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浄念 信太郎; 目時 直人; 山本 悦嗣; 本間 佳哉*; 青木 大*; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦
Journal of Alloys and Compounds, 448(1-2), p.84 - 88, 2008/01
被引用回数:1 パーセンタイル:12.92(Chemistry, Physical)中性子散乱実験によりNpPtGaは26K以下では=(0 0 1/2)の反強磁性ベクトルを持つA-typeの反強磁性秩序を示すことを明らかにした。また、この物質の磁気モーメントは0.38であり、100方向に向いていることがわかった。この磁気モーメントの小さな値は、大きな電子比熱係数、=123mJ/(Kmol)が示すNpPtGaの重い電子状態と矛盾しない。磁場[100]方向の帯磁率で観察された二段の異常は反強磁性ドメイン構造の変化によって生じることを明らかにした。
本多 史憲; 目時 直人; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 山本 悦嗣; 青木 大*; 本間 佳哉*; 芳賀 芳範; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦*
Physical Review B, 74(14), p.144413_1 - 144413_12, 2006/10
被引用回数:20 パーセンタイル:64.35(Materials Science, Multidisciplinary)中性子回折実験によりNpNiGaの磁気構造,メタ磁性についての詳細な研究を行った。実験の結果NpNiGaは30K以下で強磁性(FM)、18K以下で自発磁化を持つcant反強磁性秩序(cAFM)を示すことを明らかにした。この物質のFM相では約0.5/NpのNpのモーメントがc軸を向いている。cAFM相では面内の反強磁性成分が成長し、隣り合うモーメント間が約80のcant相が出現する。さらにこの相に入ることでFM成分も突然増加してモーメントの大きさは約0.8/Npに増大することがわかった。cAFM相からFM相へのメタ磁性転移では、AFMが完全に消失し、強磁性成分も磁場中で減るため、Np自身のモーメントは0.5/Npにまで減少する。さまざまな磁場・温度で磁気モーメントの大きさ、cant角を詳しく調べた結果、cAFM-FM転移は単に磁気モーメントが傾くだけではなく、高いモーメント状態のFMと低いモーメント状態のcAFMの転移であることがわかった。また正方晶構造では単一イオン異方性を考えると容易軸は通常c軸に平行か垂直になるが、ここではcant構造が現れている点が興味深い。このようなcant磁性は5f電子の複数の軌道が絡んだ現象であると考えられるので、磁気モーメントの大きさの変化や、cant磁性の出現は5f電子状態の大きな変化によって引き起こされていると結論づけられる。
浄念 信太郎; 目時 直人; 本多 史憲; 金子 耕士; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦*
Physical Review B, 74(14), p.144412_1 - 144412_8, 2006/10
被引用回数:26 パーセンタイル:71.23(Materials Science, Multidisciplinary)中性子散乱実験によりNpRhGaは=(0 0 1/2)反強磁性ベクトルを持つA-typeの反強磁性秩序を示すことが明らかにした。この物質の磁気構造はでNpの磁気モーメントが軸方向、では1 1 0に平行である。において非常に大きな磁気モーメントの飛びが生じ、磁気モーメントの方向が変わるとともに5電子が低モーメント状態から高モーメント状態に変化し、5電子状態に大きな変化が生じることを明らかにした。この二段の磁気転移は、異なる5電子状態・軌道の間の磁気的及び四極子相互作用の競合によって生じていると解釈された。磁気形状因子の測定によりNpRhGaの磁性がおもに軌道磁気モーメントによって担われていることを明らかにした。また、軌道磁気モーメントの寄与がの自由イオンの値よりわずかに小さく、遍歴性を反映していると考えられる。
浄念 信太郎; 目時 直人; 本多 史憲; 金子 耕士; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸; 大貫 惇睦
Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.41 - 43, 2006/08
中性子散乱実験によりNpRhGaはT=36KとT=33Kの二段の磁気転移、q=(0 0 1/2)反強磁性ベクトルを持つA-typeの反強磁性秩序を示すことを明らかにした。この物質の磁気構造は面内では強磁性そしてTTTでNpの磁気モーメントがc軸方向、TTでは[1 1 0]に平行であることが、磁気構造解析及び10テスラ高磁場中性子散乱実験によって明らかになった。Tにおいて非常に大きな磁気モーメントのとびが生じ、磁気モーメントの方向が変わるとともに5電子状態に大きな変化が生じることを明らかにした。磁気形状因子の測定によりNpRhGaの磁性がおもに軌道磁気モーメントによって担われていることを明らかにし、また5電子が遍歴性を示していることがわかった。
