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宮嶋 佑典*; 斉藤 綾花*; 鍵 裕之*; 横山 立憲; 平田 岳史*; Roberts, N. M. W.*; Horstwood, M.*
no journal, ,
カルシウム炭酸塩の絶対年代測定は古環境の変遷やテクトニクス及び流体の循環に関する知見を与える。LA-ICP質量分析法によるU-Pb年代測定技術は、断層に存在するカルサイトなどの生物の層序やSr同位体層序で年代決定できない天然の炭酸カルシウムに適応可能な技術として重要である。天然から採取されたカルサイトであるWC-1(254.46.4Ma)は、LA-ICP質量分析において、元素分別効果を補正するために有用な標準物質である。しかしながら、分析試料の年代につく不確かさは、WC-1に認められるUとPbの不均質な分布に依存する。本研究では、UとPb濃度およびPb同位体組成が均質なカルサイトの合成を行った。UとPbをドープした試薬から沈殿させた非晶質炭酸カルシウムを結晶化させることにより、不適合元素であるUとPbをカルサイトへ包含させた。合成したカルサイトはU及びPb濃度について均質(それぞれ4%及び7%の2標準偏差)であった。また、Pb/Pb比の均質性は1%(2)以下である一方で、U/Pbの均質性は比較的低く、27%(2)であった。合成カルサイトの有効性を確認するため、WC-1の年代測定を合成カルサイトを用いた元素比補正によって実施したところ、3%程度の精度での正確な年代測定(246.67.3Ma)に成功した。