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相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義; 青木 聡; 稲垣 博光*
no journal, ,
高温純水中におけるステンレス鋼すき間内環境に及ぼすすき間幅gと奥行きdの影響を分析するため、微小電極を設置した各種形状のすき間試験片を製作し、288C水中に浸漬した。表面酸化膜とすき間内溶液導電率を調べ、g-d平面上で整理した結果、本研究の範囲内では、すき間内の局部腐食の発生は確認されなかったが、一定のg-d領域に酸素ポテンシャルが低下し、かつ溶液導電率の高い環境条件が形成されることが分かった。
相馬 康孝; 上野 文義; 稲垣 博光*
no journal, ,
沸騰水型軽水炉環境に代表される溶存酸素を含む高温高圧高純度水中においては、低炭素ステンレス鋼に局部腐食が発生する。これまでに、すき間腐食に及ぼすすき間形状因子の研究は行われてきたが、すき間内環境因子に関しては不明な点が多い。本研究ではすき間内の酸化皮膜と導電率を測定し、すき間形状因子で整理することにより、すき間内環境と形状因子との関係把握を行った。
相馬 康孝; 小松 篤史; 上野 文義; 稲垣 博光*
no journal, ,
高温水中におけるステンレス鋼すき間内の溶液環境を知ることは、応力腐食割れ(SCC)のメカニズムを解明する上で重要である。われわれはこれまでに、溶存酸素を含む高温水中に浸漬したステンレス鋼のすき間内においては、すき間外(バルク水)が高純度水であっても、すき間内溶液の導電率(crev)がバルク水のそれよりも最大で2桁以上大きい値を示すことを報告した。すき間内溶液導電率が大きく上昇することは、き裂先端部のアノード溶解挙動を、外界とのガルバニックカップリングの観点から理解する上で重要である。しかしながら、高純度水中においてcrevが上昇するメカニズムは明らかではない。そこで本研究では、外部環境因子として、バルク水の導電率と溶存酸素濃度を変化させ、crevの応答挙動を分析することによりcrevの上昇メカニズムを考察した。温度288Cの高温高圧水中におけるSUS316Lステンレス鋼のすき間内溶液導電率(crev)のDO濃度変動に対する応答挙動を、バルク水が純水および薬液添加状態で分析した結果、以下の結論が得られた。(1)crevは低DO濃度域(300ppb程度以下)では電位と共に上昇し、電位がcrev上昇の駆動力と考えられた。一方、それ以上の高DO域では電位に対して単調増加とはならなかった。(2)crevの最大値はバルク水の導電率に関わらず、ほぼ一定値を示したことから、すき間内環境は何らかの平衡反応で決定されていると推測された。(3)バルク水が高純度の場合、DO濃度の上昇によりcrevはすき間の奥行きに依存せずほぼ同時に上昇した。このことから、鋼材そのものがアニオン源として寄与する可能性が推測された。
中原 将海; 渡部 創; 木村 修也; 佐々木 美咲*; 稲垣 博光*; 森口 哲次*
no journal, ,
原子力施設の廃止措置に伴い発生する二次廃棄物の低減を目指したウルトラファインバブルを用いた新しい固体汚染物質の除去技術を提案している。コバルト酸化物を析出させた模擬汚染物を用いたコールド試験、放射性汚染物を用いたホット試験を通してウルトラファインバブルを用いた除去技術の適用性を評価した。