本多 史憲; 目時 直人; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 山本 悦嗣; 青木 大*; 塩川 佳伸*; 塩川 佳伸; 大貫 惇睦
Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.1009 - 1010, 2006/05
被引用回数:6 パーセンタイル:31.12(Physics, Condensed Matter)NpNiGaは低温で強磁性と隣り合うモーメント同士が約80度傾いた反強磁性の2つの磁気秩序を示す。それぞれの相の磁場や温度に対する安定性と相転移における5電子状態の変化を調べることを目的として、強磁場下における中性子回折実験を行った。この実験からNpNiGaの磁場-温度相図を作成し、磁場中で反強磁性から強磁性へのメタ磁性転移を示すことを明らかにした。またこの転移において、反強磁性が消失するだけでなく、強磁性による磁気散乱強度が減少することを見いだした。これは反強磁性-強磁性の転移に伴いNpの磁気モーメントの大きさが急激に変化することを意味しており、NpNiGaの5電子の状態が高磁気モーメント状態(反強磁性相)から低磁気モーメント状態(強磁性相)へ変化したことを示唆している。
浄念 信太郎; 目時 直人; 本多 史憲; 金子 耕士; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 塩川 佳伸; 大貫 惇睦
Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.1018 - 1020, 2006/05
被引用回数:7 パーセンタイル:35.01(Physics, Condensed Matter)磁気構造を明らかにするため中性子弾性散乱実験を行った。NpRhGaはT=36KとT=33Kの二段の磁気転移,q=(0 0 1/2)の反強磁性ベクトルを持つ反強磁性秩序を示す。磁気散乱強度の解析からTTTでNpの磁気モーメントがc軸方向、TTでは面内[1 1 0]方向に向くことを明らかにした。さらにTにおいて非常に大きな磁気モーメントのとびが生じ、5f電子状態に大きな変化が生じることを明らかにした。また磁気形状因子の測定によりNpRhGaの磁性がおもに軌道磁気モーメントに担われていることを明らかにした。
目時 直人; 山本 悦嗣; 本多 史憲*; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 水野 文夫; 菅井 孝志*; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*
no journal, ,
5遍歴反強磁性体NpFeGaは、低温でq=(1/2 1/2 0)の反強磁性秩序を示す。偏極中性子散乱実験によって、=118K以下でNpモーメントが110方向,=75K以下で軸に平行な成分が成長することを明らかにした。すなわち低温相では、磁気モーメントがc面から約25度立ち上がった方向を向く。NpTGa(T: Fe, Co, Ni, Rh, Pt)の磁気構造及び二段転移が、四極子自由度を取り入れた局在モデルによって説明され、遍歴系の静的な秩序に関する局在モデルの有効性が指摘されている。NpFeGa, NpNiGa, NpRhGaの低温相では反強磁性と四極子秩序の共存が予言されており、格子歪みや超音波,共鳴X線散乱実験などによって、遍歴多体電子系における四極子秩序の存在が確認される必要がある。
目時 直人; 金子 耕士; 本多 史憲*; 浄念 信太郎; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦
no journal, ,
5遍歴反強磁性体NpTGaの磁気構造及び二段転移を中性子散乱によって研究した。その結果、磁気構造及び二段転移が四極子自由度を取り入れた局在モデルによって説明され、遍歴系の静的な秩序に関する局在モデルの有効であることが明らかになった。NpFeGa, NpNiGa, NpRhGaの低温相では反強磁性と四極子秩序の共存が予言されており、格子歪みや超音波,共鳴X線散乱実験などによって、遍歴多体電子系における四極子秩序の存在が確認される必要がある。
浄念 信太郎; 金子 耕士; 目時 直人; 水野 文夫*; 本多 史憲*; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦*
no journal, ,
NpFeGaは=117以下で反強磁性秩序を示す。この物質では、NpによってFeに磁気モーメントが誘起されている点が、他のNp115化合物と異なる。Npの磁気モーメントでは、軌道モーメントが大きいため、混成を通じてFeにも軌道モーメントが誘起される可能性がある。通常、Feのような遷移金属では軌道モーメントは消失するため、アクチノイド5f電子による3d軌道モーメントの誘起はきわめて新しい現象と考えられる。これを実験的に確認するため、中性子散乱による磁気形状因子の測定を行った。その結果、約0.1の軌道モーメントがFeに誘起されている可能性があることがわかった。
菅井 孝志; 水野 文夫; 浄念 信太郎*; 金子 耕士; 目時 直人; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*
no journal, ,
