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論文

Critical slowing-down and field-dependent paramagnetic fluctuations in the skyrmion host EuPtSi; $$mu$$SR and NMR studies

比嘉 野乃花*; 伊藤 孝; 與儀 護*; 服部 泰佑; 酒井 宏典; 神戸 振作; Guguchia, Z.*; 髭本 亘; 中島 美帆*; 本間 佳哉*; et al.

Physical Review B, 104(4), p.045145_1 - 045145_7, 2021/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

We report the results of $$mu$$SR and $$^{29}$$Si NMR measurements carried out on the cubic chiral magnet EuPtSi. Our zero-field $$mu$$SR experiments revealed the development of critical slowing down of Eu spin fluctuations over a relatively wide critical region above $$T_N$$. We also found from $$^{29}$$Si NMR that the spin fluctuations are strongly suppressed by magnetic field in the paramagnetic state above 20K. These characteristic spin dynamics observed over a wide region of temperature and magnetic field suggest the presence of magnetic frustration in the spin system. Such frustration would underlie the mechanism stabilizing the short-period skyrmion lattice observed in this compound.

論文

Current-induced enhancement of magnetic anisotropy in spin-charge-coupled multiferroic YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

吉井 賢資; 松村 大樹; 齋藤 寛之; 神戸 高志*; 福永 守*; 村岡 祐治*; 池田 直*; 森 茂生*

Journal of the Physical Society of Japan, 83(6), p.063708_1 - 063708_4, 2014/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:34.78(Physics, Multidisciplinary)

マルチフェロイックYbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$について、電流印加冷却による磁性の変化を報告する。磁気転移温度250K近傍において電流印加して試料を冷却した場合、電流無しの場合に比べ、低温100K以下において、磁化が10-20%低下する。それに伴い、電流印加後のヒステリシスループ測定から、磁気異方性が10-20%増強されることが分かった。これらの現象は、強磁性ドメインと反強磁性ドメインのうち磁気異方性の大きい後者が優勢となること、あるいは、電荷秩序ドメインの生成が抑制されピニング効果が大きくなることを示唆する。応用的に見ると本現象は、磁場冷却による磁気異方性の増強である交換バイアスとは異なり、磁場が無くても異方性が増強されるため、磁化の安定化を起こす新しい手法と提案できる。

論文

Magnetic properties of R$$_{2}$$Fe$$_{3}$$O$$_{7}$$ (R=Yb and Lu)

吉井 賢資; 池田 直*; 福山 諒太*; 永田 知子*; 神戸 高志*; 米田 安宏; 福田 竜生; 森 茂生*

Solid State Communications, 173, p.34 - 37, 2013/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:20.64(Physics, Condensed Matter)

R$$_{2}$$Fe$$_{3}$$O$$_{7}$$(R=YbおよびLu)の磁性を調べた。これらの物質は、マルチフェロイック電子強誘電体RFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の関連物質である。磁気転移温度は270Kであり、RFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の転移温度230-250Kより明らかに高かった。また、RFe$$_{2}$$O$$_{4}$$でも報告されている、スピングラスおよび交換バイアス現象を観測した。これらは、磁気的な乱雑性の存在を示しており、磁気熱量効果のブロードなピークと一致する結果であった。また、磁気熱量効果より得られた、室温に近い磁気冷却温度は、この物質群が応用に適していることを示す。

論文

Magnetic properties of single crystalline YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

吉井 賢資; 水牧 仁一朗*; 松本 圭右*; 森 茂生*; 遠藤 成輝; 齋藤 寛之; 松村 大樹; 神戸 高志*; 池田 直*

Journal of Physics; Conference Series, 428, p.012032_1 - 012032_5, 2013/04

 被引用回数:14 パーセンタイル:96.95

マルチフェロイック物質YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の単結晶試料について、その磁性を調べた。磁気転移温度は250Kと過去の報告値に近かった。また、c軸方向の磁化のほうが、ab軸方向のそれよりも10倍以上大きく、この物質の異方性が観測された。ab面内の磁化については、10K以下で、磁場中冷却した磁化が負となる現象が見られた。これは、磁化が外部磁場と逆向きに向いていることを示し、エネルギー的に不安定な特異現象である。Ybモーメントの磁化がFeのそれと逆に向いており、それが低温で増強されるためと考えた。磁気熱量効果の測定からは、エントロピー変化のピーク値は1Jkg$$^{-1}$$K$$^{-1}$$とあまり大きくないものの、ピーク幅100K程度の広い温度範囲で見られており、磁気冷凍に有利な性質であることがわかった。これは、この物質系特有の三角格子上の磁気フラストレーションに起因するものと考えられる。

