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論文

Sodium-cooled Fast Reactors

大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.

Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07

ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。

論文

Development of a design support system for geological disposal of radioactive waste using a CIM concept

杉田 裕; 蔭山 武志*; 牧野 仁史; 新保 弘*; 羽根 幸司*; 小林 優一*; 藤澤 康雄*; 蒔苗 耕司*; 矢吹 信喜*

Proceedings of 17th International Conference on Computing in Civil and Building Engineering (ICCCBE 2018) (Internet), 8 Pages, 2018/06

本論文は、原子力機構が開発を進めている、地層処分場の設計を合理的に行う設計支援システム(Integrated System for Repository Engineering: iSRE)の開発状況について国際学会において発表するものである。本システム開発の基本的な考え方として、共通のデータモデルを介してプロジェクトの3次元モデル及び関連データを共有するCIM技術を利用している。本論文では、処分事業期間における設計の繰り返しに代表される工学技術についての情報管理の特徴に適合する設計支援システムとして、"iSRE"の機能の検討・設計とプロトタイプの構築、および処分事業で実際に想定される作業を模擬した試行を通じての機能確認について示した。その結果、工学技術に関する情報管理の基礎となり得ると考え検討・設計・試作したiSREのDB機能について、期待していた機能を発揮できる見通しを得るとともに、実用化に向けた課題を抽出した。

論文

Excited configurations of hydrogen in the BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$ perovskite lattice associated with hydrogen exchange and transport

伊藤 孝; 幸田 章宏*; 下村 浩一郎*; 髭本 亘; 松崎 禎市郎*; 小林 洋治*; 陰山 洋*

Physical Review B, 95(2), p.020301_1 - 020301_5, 2017/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:49.19(Materials Science, Multidisciplinary)

Excited configurations of hydrogen in the oxyhydride BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$ ($$x=0.1-0.5$$), which are considered to be involved in its hydrogen transport and exchange processes, were investigated by $$mu^+$$SR spectroscopy using muonium (Mu) as a pseudoisotope of hydrogen. Muons implanted into BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$ were mainly found in two metastable states. One was assigned to a highly mobile interstitial protonic state, which is commonly observed in perovskite oxides. The other was found to form an entangled two spin-$$frac{1}{2}$$ system with the nuclear spin of an H$$^-$$ ion at the anion site. The structure of the (H,Mu) complex agrees well with that of a neutralized center containing two H$$^-$$ ions at a doubly charged oxygen vacancy, which was predicted to form in SrTiO$$_{3-delta}$$ by a computational study. Above 100 K, interstitial Mu$$^+$$ diffusion and retrapping to a deep defect were observed, which could be a rate-limiting step of macroscopic Mu/H transport in BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$.

論文

Volume-wise destruction of the antiferromagnetic Mott insulating state through quantum tuning

Frandsen, B. A.*; Liu, L.*; Cheung, S. C.*; Guguchia, Z.*; Khasanov, R.*; Morenzoni, E.*; Munsie, T. J. S.*; Hallas, A. M.*; Wilson, M. N.*; Cai, Y.*; et al.

Nature Communications (Internet), 7, p.12519_1 - 12519_8, 2016/08

 被引用回数:31 パーセンタイル:77.41(Multidisciplinary Sciences)

RENiO$$_3$$ (RE = rare-earth element) and V$$_2$$O$$_3$$ are archetypal Mott insulator systems. When tuned by chemical substitution (RENiO$$_3$$) or pressure (V$$_2$$O$$_3$$), they exhibit a quantum phase transition (QPT) between an antiferromagnetic Mott insulating state and a paramagnetic metallic state. Because novel physics often appears near a Mott QPT, the details of this transition, such as whether it is first or second order, are important. Here, we demonstrate through muon spin relaxation/rotation experiments that the QPT in RENiO$$_3$$ and V$$_2$$O$$_3$$ is first order: the magnetically ordered volume fraction decreases to zero at the QPT, resulting in a broad region of intrinsic phase separation, while the ordered magnetic moment retains its full value until it is suddenly destroyed at the QPT. These findings bring to light a surprising universality of the pressure-driven Mott transition, revealing the importance of phase separation and calling for further investigation into the nature of quantum fluctuations underlying the transition.

