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中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
榎本 一之*; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 前川 康成
Journal of Materials Chemistry, 21(25), p.9343 - 9349, 2011/07
被引用回数:38 パーセンタイル:72.35(Chemistry, Physical)燃料電池開発において、その心臓部分である電解質膜の高温耐久性が自動車用電源の実現に必要不可欠である。本研究では、炭化水素及びフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池作動環境に近い高温水中での基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで劣化機構を検討した。グラフト型電解質膜の耐久性は、グラフト鎖構造に依存するというこれまでの知見を覆し、グラフト鎖は高分子鎖切断など分解することなく、グラフト重合の開始点である基材膜界面から直接脱離すること、及び、この脱離は、疎水性基材膜と相分離した親水性グラフト鎖の含水膨張に起因することを見いだした。上記グラフト鎖の膨潤による界面脱離を利用することで、これまで基材膜からの単離が困難とされてきたグラフト鎖の構造や分子量が解析できる。
Jeong, S.-C.*; 片山 一郎*; 川上 宏金*; 渡辺 裕*; 石山 博恒*; 今井 伸明*; 平山 賀一*; 宮武 宇也; 左高 正雄; 岡安 悟; et al.
Journal of Phase Equilibria and Diffusion, 26(5), p.472 - 476, 2005/09
放射性トレーサーによる固体中拡散の新しい方法を確立した。テスト実験では、Li(T=0.84s)を用いてLiAlでのリチウムの拡散係数を求めた。Liの崩壊により放出される粒子強度の時間分布から拡散係数が得られることを確かめた。次にリチウムイオン伝導体中での原子欠陥がリチウムイオンの拡散に与える影響を調べるために、LiGa中での自己拡散計数を測定した。
Jeong, S.-C.*; 片山 一郎*; 川上 宏金*; 渡辺 裕*; 石山 博恒*; 宮武 宇也*; 左高 正雄; 岡安 悟; 須貝 宏行; 市川 進一; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 230(1-4), p.596 - 600, 2005/04
被引用回数:6 パーセンタイル:45.53(Instruments & Instrumentation)短寿命核ビームを固体内拡散係数測定に用いる手法を開発し、イオン伝導体中の拡散係数を測定した。本方法は秒単位の高速拡散粒子の移動を直接観察できることが特徴である。東海研タンデム加速器からの24MeVのLiイオンをBeに衝突させ、レコイルマスセパレーターにより短寿命不安定核Li(寿命0.84秒)を分離し実験を行った。Liを固体中に照射し、Liから放出される線の固体中でのエネルギー損失量を測定することにより高速拡散係数を測定した。リチウム電池の電極材として利用されているLi含有Siガラス,LiCoOにおけるLiの拡散については本手法の検出限界(10cm/s)以下であった。リチウム電池電極材の一つである超イオン伝導体LiAl(48.5at.%Li)について室温から300Cの温度範囲で測定した結果はNMRスピンエコー法で測定した結果とよく一致した。
石川 法人; 末吉 哲郎*; 岩瀬 彰宏; 知見 康弘; 藤吉 孝則*; 宮原 邦幸*; 木須 隆暢*
Physica C, 357-360(Part.1), p.505 - 508, 2001/09
レーザーアブレーション法により作ったYBaCuO薄膜に、200MeV Auイオンを-45°の方向から照射し、傾いた柱状欠陥を試料中に導入した。照射前後に臨界電流密度の磁場角度依存性をその場測定し、さらにその磁場依存性を調べた。その結果、1~3Tの磁場領域においては磁束1本1本がそれぞれ柱状欠陥にピニングされるという描像よりむしろ磁束のbundleが柱状欠陥によってピニングされていると解釈した方がよいと結論づけることができる。
榎本 一之; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 前川 康成
no journal, ,
燃料電池開発において、その心臓部分にあたる電解質膜の高温耐久性が自動車用電源への適用に必要不可欠である。現在、高温での機械特性やイオン伝導性に優れた電解質膜は、その合成の難しさから実現していない。その中で、高温耐久性の高分子基材膜に電解質をグラフト鎖として導入できる放射線グラフト重合は有力な合成手法の一つである。本研究では、2種類のフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池の高温作動を考慮した熱水(85C)中におけるフッ素系基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで分解機構を検討した。熱水中の電解質膜重量とスルホ基(-SOH)濃度の変化及び脱離したグラフト鎖の構造解析により、グラフト型電解質膜の劣化は、これまで考えられてきたスルホ基のスチレンスルホン酸単位からの熱的脱離やグラフト鎖主鎖の分解ではなく、グラフト鎖が基材から直接脱離していることが明らかになった。グラフト鎖脱離による劣化は、電解質膜の高次構造(相分離)が支配因子となる新たな分解機構を見いだした。
