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平山 真太郎*; 佐藤 紘一*; 加藤 太治*; 岩切 宏友*; 山口 正剛; 渡辺 淑之*; 野澤 貴史*
Nuclear Materials and Energy (Internet), 31, p.101179_1 - 101179_9, 2022/06
被引用回数:3 パーセンタイル:68.71(Nuclear Science & Technology)一軸引張歪下での鉄の空孔あるいは空孔-炭素複合体への水素結合エネルギーを密度汎関数法を用いて計算した。歪による結合エネルギー変化と水素原子トラップ数の変化について考察した。
奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I. H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.
Physical Review Letters, 127(5), p.053001_1 - 053001_7, 2021/07
被引用回数:13 パーセンタイル:79.44(Physics, Multidisciplinary)超伝導遷移エッジ型センサーマイクロカロリメーターを用いて、鉄のミュー原子から放出される電子X線を観測した。FWHMでの5.2eVのエネルギー分解能により、電子特性およびX線の非対称の広いプロファイルを約6keVの超衛星線線とともに観察することができた。このスペクトルは、電子のサイドフィードを伴う、負ミュオンと殻電子による核電荷の時間依存スクリーニングを反映している。シミュレーションによると、このデータは電子殻および殻の正孔生成と、ミュオンカスケードプロセス中のそれらの時間発展を明確に示している。
渡辺 淑之; 岩切 宏友*; 村吉 範彦*; 加藤 太治*; 谷川 博康
Plasma and Fusion Research (Internet), 10, p.1205086_1 - 1205086_2, 2015/12
材料中の水素は、格子欠陥(転位,欠陥集合体,析出物,粒界など)と強く相互作用して材料の特性・形状変化を促進させることが懸念されているが、そのメカニズムについてはいまだ十分に明らかになっていない。本発表の内容は、F82H鋼の主要析出物であるクロム炭化物(CrC)を対象とし、同炭化物中の水素の存在状態を電子論的に評価した内容をまとめたものである。解析より、同炭化物中の水素原子の安定構造はCrに囲まれた三方両錐体中心位置であり、各原子の電荷に起因した構造であることを明らかにした。また、算出された水素の形成エネルギーは-0.48eV(発熱型反応)であった。ここで、純鉄中の水素原子の形成エネルギーが+0.25eV(吸熱型反応)であることから、F82H鋼中において水素原子は、Feベースの母相よりもCrCベースの析出物に捕獲されている方がよりエネルギー的に有利である可能性が示唆された。これらの知見は、照射下材料の水素効果を予測するための要素技術開発に重要となる。
小池 文博*; 舟場 久芳*; 後藤 基志*; 加藤 太治*; 加藤 隆子*; 森田 繁*; 村上 泉*; 坂上 裕之*; 須藤 滋*; 鈴木 千尋*; et al.
AIP Conference Proceedings 1545, p.202 - 211, 2013/07
被引用回数:4 パーセンタイル:83.55(Physics, Applied)多電子,多価イオンを含むプラズマの状態の理解のために重要となる、原子番号が50から80までの原子の多価イオンのエネルギー準位や遷移確率について議論する。これらの原子データに関する理論計算の現状について述べる。また、W, Gd, Ndイオンの分光計測や、その結果の理論解析についても述べる。
森田 繁*; Dong, C. F.*; 後藤 基志*; 加藤 太治*; 村上 泉*; 坂上 裕之*; 蓮尾 昌裕*; 小池 文博*; 中村 信行*; 大石 鉄太郎*; et al.