論文

ToF inelastic neutron scattering studies on quantum spin systems (CuCl)La$$B_2$$O$$_7$$ ($$B$$ = Nb, Ta)

河村 聖子; 中島 健次; 稲村 泰弘; 辻本 吉廣*; 北田 敦*; 竹入 史隆*; 陰山 洋*; 網代 芳民*; 西 正和*; 加倉井 和久

Journal of Physics; Conference Series, 320, p.012037_1 - 012037_5, 2011/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.03

(CuCl)LaNb$$_2$$O$$_7$$の磁気基底状態はギャップ$$Delta E sim 2.3$$meVを持つスピン1重項状態であることが提唱されており、一方(CuCl)LaTa$$_2$$O$$_7$$は反強磁性秩序を基底状態に持つ。これらの系は、最近接及び次近接の交換相互作用の競合によりフラストレートした量子スピン系としてふるまうことが示唆されている。われわれは、ToF中性子非弾性散乱法を用いて、これらの系における磁気励起の研究を行ってきた。測定は、J-PARCに設置されたディスクチョッパー型分光器アマテラスを用いて、(CuCl)LaNb$$_2$$O$$_7$$及び(CuCl)LaTa$$_2$$O$$_7$$粉末試料に対して行った。両試料において、バンド状の励起が、$$Delta E sim 2$$meV近傍で観測された。(CuCl)LaNb$$_2$$O$$_7$$については、観測された2meV周辺での磁気励起の積分強度の$$Q$$依存性は3軸分光器で観測された結果をよく再現しており、スピン1重項ダイマーの性質を示している。一方、反強磁性相における(CuCl)LaTa$$_2$$O$$_7$$は、それとは異なる$$Q$$依存性を示した。

報告書

東濃地域を対象とした数値標高モデルを用いた統計量解析手法による流出量の推定

竹内 竜史; 小坂 寛; 佐藤 敦也*; 富山 眞吾*; 景山 宗一郎*; 池田 誠*

JAEA-Research 2011-008, 77 Pages, 2011/06

JAEA-Research-2011-008.pdf:4.76MB

地下水涵養量を推定する方法の一つである水収支観測を実施するにあたっては、流域ごとにその規模や地形,地質などのさまざまな影響を受けるため、多くのさまざまな流域において、長期に渡る水収支観測が必要となる。しかし、すべての流域を対象として水収支観測を実施することは、多大な費用と長期に渡る観測期間を要することから、涵養量を効率的に推定する手法の確立が課題となっている。本研究では、水収支観測が実施されていない流域を含む広域の水収支を把握するための推定手法の適用性の確認を目的として、東濃地域(日吉川流域)を対象に数値標高モデルを用いた統計量解析を実施し、水収支におけるパラメータの一つである流出量の推定を行った。具体的には、地形計測及び主成分分析結果をもとに、表流水の流れやすさの指標である流出指標を算出した。また、流出指標と実測の流量観測データとを比較することにより、対象地域における流出量の推定を行った結果、対象地域における流出量推定結果は、6割程度の再現性となることが確認された。

論文

Magnetic excitations in infinite-layer antiferromagnetic insulator

富安 啓輔*; 陰山 洋*; Lee, C.*; Whangbo, M. H.*; 辻本 吉廣*; 吉村 一良*; Taylor, J. W.*; Llobet, A.*; Trouw, F.*; 加倉井 和久; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 79(3), p.034707_1 - 034707_4, 2010/03

 被引用回数:16 パーセンタイル:66.37(Physics, Multidisciplinary)

The magnetic excitations of an infinite-layer antiferromagnetic insulator SrFeO$$_{2}$$ were examined by powder inelastic neutron scattering to find dispersive magnetic excitations from 15meV up to 63 meV. The scattering intensity distribution is well described by a spin wave model, confirming that the out-of-plane direct Fe...Fe exchange is comparable in strength to the in-palne Fe-O-Fe superexchange. SrFeO$$_{2}$$ shows an additional magnetic excitation mode around 30meV, which is suggestive of an orbital magnon arising from small orbital moment on Fe$$^{2+}$$ brought about by spin-orbit coupling.

