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論文

数値解析によるレーザー焼入れ伝熱メカニズム解明と焼入れ深さ向上の実験的評価

北川 義大; 白濱 卓馬*; 木曽原 直之; 坪井 昭彦

第96回レーザ加工学会講演論文集(インターネット), p.91 - 96, 2022/01

レーザーを用いた焼入れ処理は、短時間かつ局所的に熱処理が可能であり、冷却材を必要としない特長がある。しかし、高周波焼入れなど従来の焼入れ方法と比較し、焼入れ深さが0.5mm$$sim$$0.7mmと浅く、用途が限られていた。本研究では、レーザー照射過程における材料内部の伝熱現象を数値解析にてシミュレーションすることで、より深い焼入れを得られる条件を実験的に評価した。その結果、低出力・低速度条件にて深さ方向への伝熱効果が得られ、焼入れ深さを向上できることがわかった。ただし、冷却材を使用しないことから、入熱が深くなることで冷却速度が低下し、焼入れ最深部にて必要な組織変化が得られず、硬度低下が生じた。そこで、非溶融かつ十分な冷却速度を確保するため、複数回の連続照射を実施し、最大1.4mmの焼入れ深さを達成することができた。

論文

「もんじゅ」の目指す研究開発

廣井 博*; 荒井 眞伸; 木曽原 直之

第21回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 3 Pages, 2016/06

高速増殖原型炉「もんじゅ」は、平成7年に初送電を開始したが、その後、2次系ナトリウム漏えい事故の発生、平成23年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、東電福島事故と言う)とそれを受けての新規制基準の施行、平成24年に明らかとなった保守管理不備の問題などがあり、またこの間、高速増殖炉開発を取り巻く国内外の情勢も変化してきた。この様な状況を踏まえて「もんじゅ」の開発意義や実施すべき研究について改めて議論され、平成25年9月には「もんじゅ研究計画」が策定された。本研究計画では、エネルギー安全保障と廃棄物の減容・有害度低減が2本の柱として定められた。ここでは「もんじゅ」に関する内外の経緯と環境の変化及び「もんじゅ研究計画」の内容や今後の取組みについて紹介する。

報告書

Preliminary conceptual design of the secondary sodium circuit-eliminated JSFR (Japan Sodium Fast Reactor) adopting a supercritical CO$$_{2}$$ turbine system, 2; Turbine system and plant size

木曽原 直之; 阪本 善彦; 小竹 庄司*

JAEA-Research 2014-016, 60 Pages, 2014/09

JAEA-Research-2014-016.pdf:22.38MB

ナトリウム冷却高速炉の安全性と経済性の更なる向上のために、超臨界炭酸ガスサイクルタービンシステムのJSFRへの適用性を検討した。本検討は、超臨界炭酸ガスタービンシステムを1次ナトリウム系に直結した2次系削除型JSFRに関するものである。超臨界炭酸ガスタービンのシステム構成、ヒートマスバランス、主要機器の設計検討について述べる。また、原子炉建屋とタービン建屋内の機器・配管の配置も検討し、建屋の大きさを評価した。この結果、従来の2次系を有する蒸気タービンを採用したJSFRと比較すると、原子炉建屋容積及びタービン建屋容積は、それぞれ7%、40%削減することが明らかとなった。また、サイクル熱効率は41.9から42.3%であり、水・蒸気システムのJSFRとほぼ同じであることわかった。

報告書

Preliminary conceptual design of the secondary sodium circuit-eliminated JSFR (Japan Sodium Fast Reactor) adopting a supercritical CO$$_{2}$$ turbine system, 1; Sodium/CO$$_{2}$$ heat exchanger

木曽原 直之; 阪本 善彦; 小竹 庄司*

JAEA-Research 2014-015, 33 Pages, 2014/09

JAEA-Research-2014-015.pdf:27.33MB

ナトリウム冷却高速炉の安全性と経済性の更なる向上のために、超臨界炭酸ガスタービンシステムのJSFRへの適用性を検討した。本検討は、超臨界炭酸ガスタービンシステムを1次ナトリウム系に直結した2次系削除型JSFRに関するものである。ナトリウム/炭酸ガス熱交換器はこのシステムの重要機器の一つであることから、その構造や炭酸ガスリーク時の安全性に関して述べる。ナトリウム/炭酸ガス熱交換器は、PCHE方式とし、き裂進展防止と熱膨張低減のためにSiC/SiCセラミック複合材料をPCHEの材料に用いた。また、製作性や補修性の観点から多数の小型の熱交換PCHEモジュールを、その容器の中で組み合わせる構成とした。熱交換器における炭酸ガスリークも評価し、この結果、炉心や1次ナトリウムバウンダリーへの影響は無いことがわかった。

