、CMIR-6:6本である。試験片の製作は無事終了し、マルテンサイト系ODS鋼製試験片は、平成16年5月上旬に、フェライト系ODS鋼製試験片は、10月上旬にそれぞれ大洗工学センターシステム部核燃料グループへ支給した。
関 正之; 河野 秀作; 木原 義之; 皆藤 威二; 鵜飼 重治; 平子 一仁*
Journal of Nuclear Materials, 329-333, p.1534 - 1538, 2004/00
被引用回数:33 パーセンタイル:87.58(Materials Science, Multidisciplinary)JNCにおいては、高速炉燃料ピン製作のためのODS被覆材料と端栓の接合技術開発を実施している。この接合方法である抵抗溶接(PRW)法は、材料の電気抵抗加熱により、材料を溶融させないで行う固相接合であり,一連の溶接工程は、その条件(電流、電圧、および加圧力)をプログラマブル・システムによって制御し、実行される。さらに製品の溶接時の残留応力を軽減するために溶接部の熱処理を実施している。PRW法による溶接は、本来の被覆管マルテンサイト組織に影響なく溶接されており、引張試験、内圧クリープ試験において溶接部の健全性も実証された。さらに、接合部の非破壊検査法として超音波探傷検査方法を開発した。この抵抗溶接法で製作したODS燃料ピンは、JNC-ロシア共同研究においてロシアの高速炉BOR-60で2003年6月から照射試験を実施している。
河野 秀作; 関 正之; 石橋 藤雄; 平子 一仁*; 塚田 竜也*
JNC TN8430 2003-010, 28 Pages, 2003/07
抵抗溶接部に発生する欠陥は、微細であるため、従来からのX線による検査では、その欠陥を識別できないため、X線検査法に変わる手法としてより欠陥の分解能が高い、超音波法の適用について開発を行ってきた。超音波は、X線よりも物質内部へ伝わり易く、直進性も良いため、欠陥の検出能力に優れているが、超音波で得られる欠陥信号の強度と欠陥の大きさは必ずしも相対しない。これは、超音波の欠陥からの反射エコーの大きさが、反射源である欠陥の形状、向きに大きく影響されるためである。そこで、パルスモーターで探触子と試料回転軸を駆動制御させ、欠陥位置データと超音波エコーを組み合わせて画像処理を行い、欠陥の寸法及び位置を正確に把握できる溶接部超音波検査装置を開発した。しかし、超音波検査法は、あくまで比較検査法であるため、検査装置の持つ欠陥検出能や探傷感度の保証には、既知の欠陥を持つ、標準試験片や対比試験片が必要となる。標準試験片は、JIS等でも規定されているが、抵抗溶接部のような特殊な部位に発生する特異な欠陥に対しては、その形状に特化した標準試験片が必要となる。そこで、標準試験片加工方法の検討を行い、放電加工と拡散接合により標準試験片を試作した。この試作標準試験片の人工欠陥を用いて探傷感度、データ画像処理用しきい値の校正を行い、超音波による探傷結果とその部位の金相試験による実測と比較した結果、欠陥深さ方向分解能が3m、欠陥寸法、接合長さ測定において誤差が10m以内の探傷性能を持つことが判明し、標準試験片による探傷条件校正の有効性が確認された。また、溶接部欠陥の出来方と探傷画像に特異なパターンが存在することも探傷結果と金相試験の対比により確認された。
河野 秀作; 関 正之; 石橋 藤雄; 平子 一仁*; 塚田 竜也*
JNC TN8410 2003-009, 108 Pages, 2003/05
マルテンサイト系ODS鋼被覆管の溶接特性評価のために、溶接条件及び熱処理条件の最適化試験を行った。その後に、強度測定評価試験片を製作し、接合部の強度評価試験として引張試験、内圧バースト試験、内圧クリープ試験及び単軸クリープ試験を実施した。(1)溶接特性について 良好な溶接特性を示した。溶接時に懸念された接合開始点に発生する微細剥離等は生じることなく、接合開始点のバラツキも0.05mm以内で均一な接合状態であった。母材自体の組織が均質であったことが、良好な溶接特性を示した一因と考える。(2)端栓材について 端栓材は、被覆管材と共材を用いることにより、接合部近傍における組織、炭化物の析出状態は被覆管材と同等の結果が得られた。(3)熱処理条件の最適化 溶接後に焼きならし(1050C)と焼き戻し(780C-10分)処理を兼用することにより、接合部近傍の組織は転位密度の低い等軸粒の組織となった。また、炭化物の析出状態についても母材と同等の分布を示した。溶接時の残留応力も緩和できることから、溶接後の熱処理(焼きならし(1050)と焼き戻し(780C-10分))は必須条件となる。(4)接合強度 すべての強度試験において、接合部の強度は、被覆管母材と同等の強度が得られた。そのため、マルテンサイト系ODS鋼の溶接技術開発は完結したと考える。
関 正之; 河野 秀作; 鵜飼 重治; 皆藤 威二; 平子 一仁*
Proceedings of 11th International Conference on Fusion Reactor Materials (ICFRM-11), 87 Pages, 2003/00
JNCにおいては、高速炉燃料ピン製作のためのODS被覆材料と端栓の接合技術開発を実施している。この接合方法である抵抗溶接(PRW)法は、材料の電気抵抗加熱により、材料を溶融させないで行う固相接合であり、一連の溶接工程は、その条件(電流、電圧、および加圧力)をプログラマブル・システムによって制御し、実行される。さらに製品の溶接時の残留応力を軽減するために溶接部の熱処理を実施している。PRW法による溶接は、本来の被覆管マルテンサイト組織に影響なく溶接されており、引張試験、内圧クリープ試験において溶接部の健全性も実証された。さらに、接合部の非破壊検査法として超音波探傷検査方法を開発した。この抵抗溶接法で製作したODS燃料ピンは、JNC-ロシア共同研究においてロシアの高速炉BOR-60で2003年6月から照射試験を実施している。
関 正之; 木原 義之; 平子 一仁*; 本木 和彦*; 塚田 竜也*
no journal, ,
酸化物分散強化型(ODS)鋼被覆管の接合技術として、加圧抵抗溶接法の開発を行っている。加圧抵抗溶接部に発生する接合欠陥は、接合境界部に間隙を有する剥離欠陥が主であり、この剥離欠陥の許容寸法を明確にするため、人工的に剥離欠陥を製作し、剥離欠陥部から破壊させることができる試験検査法の選定及び剥離欠陥寸法と強度について試験を行ったので報告する。
関 正之; 木原 義之; 塚田 竜也*; 本木 和彦*; 平子 一仁*
no journal, ,
加圧抵抗溶接(PRW)装置を用いて被覆管と端栓を接合した接合境界部に発生する接合欠陥を人工的に製作し、人工欠陥寸法等をパラメータとした曲げ疲労試験を行い、欠陥寸法と接合強度について評価した。