論文

Neutron scattering investigation on quantum spin system SrCu$$_{2}$$(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$

加倉井 和久; 温井 克行*; 阿曽 尚文*; 西 正和*; 門脇 広明*; 陰山 洋*; 上田 寛*; Regnault, L.-P.*; C$'e$pas, O.*

Progress of Theoretical Physics Supplement, (159), p.22 - 32, 2005/10

二次元S=1/2Shastry-Sutherland系SrCu$$_{2}$$(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$の熱中性子及び冷中性子散乱実験のレビュー。中性子散乱による3meVのギャップを持つ第一励起、4から7meVのエネルギー領域で2トリプレット束縛励起状態、13meVまでの高次束縛励起状態の観測により、直交ダイマー系特有な励起状態を明らかにした。

論文

High energy-resolution inelastic neutron scattering experiments on triplet bound state excitations in SrCu$$_{2}$$(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$

阿曽 尚文*; 陰山 洋*; 温井 克行*; 西 正和*; 門脇 広明*; 上田 寛*; 加倉井 和久

Journal of the Physical Society of Japan, 74(8), p.2189 - 2192, 2005/08

 被引用回数:8 パーセンタイル:48.35(Physics, Multidisciplinary)

二次元S=1/2Shastry-Sutherland系SrCu$$_{2}$$(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$において4から7meVのエネルギー遷移領域でトリプレット束縛励起の波数依存性を高エネルギー分解能冷中性子非弾性散乱実験で初めて観測した。この直交ダイマー系ではこのエネルギー領域に分散のない2トリプレット束縛励起状態が数多く存在することが明らかになった。

論文

Dzyaloshinski-Moriya interaction in the 2D spin gas system SrCu$$_{2}$$(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$

C$'e$pas, O.*; 加倉井 和久; Regnault, L. P.*; Ziman, T.*; Boucher, J. P.*; 阿曽 尚文*; 西 正和*; 陰山 洋*; 上田 寛*

Physical Review Letters, 87(16), p.167205_1 - 167205_4, 2001/10

 被引用回数:102 パーセンタイル:92.09(Physics, Multidisciplinary)

Dzyaloshinski-Moriya(DM)相互作用が直交ダイマー系SrCu$$_{2}$$(BO$$_{3}$$)$$_{2}$$の磁気的フラストレーションを一部解消することを明らかにした。ESRや中性子非弾性散乱で観察された第一トリプレット励起状態の微細構造及び異常な磁場依存性がこの静的DM相互作用で説明できることを示し、第一トリプレット励起の分散の主なる原因であることを主張した。またESR遷移の強度を説明するためにスピン-フォノン相互作用による動的DM相互作用の可能性も指摘した。

論文

L X-ray spectra of Fe and Cu by 0.75 MeV/u H, He, Si and Ar ion impacts

影山 拓良*; 川面 澄*; 高橋 竜平*; 荒井 重義*; 神原 正*; 大浦 正樹*; Papp, T.*; 金井 保之*; 粟谷 容子*; 竹下 英文; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 107(1-4), p.47 - 50, 1996/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.89(Instruments & Instrumentation)

高速のイオン-原子衝突では内殻電子の励起・電離が起きる。KX線については従来多くの研究があるが、LX線は複雑な遷移を有するため研究例が少ない。本研究では、0.75MeV/uのH, He, SiおよびArイオンによってFe及びCuターゲットから放出されるLX線スペクトルを高分解能結晶分光器を用いて測定した。その結果、H及びHeに較べてSiやArイオンではスペクトルがより複雑な構造を持つことが分かった。理論計算との比較から、多重空孔の生成がスペクトルの複雑化の原因であることを明らかにした。

口頭

欧州炉物理解析システム「ERANOS」によるもんじゅ炉心解析

宇佐美 晋; 影山 武*; 諸橋 裕子; 北野 彰洋; 岸本 安史*; 照山 英彦; 西 裕士

no journal, , 

もんじゅでは炉心解析手法の高度化による設計余裕の合理化を検討中である。その一環として、フェニックス・スーパーフェニックスで使用実績のある仏国ERANOSシステムを用いてもんじゅの炉心解析計算を行い、その適用性を検証するとともに従来のJAEA解析システムの信頼性を確認した。

口頭

中性子スピン干渉計による電流密度分布可視化の試み

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 竹中 信幸*; 影山 将史*; 田崎 誠司*; 日野 正裕*; 川端 祐司*; et al.

no journal, , 

近年偏極中性子を用いたイメージングにより、空間的磁場分布を可視化する研究が行われているが、この方法ではアナライザーの透過強度によってコントラストを得るため、試料中での減極と歳差回転とが区別できない。一方、中性子スピン干渉計(Neutron Spin Interferometer, NSI)では減極と歳差回転はそれぞれNSIシグナルの振幅と位相として得られるので、NSIをイメージングに適応することでこれらを区別する研究も行われている。電流の作る磁場をNSIの位相で観測することも可能であり、一つの応用例として固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell, PEFC)の面内電流密度分布の観測がある。そこでPEFCへの応用を見据えて、電流の作る磁場に対するNSIの感度テストを行った。テストサンプルとして、直径1mm,長さ20mmの導線に100mA, 1Aの電流を流したものを用いた。電流による磁場を位相で観測することに成功した。