論文

Evaluation of Earthquake and Tsunami on JSFR

近澤 佳隆; 江沼 康弘; 木曽原 直之; 山野 秀将; 久保 重信; 早船 浩樹; 佐川 寛*; 岡村 茂樹*; 島川 佳郎*

Proceedings of 2012 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '12) (CD-ROM), p.677 - 686, 2012/06

JSFRに対して地震及び津波の評価を実施した。地震については各機器の耐震性を地震解析により確認した。津波については補機冷却系の機能喪失等が想定されるが、JSFRは自然循環崩壊熱除去、空冷ガスタービンを採用しており安全系設備や非常用電源設備が補機冷却系に依存していないため津波による直接の影響がない可能性はある。ただし、万が一長期間の全交流電源喪失に至った場合でも自然循環崩壊熱除去及び空気冷却機器の運転員手動操作により崩壊熱除去が可能であることを過渡解析により確認した。

論文

Evaluation on double-wall-tube residual stress distribution of sodium-heated steam generator by neutron diffraction and numerical analysis

木曽原 直之; 鈴木 裕士; 秋田 貢一; 笠原 直人*

Proceedings of 2012 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '12) (CD-ROM), p.621 - 630, 2012/06

A double-wall-tube is the steam generator heat transfer tube of future sodium fast reactors in Japan. An inner tube and an outer tube are contacted to keep the heat transfer performance. The contact stress falls down due to relaxation, and this phenomenon might degrade the heat transfer performance. Although the relaxation can be predicted by numerical analysis, the analysis requires the data of the initial stress distributions. However, unclear initial stress distributions prevent precious relaxation evaluation. To resolve this issue, a neutron diffraction method was employed to reveal the initial stress distributions. The measurement results were also analyzed using a structural computer code to determine the initial stress distributions. Based on the stress distributions, the computer code has predicted the transition of the contact stress, and showed that the inner and outer tubes are contacted with sufficient stresses during the plant life time.

論文

Conceptual design study for the demonstration reactor of JSFR, 5; Reactor cooling system design

木曽原 直之; 石川 浩康; 二神 敏; Xu, Y.*; 下地 邦幸*; 河村 雅也*

Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 9 Pages, 2011/10

JSFRの冷却系システムは革新技術として、ポンプ組込型IHX,2重壁構造蒸気発生器、及びショートエルボー配管の採用を検討している。これらは国内のFBRでは初めての経験であり、種々の設計検討や研究開発(R&D)が実施されてきている。本論文はこの新技術に対して、熱流動特性や構造健全性の観点で解析や設計評価を行った結果をまとめたものである。これまでの研究成果から、この革新技術の適用性見通しが得られつつあるところである。

論文

Steam water pressure drop under 15 MPa

Liu, W.; 玉井 秀定; 高瀬 和之; 早船 浩樹; 二神 敏; 木曽原 直之

Journal of Power and Energy Systems (Internet), 5(3), p.229 - 240, 2011/04

原子力機構では、次世代FBRで採用が検討されている、直管型蒸気発生器SGの熱設計手法を構築するため、実機SGを模擬した高圧条件下で試験を実施し、沸騰二相流に対する詳細なデータを取得するとともに、取得したデータをもとにボイド率や圧力損失に関する既存相関式の妥当性の評価を行っている。本報では、15MPaの圧力条件下で試験を行い、二相流圧力損失に関する既存相関式の適用性について定量的に評価した結果について報告する。一連試験の結果、次のことが明らかになった。(1)伝熱管出入口間の圧力損失は、位置損失,摩擦損失と加速損失の和としてあらわれる。(2)位置損失や加速損失の計算に必要であるボイド率に関してはドリフトフラクスモデルの適用が可能である。(3)摩擦損失に関してはChisholm式又は均質流モデルを使って高精度に予測可能である。