Np-115は遷移金属を変えることで多彩な磁気構造をみせる。NpFeGaは、Q=(1/2 1/2 0)で2段に磁気秩序を示す反強磁性体であり、ユニークな特徴としてNpサイトだけでなく、Feサイトにも磁気モーメントが存在する。磁気形状因子の解析結果から、Feに軌道磁気モーメントが存在する可能性があることがわかった。本来、凍結されているはずのFeの軌道磁気モーメントが結晶中では誘起されているならば、非常に興味深い。
菅井 孝志; 水野 文夫; 浄念 信太郎*; 金子 耕士; 目時 直人; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*
no journal, ,
NpFeGaは、Np及びFeサイトに磁気モーメントを持つ2段に磁気秩序する反強磁性体である。これまで、この化合物における5f電子の軌道の寄与について磁気形状因子を解析することで研究してきた。Cuモノクロメータを使用した中性子散乱実験を行い、より広範囲の磁気反射データから磁気形状因子について議論が可能となった。またNMRから提案されている低温側の秩序相における磁気モーメントのc面内成分について、磁場中偏極中性子散乱実験の結果も報告する。
本多 史憲; 目時 直人; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦*
no journal, ,
最近原子力機構で行われたNpTGa(T: Fe, Co, Ni, Rh)の中性子散乱による研究をまとめて報告する。NpTGaはd電子数を変えることで強磁性や伝播ベクトルqが[0 0 1/2], [1/2 1/2 0], [1/2 1/2 1/2]といった多彩な反強磁性構造が現れる。NpTGaの磁気構造の多彩さと5f電子状態との関連、そしてT=Ni, Rhで見られる逐次転移における磁気及び四極子相互作用の競合に伴う四極子秩序について報告する。
本多 史憲; 目時 直人; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦*
no journal, ,
最近原子力機構で行われたNpTGa(T:Fe, Co, Ni, Rh)の中性子散乱による研究をまとめて発表する。NpTGaはd電子数を変えることで強磁性秩序やA-, C-, G-型反強磁性秩序など多彩な磁性を示す。これは軌道秩序を示すMn酸化物ペロブスカイトと類似しており、5f化合物における軌道の関与を示唆している。磁気構造の多彩さと5f電子状態との関連、そして、磁気及び四極子相互作用の競合に伴う逐次転移や四極子秩序について報告する。
Hieu, N. V.*; 浄念 信太郎; 目時 直人; 杉山 清寛*; 摂待 力生*; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 竹内 徹也*; 萩原 政幸*; 大貫 惇睦*
no journal, ,
重い電子系超伝導CeIn及びPuGa(T=遷移金属)と同じ結晶構造を持つRRhIn(R=Nd, Tb, Dy, Ho)の中性子散乱による磁気構造そしてメタ磁性の研究結果を報告する。このRRhInは皆、q=(1/2 0 1/2)に対応する反強磁性体であることが明らかになった。またDyRhIn及びHoRhInではq=(1/2 1/2 0)に対応する反強磁性ピークが観察され、DyRhIn及びHoRhInがより複雑な磁気構造を示していることがわかった。これらの化合物は軌道の自由度を持つことが磁気エントロピーの測定からわかった。これはq=(1/2 1/2 0)を伴った構造が四極子秩序の可能性を持つことを意味している。
浄念 信太郎; 目時 直人; 本多 史憲; 金子 耕士; 青木 大*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦
no journal, ,
Np-115化合物は重い電子系超伝導Ce-115及びPu-115化合物と同じ結晶構造である。NpFeGaはq=(1/2 1/2 0), NpCoGa及びNpRhGaはq=(0 0 1/2)の反強磁性体であり、NpNiGaは強磁性とq=(1/2 1/2 1/2)のキャント反強磁性であることが明らかになっている。このようにNpTGa (T=Fe, Co, Ni, Rh)は磁気構造及び相関が遷移金属によって異なることが大きな特徴であり、5f電子が持つ軌道の自由度が重要な役割を担っていると考えられる。またNpRhGa及びNpNiGaでは5f電子状態の変化に伴う2段の磁気転移が観察され、5f電子状態・軌道の間の磁気的及び四極子相互作用の競合が重要であることが考えられる。NpPtGaは、=27K以下ではq=(0 0 1/2)に対応する反強磁性秩序を示すことが明らかになった。さらに、面内[100]方向に磁場をかけた場合の帯磁率の異常が磁場中実験により磁気ドメイン構造の変化に対応していることを明らかにした。また、磁気ドメイン構造を変化させるために必要な磁場は、10T以上と非常に大きいことがわかり、NpPtGaと同じ磁気構造を持つNpRhGaと共通し、磁気モーメントと四極子の結合が磁気ドメイン構造を安定させると指摘した。
目時 直人; 本多 史憲; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸; 大貫 惇睦
no journal, ,
スピン偏極中性子散乱実験による遍歴多体5f電子系NpTGaの磁気構造の研究を紹介し、この手法がアクチノイド化合物の5f電子状態を明らかにするうえでいかに有効かを紹介する。また、講演では遍歴多体5f電子系における多極子秩序について議論する。