口頭

中性子スピン干渉計による磁気イメージングの試み

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 飯倉 寛; 安田 良; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 竹中 信幸*; et al.

no journal, , 

中性子は磁気モーメントを持つため磁場中で歳差回転を行う。磁場分布がある場合、その分布に応じて歳差回転角にも分布が生じる。この性質を利用して、偏極中性子を用いて空間的磁場分布を可視化する研究が近年行われている。この手法は非破壊で試料内磁場分布の可視化を可能とする技術として注目を集めている。しかしこの方法では、アナライザーの透過強度によってコントラストを得ているため、偏極中性子の試料中での減極と歳差回転とを区別することは困難である。一方、中性子スピン干渉計(Neutron Spin Interferometer:NSI)では減極と歳差回転とはそれぞれNSIシグナルの振幅と位相として得られる。したがって、NSIをイメージングに適応することでこれらを区別し、さらに定量的な可視化の可能性が期待される。応力による磁気的ひずみのある磁性体や、電流の作る磁場などでは、減極と歳差回転とを生じさせる磁場が混在していると考えられる。このような試料に対してNSIによるイメージングの有効性を示すことを目的として、テストサンプルを用いて基礎データの取得を行った。実験の結果、応力による磁性体の磁気構造の崩れや、電流密度分布の可視化に成功した。

口頭

中性子ラジオグラフィの磁場イメージングへの展開

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 飯倉 寛; 安田 良; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 竹中 信幸*; et al.

no journal, , 

中性子は磁気モーメントを持つため磁場中で歳差回転を行う。磁場分布がある場合、その分布に応じて歳差回転角に分布が生じる。この性質を利用して、偏極中性子を用いた空間的磁場分布を可視化する研究が近年行われている。この手法は、非破壊で試料内磁場分布及び電流密度分布の可視化(電流の作る磁場を観測することで)を可能とする技術として注目を集めている。このような背景の中、われわれは中性子スピン干渉計を用いて磁場イメージングを試みた。磁性薄膜と直流電流を流したアルミ線をテストサンプルとして、それぞれ応力を受けた磁性薄膜の磁気構造変化、及び電流密度の可視化に成功した。

口頭

X線発光分光を用いた無限層構造を持つA(A=Sr,Ca)FeO$$_{2}$$のFeの3d電子状態に関する研究

水牧 仁一朗*; 田口 宗孝*; 安居院 あかね; 河村 直己*; Tassel, C.*; 辻本 吉廣*; 陰山 洋*

no journal, , 

Fe酸化物としては非常に珍しい平面四配位をとるSrFeO$$_{2}$$は2次元構造を持つにもかかわらず、磁気秩序は3次元的であり、特異な電子配置をとる興味深い物質である。今回われわれはFeの3p$$rightarrow$$1s発光を用いて、Feの電子状態を調べた。SrをCaに置換したCaFeO$$_{2}$$と比較し、Feの電子構造と局所対称性の相関と3次元磁気構造におけるFe-3d電子の役割を報告する。

口頭

DEMデータの統計量解析による河川流出量推定手法の開発; 東濃地域を事例とした推定手法の適用

景山 宗一郎*; 池田 誠*; 富山 眞吾*; 竹内 竜史; 小坂 寛

no journal, , 

筆者らは、広域の水収支を把握するために必要なパラメータの一つである河川流出量について、数値標高モデル(DEM)を用いた統計量解析による推定手法を提案している。具体的には、DEMデータを用いた地形計測、主成分分析結果をもとに、表流水の流れ易さの指標となる流出指標を算出し、流出指標と河川流量観測データを比較することにより、河川流量未観測流域を含む広い流域における河川流出量を算定するものである。本研究では、本手法の適用性を確認することを目的として、岐阜県東濃地域を流れる日吉川流域を対象とした河川流出量の推定を試みた。結果として、本研究の対象とした日吉川流域全体における河川流出量の推定値は、実測値と比較して6割程度の再現性となることが確認された。また、河川流出量の再現性に影響を与える誤差要因を抽出することができ、本手法を適用した河川流出量の推定精度の向上を図るうえで検討を必要とする課題を示すことができた。