報告書

Experience of secondary cooling system modification at prototype fast breeder reactor MONJU (Translated document)

木曽原 直之; 阪本 善彦

JAEA-Review 2010-036, 26 Pages, 2010/09

JAEA-Review-2010-036.pdf:3.05MB

高速増殖原型炉もんじゅでは、1995年12月に発生した2次冷却系ナトリウム漏えい事故により、原子炉が約10年停止している。事故後、原因究明とプラント全体の安全総点検を実施して漏えいに対するさまざまな対応策を検討し、2005年9月より本格的な改造工事を開始した。「もんじゅ」では冷却材に科学的に活性なナトリウムを使用するため、実験炉「常陽」や海外先行プラントの改造工事の経験や知見を参考に、ナトリウムバウンダリを解放する際のプラバック使用,バック内の酸素濃度管理,系統系カバーガスの微正圧制御,切粉混入防止のためのロールカッタによる押し切り工法等を採用した。これらの導入により、本改造工事はトラブルもなくほぼ計画通り進んだ。

論文

Thermal-hydraulic experiments under high pressure condition

Liu, W.; 玉井 秀定; 高瀬 和之; 早船 浩樹; 二神 敏; 木曽原 直之

Proceedings of 18th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-18) (CD-ROM), 9 Pages, 2010/05

原子力機構では、次世代FBRで採用が検討されている、直管型蒸気発生器(SG)の熱設計手法を構築するため、実機SGを模擬した高圧条件下で試験を実施し、沸騰二相流に対する詳細なデータを取得するとともに、取得したデータをもとにボイド率や圧力損失に関する既存相関式の妥当性の評価を行っている。本報では、15MPaの圧力条件下で試験を行い、二相流圧力損失に関する既存相関式の適用性について定量的に評価した結果について報告する。一連の試験の結果、次のことが明らかになった。(1)伝熱管出入口間の圧力損失は、位置損失,摩擦損失と加速損失の和としてあらわれる。(2)位置損失や加速損失の計算に必要であるボイド率に関してはドリフトフラックスモデルの適用が可能である。(3)摩擦損失に関してはChisholm式又は均質流モデルを使って高精度に予測可能である。

論文

Steam-water pressure drop under high pressure condition

Liu, W.; 玉井 秀定; 吉田 啓之; 高瀬 和之; 早船 浩樹; 二神 敏; 木曽原 直之

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-13) (CD-ROM), 10 Pages, 2009/09

原子力機構では、次世代FBRで採用が検討されている、直管型蒸気発生器(SG)の熱設計手法を構築するため、高圧条件下で試験を実施し、圧力損失を含む詳細な二相流データを取得するとともに、各種相関式の評価を行っている。本研究では、これらの高圧試験を模擬した解析を行い、二相流による圧力損失の増加割合を与える二相増倍係数相関式であるMartinnelli-Nelson式,Friedel式,Chisholm式,Hancox式及び均質流モデルに対して、それぞれの予測性能を評価した。一連の評価の結果、二相増倍係数相関式にChisholm式を用いることより、40g/s$$sim$$200g/sの広い流量範囲で二相流の圧力損失を予測できることがわかった。

論文

Flow instability research on steam generator with straight double-walled heat transfer tube for FBR; Pressure drop under high pressure condition

Liu, W.; 玉井 秀定; 吉田 啓之; 高瀬 和之; 早船 浩樹; 二神 敏; 木曽原 直之

Proceedings of 6th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-6) (USB Flash Drive), 5 Pages, 2008/11

次世代FBR開発で検討されている、直管型蒸気発生器(SG)の成立性評価には、運転条件の決定に不可欠な流動不安定発生限界を高精度で予測できる熱設計手法が必要である。SG熱設計手法で用いられる、各種相関式の改良及び検証に資するため、原子力機構では、高圧条件下で試験を実施し、圧力損失を含む詳細な二相流データを取得している。本研究では、TRACコードを使って、これらの一連の試験を模擬した解析を行い、高圧条件下での圧力損失を検証した。その結果、ボイド率,単相流の摩擦損失と二相流の摩擦損失の計算に、それぞれTRACベースドリフトモデル,Pffan相関式及びMartinelli-Nelson二相増倍係数を用いることにより、圧力損失を保守的に予測することがわかった。