論文

Magnetoelectric effect driven by magnetic domain modification in LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

神戸 高志*; 深田 幸正*; 狩野 旬*; 永田 知子*; 岡崎 宏之*; 横谷 尚睦*; 脇本 秀一; 加倉井 和久; 池田 直*

Physical Review Letters, 110(11), p.117602_1 - 117602_5, 2013/03

 被引用回数:24 パーセンタイル:75.39(Physics, Multidisciplinary)

The magnetocapacitance effect was investigated using impedance spectroscopy on single crystals of LuFe$$_2$$O$$_4$$. The intrinsic impedance response could be separated from the interfacial response and showed a clear hysteresis loop below $$T_{rm Ferri} sim$$ 240 under the magnetic field. The neutron diffraction experiment under the magnetic field proves the origin of the dielectric property related to the motion of the nanosized ferromagnetic domain boundary. These results imply that the modification of the microscopic domain structure is responsible for the magnetoelectric effect in LuFe$$_2$$O$$_4$$.

論文

Exchange bias in multiferroic $$R$$Fe$$_{2}$$O$$_{4}$$ ($$R$$=Y, Er, Tm, Yb, Lu and In)

吉井 賢資; 池田 直*; 西畑 保雄; 真栄田 大介*; 福山 諒太*; 永田 知子*; 狩野 旬*; 神戸 高志*; 堀部 陽一*; 森 茂生*

Journal of the Physical Society of Japan, 81(3), p.033704_1 - 033704_4, 2012/03

 被引用回数:10 パーセンタイル:55.5(Physics, Multidisciplinary)

磁性と誘電性が共存するマルチフェロイック$$R$$Fe$$_{2}$$O$$_{4}$$($$R$$=Y, Er, Tm, Yb, Lu and In)の交換バイアスを観測した。小さい$$R$$$$^{3+}$$イオンの場合($$R$$=Tm, Yb, Lu and In)、100-150K以下で交換バイアス磁場は1kOe以上の大きな値を示した。この性質は、強磁性的相互作用と反強磁性相互作用の競合に由来する磁気的グラス状態により発現する。交換バイアス磁場は、$$R$$$$^{3+}$$イオンを小さくすると大きくなる傾向を示した。すなわち、$$R$$サイト元素を置換することにより交換バイアスを制御できる可能性が示され、応用的にも興味深い結果が得られた。

論文

Magnetic and dielectric study of Bi$$_{2}$$CuO$$_{4}$$

吉井 賢資; 福田 竜生; 赤浜 裕士*; 狩野 旬*; 神戸 高志*; 池田 直*

Physica C, 471(21-22), p.766 - 769, 2011/11

 被引用回数:18 パーセンタイル:61.42(Physics, Applied)

ビスマス-銅複合酸化物Bi$$_{2}$$CuO$$_{4}$$は、高温超伝導体の母体物質R$$_{2}$$CuO$$_{4}$$(R:希土類)と化学式は同じであるが、結晶構造は異なることが知られている。前者はCuO$$_{2}$$面を有する2次元性が強い構造であるのに対し、本系は3次元的な結晶構造を持つ。本研究では、この系の磁性と誘電性について調べ、R$$_{2}$$CuO$$_{4}$$と比較した。磁化測定からは、Cu$$^{2+}$$スピンが40K付近で反強磁性転移することが観測され、既報と同様の結果であった。誘電率測定からは、室温近傍で100程度の誘電率が観測された。これはR$$_{2}$$CuO$$_{4}$$の誘電率10000程度より小さい。誘電応答の虚数部解析からは、誘電ドメインの回転の活性化エネルギーが0.1eV程度と求まった。このことから、この系の誘電応答はCu-3d電子の移動に由来するものと推測される。