AIP Conference Proceedings 1545, p.143 - 152, 2013/07
被引用回数:28 パーセンタイル:99.13(Physics, Applied)核融合科学研究所のLHD装置、コンパクトEBIT(CoBit)装置において、タングステンプラズマの可視、EUV領域での分光計測を行なった。CoBITで得られた価数分離スペクトルを用いて、LHDのスペクトルの解析を行なった。衝突輻射モデルを用いた詳しい解析を行い、また、高価数のイオンのEUVスペクトルの径方向分布の計測と、ADPAKデータベースを使った輸送コードの計算を行い、プラズマ中のイオンの分布や、プラズマ中の電離、再結合レートについて検討した。不純物ペレットの可視光領域の発光スペクトルの解析を、多価イオンの診断に応用する手法についても議論する。
上田 良夫*; 大宅 薫*; 芦川 直子*; 伊藤 篤史*; 小野 忠良*; 加藤 太治*; 川島 寿人; 河村 学思*; 剣持 貴弘*; 斎藤 誠紀*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 88(9), p.484 - 502, 2012/09
特定領域科研費「核融合炉実現を目指したトリチウム研究の新展開」のレビューのうち第3章4節を執筆した。JT-60Uの30秒Hモード放電では外側ダイバータ板からの炭化水素の発生量が多いときに容器内に残留する水素量が増加することを示した。さらに外側ダイバータ板から発生した炭化水素がプラズマ中でどのような経路を輸送されるのかを調べるため、人為的に外側ダイバータからCHを注入する実験を行い、実験後にダイバータ・タイルを取り出しタイル上の堆積物を同定した。その結果、注入口のほぼ正面の内側ダイバータ・タイル上にCが多量のHとともに検出された。この結果は、磁力線を横切った輸送が支配的であること、及びCとHが結合した形態で輸送された可能性が高いことを示しており、これらから中性の炭化水素、すなわちCH, x=14の形態で外側ダイバータから内側ダイバータまで輸送されたと解釈される。
大宅 薫*; 井内 健介*; 清水 勝宏; 滝塚 知典; 川島 寿人; 星野 一生; 畑山 明聖*; 藤間 光徳*; 冨田 幸博*; 河村 学思*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 85(10), p.695 - 703, 2009/10
平成19年度より採択された文部科学省科学研究費特定領域「核融合炉実現を目指したトリチウム研究の新展開」の中の6研究項目の一つである「核融合炉のトリチウム蓄積・排出評価のための理論及びシミュレーションコードの開発」に関して、研究目的,研究開発の現状及び今後の課題について述べる。特に、(1)炉内プラズマ中のトリチウム輸送と対向壁への蓄積と放出,(2)ダスト粒子の炉内プラズマ中の挙動とトリチウム蓄積,(3)プラズマ対向材料のトリチウム蓄積と放出にかかわるモデル構築,コード開発及びシミュレーションの現状を紹介する。
鈴木 千尋*; 加藤 隆子*; 佐藤 国憲*; 田村 直樹*; 加藤 太治*; 須藤 滋*; 山本 則正*; 田沼 肇*; 大橋 隼人*; 須田 慎太郎*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 163, p.012019_1 - 012019_4, 2009/06
被引用回数:11 パーセンタイル:94.18(Physics, Multidisciplinary)LHDにおける低密度プラズマ中のスズイオンからのEUVスペクトルの測定を行った。プラズマが急激に冷却し、放射崩壊に近づくときは、よく知られた13.5nm付近の発光が観測されるのに対し、プラズマが緩やかに冷却するときは、13.814.6nmに未同定のラインが見られた。前者は1114価,後者は19価以上のスズイオンの発光と考えられる。
渡辺 裕文*; 中村 信行*; 加藤 太治*; 仲野 友英; 大谷 俊介*
Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.027_1 - 027_3, 2007/06
東京EBITイオン源を用いて1.5keVから14keVの電子ビームとの相互作用によって生成した高電離タングステンイオンからのX線スペクトルを観測した。このエネルギー範囲では二電子性再結合による共鳴X線遷移が約9keVで起こる。測定されたスペクトルをHULLACコードを用いた理論計算と比較した。
佐々木 明; 城 和貴*; 柏木 裕恵*; 渡辺 知恵美*; 鈴木 学*; Lucas, P.*; 大石 雅寿*; 加藤 太治*; 加藤 雅敏*; 加藤 隆子*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.7, p.348 - 351, 2006/00