論文

Temperature and flow distributions in sodium-heated large straight tube steam generator by numerical methods

木曽原 直之; 森部 剛志; 堺 公明

Nuclear Technology, 164(1), p.103 - 118, 2008/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:23.55(Nuclear Science & Technology)

将来の実用化FBRのために研究が進められているナトリウム加熱型蒸気発生器(SG)は直管2重管型である。このSGは製作費低減のためスケールメリットを追求して大型になっている。本論文はこの大型SGにおける多次元の温度・流速分布を取り扱ったものである。大型の熱交換器は流速や温度分布が不均一になりやすい。このような不均一分布は、直管型蒸気発生器においては、伝熱管の熱膨張差の違いにより、伝熱管の座屈や管-管板継ぎ手の破損に至る可能性がある。よって、SG内部の温度分布特性を数値的な手法により調べ、これらの課題が生じないように、流配機構を最適化した。SGの解析モデルは、入口ナトリウムプレナムと管束部の2つから成る。入口プレナムと管束部の温度・流速分布は多次元コードフルーエントとMSGを用いて評価した。次にこの温度分布に基づき、伝熱管の熱応力をFINASによって計算した。計算コードの解析によると、整流機構によってナトリウムは均一な流れとなり、また温度分布は伝熱管や管-管板継ぎ手の構造健全性の観点でその許容範囲内にあることがわかった。

報告書

Studies of super-critical CO$$_{2}$$ gas turbine power generation fast reactor(Contract research, Translated document)

木曽原 直之; 小竹 庄司; 阪本 善彦

JAEA-Review 2008-040, 67 Pages, 2008/08

JAEA-Review-2008-040.pdf:3.93MB

(1)超臨界炭酸ガスタービンシステムを採用した2次ナトリウム系削除型SFRプラントの設計を行った。発電効率は約42%であり、2次ナトリウム系及び蒸気システムを保有するSFRに比べ、原子炉建屋容積は約20%低減する。(2)超臨界炭酸ガスループを模擬した試験装置を製作した。臨界点近傍で圧縮機の高い効率が得られることを確認した。PCHE再生熱交換器の温度効率は98-99%であり、高い伝熱性能を示した。運転性試験では、不安定現象は発生しなかった。(3)ナトリウムと炭酸ガスの反応試験を行った。連続的な反応は、570-580$$^{circ}$$C以上で発生し、反応生成物はNa$$_{2}$$CO$$_{3}$$とCOであった。反応熱は50-75kJ/Na-molであった。(4)シェルアンドチューブ型ナトリウム/炭酸ガス熱交換器における、伝熱管1本ギロチン破断時の安全解析を行った。この結果、1次ナトリウム系の圧力最大値は構造健全性に影響ないこと,炉心への気泡移行による反応度上昇も炉心安全に影響のないことがわかった。また反応生成物による炉心閉塞しない見通しである。(5)超臨界炭酸ガス環境下において材料腐食試験を行った。600$$^{circ}$$C-5000hrでの12Cr鋼、及び316FRの腐食量はそれぞれ、180g/m$$^{3}$$, 5g/m$$^{3}$$であり、316FRは高い耐食性を示した。

報告書

ナトリウム冷却炉における電磁ポンプの検討; 2次系主循環ポンプへの適用検討(共同研究)

近澤 佳隆; 木曽原 直之; 菱田 正彦; 藤井 正; 此村 守; 荒 邦章; 堀 徹*; 内田 昌人*; 西口 洋平*; 新部 信昭*

JAEA-Research 2006-049, 75 Pages, 2006/07

JAEA-Research-2006-049.pdf:4.55MB

高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究の一環として750MWe電気出力のナトリウム冷却中型炉の検討が実施されている。本検討ではナトリウム冷却中型炉の2次主循環ポンプに電磁ポンプを採用した場合の流量522m$$^{3}$$/minの大容量電磁ポンプの概念設計を実施した。電磁ポンプの構造及び仕様は160m$$^{3}$$/minの試験において実証されたダブルステータALIP(Annular Linear Induction Pump)型を参考に設定し、流量及び揚程をナトリウム冷却中型炉の仕様にした場合の寸法及びコイル仕様への影響評価を行った。安定性については電磁流動解析コードEAGLEにより2次元r-z体系における電磁流動解析を実施してRem$$times$$Sを評価した結果1.08と160m$$^{3}$$/min試験で確認された安定運転範囲Rem$$times$$S$$<$$1.4以内にあり、圧力脈動についても揚程の3%以下程度と評価される。内部構造の成立性については、本電磁ポンプはコイルを冷却材流路ダクトに押し付けてナトリウムにより冷却しているため、コイルの温度及びナトリウムダクトへの押付力維持に関する評価を行い成立していることを確認した。また、電磁ポンプの電源構成及び保守補修性の検討及び課題の整理を行った。