前川 康成; 高橋 周一; 岩瀬 崇典*; 榎本 一之; 山下 俊*
no journal, ,
燃料電池開発において、その心臓部分にあたる電解質膜の高温耐久性が自動車用電源への適用に必要不可欠である。現在、高温での機械特性やイオン伝導性に優れた電解質膜は、その合成の難しさから実現していない。その中で、高温耐久性の高分子基材膜に電解質をグラフト鎖として導入できる放射線グラフト重合は有力な合成手法の一つである。本研究では、3種類のフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池の高温作動を考慮した熱水(85C)中におけるフッ素系基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで分解機構を検討した。熱水中の電解質膜重量とスルホ基(-SOH)濃度の変化及び脱離したグラフト鎖の構造解析により、グラフト型電解質膜の劣化は、これまで考えられてきたスルホ基のスチレンスルホン酸単位からの熱的脱離やグラフト鎖主鎖の分解ではなく、グラフト鎖が基材から直接脱離していることが明らかになった。グラフト鎖脱離による劣化は、電解質膜の高次構造(相分離)が支配因子となる新たな分解機構を見いだした。
前川 康成; 榎本 一之; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 岩瀬 裕希*; 小泉 智
no journal, ,
燃料電池開発において、その心臓部分である電解質膜の高温耐久性が自動車用電源の実現に必要不可欠である。本研究では、炭化水素及びフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸やアルキルスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池作動環境に近い高温水中での基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで劣化機構を検討した。グラフト型電解質膜の耐久性は、グラフト鎖構造に依存するというこれまでの知見を覆し、グラフト鎖は高分子鎖切断など分解することなく、グラフト重合の開始点である基材膜界面から直接脱離すること、及び、この脱離は、疎水性基材膜と相分離した親水性グラフト鎖の含水膨張に起因することを見いだした。グラフト鎖の膨潤による界面脱離を利用することで、これまで基材膜からの単離が困難とされてきたグラフト鎖の構造や分子量が解析できる。
榎本 一之; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 岩瀬 裕希*; 小泉 智; 前川 康成
no journal, ,
耐熱性高分子膜にスチレンスルホン酸やアルキルスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜は、高温水中、スルホ基の熱的脱離やグラフト鎖の主鎖切断など分解することなく、基材膜から直接脱離すること、及び、この脱離は、疎水性基材膜と相分離した親水性グラフト鎖の含水膨張に起因することを見いだした。本研究では、含水膨張によるグラフト鎖脱離を利用することで、これまで耐熱性高分子膜からの単離が困難とされてきたグラフト鎖の同定を行った。今回、ポリアクリル酸メチル(MA)をグラフト鎖として導入したエチレンテトラフルオロエチレン共重合体膜のクロロスルホン酸によるスルホン化反応で得られた電解質膜を85Cの高温水に100時間浸漬することで、基材膜からグラフト鎖を単離し、NMR及びGPC測定を行った。グラフト鎖構造は、ポリアクリル酸とポリビニルスルホン酸の共重合体及びMAのカルボニル炭素にスルホ基が付加した構造単位を有することがわかった。このことから、MA膜のスルホン化は、グラフト鎖の加水分解によるカルボン酸の生成及びスルホ基の付加に伴うカルボン酸の脱離が進行していることが示唆された。また、脱離グラフト鎖の分子量は71,900であることがわかった。
岸野 孝典*; 清水 浩貴*; 堀 史説*; 岩瀬 彰宏*; 石川 法人; 岡本 芳浩; 齋藤 勇一
no journal, ,
核燃料UO中の高速核分裂片による照射損傷に関する基礎的知見を得るために、高エネルギーイオン照射した核燃料模擬物質CeOに対する照射影響を、XRD(X線回折)法、EXAFS(広域X線吸収微細構造)法、XPS(X線光電子分光)法、SQUID磁束計測法を用いて評価した。その結果、照射したバルクCeO試料について、格子欠陥形成(格子定数の増加)および酸素欠損の存在(XAFSのフーリエ変換スペクトルにおける酸素ピークの減少、XPSスペクトルにおけるCe信号の増加、強磁性信号の増加)を強く示唆する結果が得られた。