原子分子データベースは基礎科学,産業応用で利用されているが、広い分野からの需要を満たすには、現在手作業に頼っているデータ収集,評価を効率化することが不可欠である。われわれは、従来の原子データベースの構築の方法を分析し、原子分子データが記載されている論文の収集,論文中の重要データの抽出,具体的な図表のデータの読み取り,数値化の3つの段階に分け、コンピュータの活用による作業の効率化の方法の検討を行った。まず、論文の収集に関しては、多くの学術雑誌がオンライン化されていることを利用し、アブストラクトを自動的に収集することができる。次に、核融合研などにこれまでに蓄積されている、原子分子データが記載されている論文との類似性を計算することで、収集された論文の中から原子分子データが記載されている論文を選びだすことができると考えられる。本研究では、参照アブストラクトとの類似性のためにLVQ(Learning Vector Quantization)法によるテキスト分類の方法を用い、用意されたサンプルが原子分子データを含む論文かどうかの適合性を判定する実験を行い、結果の評価を行う。本研究は、会津大,奈良女子大,核融合研のグループが論文ダウンロードソフトの開発,テキスト分類ソフトの開発評価,参照用データの提供等の各要素を分担して行う。
佐々木 明; 村田 真樹*; 柏木 裕恵*; 城 和貴*; Lukas, P.*; 加藤 太治*; 村上 泉*
no journal, ,
原子分子データは、基礎科学・産業分野の利用のためにデータベース化が行われている。従来は、原子分子物理学の専門家が論文として発表したデータを手作業で収集していたが、応用分野ではさらに多種,多量のデータが要求されるようになっている。そこでわれわれは、言語処理技術の応用による論文の収集やデータの抽出の自動化の支援と、作業の効率化の可能性を検討している。論文中の原子分子物理学に特徴的な専門用語,数式,化学式の認識と、これまでのデータベース作成を通して蓄積されている論文を教師データとした機械学習によるテキスト分類手法により、原子分子データが記述されている論文の識別を試みた結果について報告する。
佐々木 明; 季村 峯夫*; 加藤 太治*
no journal, ,
EUVL研究を通じて開発した原子分子データベースの新しい手法の応用の可能性について議論する。大気汚染物質の一つである、VOC(揮発性有機化合物)の分解処理が求められ、安価で高性能な装置を実現するために非平衡プラズマの利用が注目されている。光や電子励起による効率的な分解が期待される一方、最終的に害の少ない炭酸ガスや水に分解するまでには複雑な反応過程を経ることから、条件の最適化が重要である。化合物の立体的な構造や性質までもデータベース化し、未知の反応速度定数の推定や、反応過程の検証を行うケモインフォマティクスによるVOC処理メカニズムの解析について議論する。
佐々木 明; 村上 泉*; 加藤 太治*; 加藤 隆子*
no journal, ,
物理の基礎データのひとつとして、X線天文学のような基礎科学から、プラズマプロセシング,大気環境,光源などの分野で活用されている、原子分子データの収集,評価,データベース化,利用に関して、核融合科学研究所の公募による共同研究の形で行ってきたひとつの活動の現状と今後の計画について発表する。原子分子データ活動は、従来おもに核融合コミュニティにおいて、大学と研究機関の研究者の協力によって進められてきたが、原子分子データを接点とするより広い基礎及び応用分野の研究者が研究開発をより効率的に行えるようにするために、九州大学の季村峯夫教授が中心となって、2005年頃より「原子分子データ応用フォーラム」の設立を企画し、大学,研究機関の関係分野の研究者と議論し、準備を進めてきた。2008年の季村教授の逝去後引継いで行ってきた活動について報告する。
渡辺 淑之; 岩切 宏友*; 村吉 範彦*; 加藤 太治*; 谷川 博康
no journal, ,
低放射化フェライト鋼(RAFM)は、核融合炉ブランケット構造材料として期待されている。近年のさまざまな実験により、RAFM中の主要析出物であるMC炭化物がその内部に水素同位体を大量に捕獲する可能性が指摘されているが、その機構論的な理解は十分に得られていない。本研究では、核融合炉の寿命評価や事故時のリスク評価のための技術開発に貢献することを目的とし、CrC析出物の水素同位体捕獲挙動を機構論的に明らかにすることを試みた。具体的には、第一原理(電子状態)計算を実施し、同析出物中の水素原子の存在状態(安定構造、形成エネルギー)を評価した。さらに、得られた情報をもとに、同析出物における水素同位体の最大捕獲量(上限値)を算出した。これらの情報は、同析出物における水素同位体の拡散・放出過程評価モデルの重要なパラメータとなる。
佐々木 明; 村上 泉*; 加藤 太治*; 森田 繁*
no journal, ,
非局所熱平衡状態(nLTE)にある高Zプラズマのイオンのポピュレーションやスペクトルを評価するために用いる原子過程モデルの開発について述べる。X線レーザーに用いるAg、EUV光源に用いるSn、核融合で興味のあるWなどのモデルの構築を行っている。非相対論的電子配置で平均化された原子レベル構造に基づき、HULLACコードで計算したエネルギー準位、輻射遷移確率などの原子素過程データを用い、高Zプラズマで重要となる二電子性再結合を考慮している。計算の信頼性を確かめるために、まず、エネルギー準位をコア状態とそれに一電子を付与した一連の励起状態ごとにグループ化し、グループの数を増し、モデルのサイズに対する収束性の評価を行った。次にコード相互比較の国際ワークショップにおいて、他の研究機関のコードとの比較を検証を行い、さらに、磁気閉じ込め核融合プラズマの分光計測との比較を行った。そして、モデル開発の成果と今後の課題について議論した。