論文

Multiferroic character and magnetic phase of LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

大石 大輔*; 早川 弘毅*; 赤浜 裕士*; 池田 直*; 神戸 高志*; 松尾 祥史*; 君塚 昇*; 狩野 旬*; 吉井 賢資

Ferroelectrics, 415(1), p.51 - 56, 2011/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:25.44(Materials Science, Multidisciplinary)

電子強誘電体LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の酸素欠損が少ない単結晶に対し、外部磁場下での交流誘電率測定を行った。150K-300Kの範囲において、磁場印加により1パーセントほど誘電率が変化することが観測された。これは磁性と誘電性の結合を示す結果であり、応用的にも興味深い。磁場をスイープさせたところ、誘電率変化は磁化の磁場微分が最大となる磁場の付近で最も大きくなった。これは、誘電ドメインが磁気ドメインの動きに影響されることを意味する。この結果は、磁場による鉄スピンの再配列が鉄イオン間の電子移動に影響したため誘電性が変化したことによると考察した。

論文

Doping effect on charge ordered structure in Mn-doped YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

松本 圭祐*; 小山 司*; 森 茂生*; 吉井 賢資; 神戸 高志*; 池田 直*

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 18(9), p.092047_1 - 092047_4, 2011/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.96

YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$は鉄イオンの電荷秩序により強誘電体となる物質である。本研究では、この物質のFeの一部をMnに置換した場合の電荷秩序構造を透過電子線回折により調べ、わずかなMn置換量により、電荷秩序構造が破壊されることを観測した。鉄の半分をMnで置換したYbFeMnO$$_{4}$$では、ハニカム状の散漫散乱を見いだし、これが中心対称を失った短距離イオン秩序構造を持つことを見いだした。本系は室温で1000程度の誘電率を示すが、この性質は、イオン秩序構造がランダムに分布することによると考えられる。

論文

Evidence for appearance of an internal field in the ordered state of CeRu$$_2$$Al$$_{10}$$ by $$mu^+$$SR

神戸 振作; 中堂 博之; 徳永 陽; 小山 岳秀*; 酒井 宏典; 伊藤 孝; 二宮 和彦; 髭本 亘; 竹坂 友章*; 西岡 孝*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 79(5), p.053708_1 - 053708_3, 2010/05

 被引用回数:53 パーセンタイル:86.96(Physics, Multidisciplinary)

J-PARCでの零磁場$$mu$$$$^{+}$$SR測定により、CeRu$$_2$$Al$$_{10}$$の27K以下の秩序状態で内部磁場が現れることを検証した。常磁性状態での磁気モーメントから予想される内部磁場よりかなり小さいので、Ce秩序磁気モーメントは、かなり小さいか、又は最近接の磁気モーメントが反平行になっていると考えられる。内部磁場の温度依存は奇妙であり、他の秩序が共存していることを示唆する。

論文

Magneto-electric effect in charge-ordered LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

神戸 高志*; 小松 拓磨*; 道内 尊正*; 早川 弘毅*; 大石 大輔*; 花咲 徳亮*; 吉井 賢資; 池田 直*

Journal of Physics; Conference Series, 200, p.012077_1 - 012077_4, 2010/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:80.52

電荷秩序を起源として強誘電体となる鉄酸化物LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$について、外部磁場下において誘電率測定を行い、電気磁気効果を観測した。330K以下の三次元鉄電荷秩序を持つ強誘電相において、本系の誘電応答は外部磁場に強く依存して変化することがわかった。外部磁場依存性は、磁気転移温度(240K)近傍において増強されることも見いだした。これは誘電性と磁性の相関が存在することを強く示唆する。また、本測定から観測された、磁気転移温度以上の電気磁気効果と、試料の酸素量などについての関係も報告し、観測された電気磁気効果の起源などについて議論する。