論文

Flow and temperature distribution evaluation on sodium heated large-sized straight double-wall-tube steam generator

木曽原 直之; 森部 剛志; 堺 公明

Proceedings of 2006 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '06) (CD-ROM), 9 Pages, 2006/06

実用化戦略調査研究において設計が進められている実用化FBRのNa加熱型蒸気発生器は、直管2重管方式であり、スケールメリットにより製作コストを低減するために大容量としている。本論文はこのSGの定常状態における温度・流量の多次元分布を取り扱ったものである。大型の熱交換器は、温度,流配分布が不均一になる傾向にあり、この現象は直管SGでは、伝熱管相互の熱膨張差によって、伝熱管の座屈や管-管板継手の破損に繋がる可能性がある。このような事態を避けるために、解析的な手法によってSG内部に設置されている整流機構を最適化させ、不規則な温度分布特性を明らかにした。SGの解析モデルは2つの部分、すなわち、Na入口整流プレナムと管束部から成り立っている。Na入口プレナム及び管束部の温度・流速分布解析は、それぞれ3次元流動評価コードFULUENT、及び2次元の熱流動解析コードMSGによって評価された。MSGコードは JAEA内で開発を行っているNa加熱型SG用コードである。これらのコードによってNaは流配機構によって十分に整流化され、温度分布は、伝熱管や管-管板継ぎ手の健全性を確保するための許容範囲内に入っていることが明らかとなった。

報告書

Na冷却炉設計研究; 平成16年度成果概要(共同研究)

菱田 正彦; 村上 勤*; 木曽原 直之; 藤井 正; 内田 昌人*; 早船 浩樹; 近澤 佳隆; 臼井 伸一; 池田 博嗣; 宇野 修; et al.

JAEA-Research 2006-006, 125 Pages, 2006/03

JAEA-Research-2006-006.pdf:11.55MB

実用化戦略調査研究フェーズIにおいて、経済性目標を初めとする設計要求を満足する可能性のある有望なNa冷却炉概念として、アドバンスト・ループ型炉が抽出された。フェーズIIでは、合理化検討とプラント概念の構築を行ってきている。本報告書は、フェーズIIの4年目である平成16年度に実施したNa冷却炉設計研究の成果をまとめたものである。本研究では、平成15年度の中間評価結果でレファレンス概念に選定された改良内部ダクト型燃料集合体及び直管型密着2重管蒸気発生器(SG)を反映して、炉心設計及び大型炉プラント概念設計を行った。本SGについては、安全ロジックを含めた検討を実施し、構造概念を構築した。また、保守・補修方針に適合したプラント概念設計を行った。さらに、要素技術開発成果の反映による成立性評価の高度化,各種バックアップ概念の構築を行ったほか、BOP及びNSSSについて、原子力級部材の適用除外,自主基準化,規制緩和などによる設計合理化,システム化規格の検討状況を踏まえ、さらなる合理化方策も検討した。今後は、フェーズIIのまとめとしてプラント概念の仕上げを行うとともに設計方針類の整備を行う。また、要素研究成果を反映し、残された技術課題の検討を行う。

論文

Feasibility study of a compact loop type fast reactor without refueling for a remote place power source

近澤 佳隆; 木曽原 直之; 臼井 伸一; 此村 守; 澤 直樹*; 佐藤 充*; 田中 俊彦

Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10

実用化戦略調査研究の一環として、小型炉の多様な特徴を生かした金属燃料ナトリウム冷却炉概念の検討を行った。平成16年度は小型炉の魅力を整理し高価な燃料輸送費のため発電単価が高い僻地用小型電源として電気出力5万kWe、運転サイクル30年の長寿命炉心採用型概念を検討した。原子炉型式はループ型を採用し、運転サイクル30年である特徴を利用したノズル方式の原子炉容器と冷却系1ループ化を採用することにより、大幅にNSSS物量削減が可能であり、僻地電源として魅力ある概念と成り得ることが示された。

