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佐藤 達彦; 橋本 慎太郎; 稲庭 拓*; 高田 健太*; 熊田 博明*
International Journal of Radiation Biology, 97(10), p.1450 - 1460, 2021/10
被引用回数:6 パーセンタイル:78.4(Biology)確率論的マイクロドジメトリ運動学(SMK)モデルは、粒子線治療(CRT)やホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の生物学的線量を最も精度よく推定できるモデルの一つである。しかし、SMKモデルは、計算時間が掛かるため治療計画システムに導入することは困難であった。そこで、テイラー展開や高速フーリエ変換を用いて単純化したSMKモデルを開発し、それらを原子力機構が中心となって開発している汎用放射線挙動解析コードPHITSに組み込んだ。これにより、SMKモデルに基づく生物学的線量を簡単に短時間で導出可能となり、PHITSを用いたより高度な治療計画システムの開発が可能となった。
Schuemann, J.*; McNamara, A. L.*; Warmenhoven, J. W.*; Henthorn, N. T.*; Kirkby, K.*; Merchant, M. J.*; Ingram, S.*; Paganetti, H.*; Held, K. D.*; Ramos-Mendez, J.*; et al.
Radiation Research, 191(1), p.76 - 93, 2019/01
被引用回数:45 パーセンタイル:94.61(Biology)DNA損傷には様々なタイプがあり、異なった生物学的効果を引き起こす。過去数10年間、放射線照射によるDNA損傷の生成やそれらが引き起こす生物効果のシミュレーションが行われてきたが、各研究者が独自のデータフォーマットを用いて解析していたため、相互比較を行うことができなかった。そこで、本論文では、新しい標準DNA損傷データフォーマットを提案し、モデル間の相互比較を可能とする。これにより、放射線照射によるDNA損傷のメカニズム解明や放射線影響シミュレーション研究の活性化を図る。