論文

Structural characterization and dielectric properties of hexagonal Lu(Fe,Ti)O$$_{3}$$

松尾 祥史*; 星山 卓也*; 森 茂生*; 吉井 賢資; 道上 勇一*; 神戸 高志*; 池田 直*; Brown, F.*; 君塚 昇*

Japanese Journal of Applied Physics, 48(9), p.09KB04_1 - 09KB04_3, 2009/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:5.31(Physics, Applied)

新規酸化物LuFe$$_{0.56}$$Ti$$_{0.44}$$O$$_{3}$$を空気中の固相反応法により合成した。この物質の結晶構造と実空間におけるドメイン構造を電子線を用いて調べたところ、室温における結晶構造は、六方晶$$P$$6$$_{3}$$cm構造であることがわかった。誘電率測定からは、570K付近にブロードな誘電分散が見いだされ、この物質が新規な誘電体であることが判明した。試料の実空間電子線観察から、この誘電性はナノメータ領域の誘電ドメインに由来するものであることがわかった。

論文

Stoichiometric study of the dielectric and magnetic properties in charge frustrated system LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

道内 尊正*; 横田 祐輔*; 小松 拓磨*; 早川 弘毅*; 黒田 朋子*; 真栄田 大介*; 松尾 祥史*; 森 茂生*; 吉井 賢資; 花咲 徳亮*; et al.

Ferroelectrics, 378(1), p.175 - 180, 2009/00

 被引用回数:18 パーセンタイル:59.71(Materials Science, Multidisciplinary)

鉄イオンの電荷秩序により強誘電体となる標記物質LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$につき、合成条件を変えることにより酸素量を変えた試料に対する磁性と誘電性について報告する。試料作成はCO-CO$$_{2}$$混合ガスフロー中で行い、CO$$_{2}$$とCOの比を変えることで酸素量を変えた。CO$$_{2}$$:COのフロー比が1:5付近において、磁気転移温度が最高の240$$sim$$250K近傍となったことから、この試料が最良のものと判断される。本試料の誘電率は、室温で10000近傍であった。誘電率の虚数部分から求めた活性化エネルギー0.4$$sim$$0.5eV程度であり、これまでLuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$において報告されていた0.3eVよりも大きい傾向が見られた。今後さらに測定を行い、物性の詳細のわかっていないLuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の性質とその起源を明らかにする予定である。

論文

A Cu NQR study in a $$d$$-electron heavy-fermion system, CaCu$$_{3}$$Ru$$_{4}$$O$$_{12}$$

加藤 治一*; 鶴田 拓也*; 西岡 孝*; 松村 政博*; 酒井 宏典; 神戸 振作

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 68(11), p.2187 - 2190, 2007/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:38.73(Chemistry, Multidisciplinary)

f電子を含まない重い電子系化合物と考えられているCaCu$$_{3}$$Ru$$_{4}$$O$$_{12}$$についてCu核の核四重極共鳴(NQR)を用いた研究を行った。Cu核NQRスペクトルは、ローレンツ型の曲線になっており、少なくとも5Kの低温まで、なんらの磁気秩序も示さないことを示唆する。Cu核のスピン格子核磁気緩和率は、Cuの3$$d$$電子状態の変化を捉え、低温でフェルミ液体的挙動をすることがわかった。このことは、この系の重い電子描像を強く支持する。

論文

Cu NMR study in a heavy-electron system, CaCu$$_3$$Ru$$_4$$O$$_{12}$$

加藤 治一*; 鶴田 拓也*; 西岡 孝*; 松村 政博*; 酒井 宏典; 神戸 振作

Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 310(2, Part1), p.251 - 253, 2007/03

f電子を含まないが重い電子系的な振る舞いを示すCaCu$$_3$$Ru$$_4$$O$$_{12}$$においてCu NMR測定を行った。磁場掃印スペクトルは、軸対称性のない場合の核四重極相互作用による粉末図形として理解できることが明らかとなった。Cu核の電気四重極パラメータとナイトシフトが導かれた。