報告書

Na冷却小型炉のシステム設計研究; 平成16年度の研究成果のまとめ

近澤 佳隆; 木曽原 直之; 臼井 伸一; 此村 守; 田中 俊彦

JNC TY9400 2005-004, 189 Pages, 2005/06

JNC-TY9400-2005-004.pdf:9.33MB

実用化戦略調査研究の一環として、小型炉の多様な特徴を生かした金属燃料ナトリウム冷却炉概念の検討を行った。平成16年度は小型炉の魅力を整理し高価な燃料輸送費のため発電単価が高い僻地用小型電源として電気出力5万kWe、運転サイクル30年の長寿命炉心採用型概念と、電気出力30万kWeにおいて投資リスクと開発費用低減及び規格化大量生産による基幹電源に匹敵する経済性を追求した概念を検討した。長寿命炉心採用型はループ型において運転サイクル30年である特徴を利用したノズル方式の原子炉容器と冷却系1ループ化を採用することにより、大幅にNSSS物量削減が可能であり、僻地電源として魅力ある概念と成り得ることが示された。経済性追及型炉は1ループ化を採用して冷却系合理化を行うとともに、小型炉が集合体数が少ないことを利用しIVSで使用済燃料の搬出待ち貯蔵容量を確保することで炉外燃料取扱設備及び建屋配置を大幅に低減可能であり、小規模の燃料製造・再処理設備と組合せることで低い投資リスクで金属燃料において高速炉サイクルを実証する可能性があることが示唆された。

報告書

Na冷却型FBRの大型蒸気発生器設計研究; 水リークに対する取り組み

木曽原 直之; 堀 徹; 惣万 芳人; 此村 守

JNC TN9400 2004-062, 69 Pages, 2004/10

JNC-TN9400-2004-062.pdf:4.73MB

Na冷却FBRでは蒸気発生器(以下、 SGと言う)の伝熱管破損時には、2次系のNaと水が直接接触し、発生水素や水・蒸気の圧力によって2次系ナトリウムの圧力が上昇する。この様な伝熱管破損時にはNa/水反応影響緩和・収束システムによって、中間熱交換器の健全性は確保され炉心やプラントの安全性に影響を及ぼすことなく、水リーク事象を収束できる。 しかし、実用炉ではプラントの安全性だけでなく、経済性や社会的受容性の高いプラントを検討しておく必要がある。すなわち経済性の観点では水リーク時おけるSGの財産保護や稼働率低下への影響を小さくする必要がある。さらに原子力プラント内でNa/水反応のような化学反応の可能性できるだけ排除することによって、一般公衆の安心感を向上させることも重要であると考えられる。 ここでは、Na・水反応の影響をできるだけ小さくすること及び技術的成立性を考慮して、(1) Na/水反応を排除できる可能性のある直管2重管型SG(2次系設置型)と、(2)国内で開発実績があり単管ながら高い信頼性のあるヘリカルコイル型SGの2つを候補として選定した。そしてこれら両SGについて、伝熱管貫通破損の防止や水リーク時の影響緩和の方策及びそのシステム構成について検討を行った。 2重管SGについては定検時の伝熱管のISI実施等によって内外管同時破損を防止する方策を検討した。この結果2重管のISI基礎試験や2重管破損解析によれば、内外管が同時貫通破損する前に欠陥を検知できる見通しが得られた。ただし、ISIによるき裂形状欠陥の検出性能やDNBき裂進展速度の詳細については要素試験や詳細解析が不可欠で、これらの結果を踏まえて2重管SGの信頼性向上方策の妥当性について評価しなければならない。 一方、単管ヘリカルコイル型SGについては、検出計、水ブロー系などの水リーク対策設備を高度化することによって、水リーク時の破損伝播領域を極小化できることがわかった。なお、このためには伝熱管の厚肉化も行う必要もあり、これによってSGは更に大型化し、製作や輸送上の課題が生じる可能性がある。今後は検出計の開発状況や製作性も考慮した上で、SGのサイズを最適化するなどの検討も実施しておく必要があると考えられる。

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