口頭

中性子スピン干渉計による磁場イメージング

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 飯倉 寛; 安田 良; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 竹中 信幸*; et al.

no journal, , 

中性子は磁気モーメントを持つため磁場中でラーマー歳差回転を行う。磁場に分布がある場合、その分布に応じてラーマー歳差回転角にも分布が生じる。この性質を利用して、偏極中性子を用いて空間的磁場分布を可視化する研究が近年行われている。このような手法は非破壊で試料内部磁場分布の可視化や、電流密度分布の可視化を可能とする技術として、多様なニーズが期待される。このような背景の中、われわれは中性子スピン干渉計によって以下の2つのテストサンプルに対して磁場のイメージングを試みた。一つは、磁性薄膜を折り曲げることで応力を加え、折り曲げ有りなしで磁性薄膜中の磁場分布の変わる様子の観察を試みた。もう一つはアルミ線に直流電流を流し、電流の作る磁場を観測してビオ・サバールの法則から電流密度を求めることを試みた。実験の結果、磁性薄膜サンプルでは折り曲げた部位において飽和磁化の減衰が観測され、アルミ線サンプルでは観測した磁場から電流密度を求めることに成功した。また、中性子スピンのラーマー歳差回転は中性子の波長と磁場積分に依存している。そのため、中性子スピン干渉計の磁場分解能は、波長分解能及びビーム発散角から生じる試料中での経路分散に依存する。パルス中性子では飛行時間法によって波長分解されるため、原子炉に比べて中性子スピン干渉計の磁場分解能向上が期待される。モンテカルロシミュレーションによって磁場分解能を見積もった結果、原子炉では測定が困難である数10[Tesla$$times$$mm]の磁場積分を持つ試料に対して、測定可能であることがわかった。

口頭

無限枚層鉄酸化物SrFeO$$_{2}$$の粉末中性子非弾性散乱による磁気励起の研究

富安 啓輔*; 陰山 洋*; 辻本 吉廣*; 吉村 一良*; Taylor, J. W.*; Llobet, A.*; 加倉井 和久; 山田 和芳*

no journal, , 

無限枚層鉄酸化物SrFeO$$_{2}$$の磁気励起の測定を粉末中性子非弾性散乱により行った。その結果分散を持つ磁気励起を15meVから63meVのエネルギー遷移領域で観測した。この散乱強度分布はこのスピン系の3次元性を表しており、スピン波モデルフィッティングにより面間の磁気相互作用が面内のそれの半分以上もあることを明らかにした。

口頭

2次元量子スピン系(CuCl)La$$A_2$$O$$_7$$($$A =$$ Nb,Ta)の粉末試料中性子非弾性散乱測定

河村 聖子; 中島 健次; 稲村 泰弘; 辻本 吉廣*; 北田 敦*; 竹入 史隆*; 陰山 洋*; 網代 芳民*; 西 正和*; 加倉井 和久

no journal, , 

(CuCl)La$$A_2$$O$$_7$$($$A$$=Nb,Ta)は、スピン1/2を持つ2次元量子スピン系である。(CuCl)LaNb$$_2$$O$$_7$$の基底状態は、2.3meVのギャップを持つスピン一重項状態であることが報告されており、一方(CuCl)LaTa$$_2$$O$$_7$$では、7K以下で反強磁性秩序の発現が示唆されている。これまでわれわれは、パルス中性子非弾性散乱測定により、(CuCl)LaTa$$_2$$O$$_7$$の磁気励起を調べてきた。そして今回、スピン一重項の(CuCl)LaNb$$_2$$O$$_7$$粉末試料に対し同様に磁気励起の観測を行い、両者を比較した。実験は、J-PARC物質・生命科学実験施設のチョッパー型分光器アマテラスを用いて行った。両試料において、$$Delta E sim 2$$meV付近に、1meV程度のエネルギー幅を持つバンド状の励起が観測された。図は、この磁気励起の積分強度の$$Q$$依存性を示している。(CuCl)LaNb$$_2$$O$$_7$$では、ダイマー特有の$$Q$$依存性が観測され、3軸分光器の測定結果とよい一致を示した。一方、反強磁性相における(CuCl)LaTa$$_2$$O$$_7$$では、Nb系とは異なる$$Q$$依存性が観測された。

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