口頭

電子誘電体LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の磁場中誘電特性

小松 拓磨*; 神戸 高志*; 道内 尊正*; 早川 弘毅*; 大石 大輔*; 花咲 徳亮*; 池田 直*; 吉井 賢資

no journal, , 

LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$は、鉄電荷が実空間において秩序化することによって強誘電性を発現する、新しいカテゴリーの強誘電体である。本発表では、この物質における磁場下の誘電特性を測定した。電荷秩序転移及び磁気転移近傍において、磁場の大きさに依存する誘電率の変化を見いだしたので報告する。この結果は、この物質における誘電性が磁場などの外部パラメータでコントロールできることを示しており、基礎応用両面から興味深い。

口頭

Dielectric properties on charge ordered ferroelectrics LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

池田 直*; 神戸 高志*; 小松 拓磨*; 道内 尊正*; 早川 弘毅*; 花咲 徳亮*; 吉井 賢資; 松尾 祥史*; 森 茂生*

no journal, , 

われわれが放射光などを用いて最近発見した、新しいタイプの標記強誘電体について解説する。通常の強誘電体では、正と負のイオン位置の重心がずれることにより電気双極子を生み出し、それが強誘電性の起源となることはよく知られている。一方、標記物質では、三角格子上の2+と3+の鉄イオンが特殊な配列構造をすることで電気双極子を発生し、それが強誘電性の起源となることがわかった。本発表では、この系の交流誘電率・分極測定・磁化測定などの結果について紹介し、新規強誘電体の興味深い性質について、基礎・応用両面から解説する。

口頭

放射光を用いた電子強誘電体LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$における電荷秩序の研究

久保田 正人*; 早川 弘毅*; 大石 大輔*; 赤浜 祐士*; 吉井 賢資; 神戸 高志*; 池田 直*

no journal, , 

フォトンファクトリーの放射光を用いて、LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の電荷秩序状態の研究を行った。この系は、鉄イオンの3d電子が実空間上で特殊な配列をすることで強誘電性を発現する新規な強誘電物質であるが、電荷秩序状態の詳細と本質については不明な点が多い。本研究では単結晶試料を用い、鉄のK,L吸収端近傍において、試料に電流を流しながら室温近傍でX線回折実験を行った。電流密度及び電流方向などのパラメータを変化させることで、電荷秩序状態が変化したり消失したりする様子が観測された。現在解析を行っており、この系の強誘電性の起源である電荷秩序状態についての詳細を議論する予定である。

口頭

LuGaFeO$$_{4}$$の磁性と誘電性

黒田 朋子*; 福山 諒太*; 北村 聡*; 松尾 祥史*; 池田 直*; 神戸 高志*; 安居院 あかね; 君塚 昇*

no journal, , 

三角格子復電荷鉄酸化物RFe$$_{2}$$O$$_{4}$$は、R-Oで構成された三角格子とFe-Oで構成された三角格子が交互に積層する構造を持つ。鉄イオンは酸素5配位であり、Fe$$^{2+}$$が存在する場合ホール軌道の自由度を有する。RFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の同形物質のうち、Fe$$^{3+}$$をGa$$^{3+}$$で置換したLuGaFeO$$_{4}$$はFe2+のみを含む。LuGaFeO$$_{4}$$の磁化特性と、誘電性なども報告する。

口頭

YFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の逐次電荷秩序相転移

真栄田 大介*; 福山 諒太*; 北村 聡*; 船江 岳史*; 松尾 祥史*; 池田 直*; 神戸 高志*; 君塚 昇*; 吉井 賢資

no journal, , 

鉄イオンの電荷秩序により強誘電体となる標記酸化物の逐次相転移について調べた。この系は330K付近に電荷秩序相転移が現れ、250Kに鉄スピンの磁気転移が起こり、磁気転移温度直下でさらに構造相転移が起こると報告されており、複雑な相転移挙動を示す。本発表では、合成条件をさまざまに変えて作成したYFe$$_{2}$$O$$_{4}$$試料につき、その構造・磁性・誘電性を調べた。酸素分圧等の合成条件の微妙な変化によって試料の酸素量が変わり、それが構造や物性の大きな変化を引き起こすことがわかった。

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