Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 衛藤 基邦*; 小西 隆志*; 沢 和弘
Nuclear Engineering and Design, 271, p.314 - 317, 2014/05
被引用回数:11 パーセンタイル:64.74(Nuclear Science & Technology)本研究では、材料特性評価手法の開発及び重照射下でのIG-430の照射による特性変化を評価することを目的として、IG-430の弾性係数に及ぼす酸化及び緻密化の効果を調べた。また、X線CT画像に基づくIG-430の微細構造と材料特性の関係を調べた。その結果、緻密化した黒鉛の弾性係数は開気孔のみに依存すること及びX線CTを用いた材料特性評価が可能であることが分かった。しかし、高酸化度及び照射した材料を均質化法で評価する場合には、結晶粒中の閉気孔の数や形状を考慮する必要がある。
角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 衛藤 基邦*; 小西 隆志*; 沢 和弘
Proceedings of 6th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2012) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/10
本研究では、材料特性評価手法の開発及び重照射下でのIG-430の照射による特性変化を評価することを目的として、IG-430の弾性係数に及ぼす酸化及び緻密化の効果を調べた。また、X線CT画像に基づくIG-430の微細構造と材料特性の関係を調べた。その結果、緻密化した黒鉛の弾性係数は開気孔のみに依存すること及びX線CTを用いた材料特性評価が可能であることがわかった。しかし、高酸化度及び照射した材料を均質化法で評価する場合には、結晶粒中の閉気孔の数や形状を考慮する必要がある。
角田 淳弥; 柴田 大受; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 小西 隆志*; 沢 和弘
IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 18(16), p.162012_1 - 162012_4, 2011/09
被引用回数:1 パーセンタイル:52.96炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコンポジット)は、その強度及び耐熱性が優れていることからVHTR制御棒要素の候補材の一つである。2次元C/Cコンポジットの特性評価モデルの開発は、C/Cコンポジット製制御棒の設計において最も重要な課題の一つである。2次元C/Cコンポジットの特性は、繊維/マトリックス等の微細構造に強く依存するので、その微細構造から特性を評価することが可能であると考えられる。本研究では、2次元C/Cコンポジットの微細構造をもとにした特性予測開発モデルを開発することを目的として、X線CT像を用いて気孔分布を調べ、微細構造に基づくモデルを開発した。また、圧縮強度を測定するとともにモデルを用いて評価した。その結果、X線CT像から2次元C/Cコンポジットの気孔分布を視覚的に確認し、その容積や形状を評価することができた。また、本モデルを用いて2次元C/Cコンポジットの応力分布傾向を摸擬することが有用であることを示した。しかしながら、正確に応力の大きさを評価するためには、2次元C/Cコンポジットの特性評価及び適切なメッシュの設定が必要である。
角田 淳弥; 柴田 大受; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 小西 隆志*; 沢 和弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 47(4), p.411 - 420, 2010/04
被引用回数:4 パーセンタイル:30.68(Nuclear Science & Technology)2次元炭素繊維強化炭素複合材料(2D-C/Cコンポジット)は、高温下でも高い強度を維持するなど優れた機械的・熱的特性を有しており、超高温ガス炉(VHTR)の炉内構造物、例えば制御棒要素等の候補材の一つである。VHTRの炉内構造物として適用するうえで、2D-C/Cコンポジットの異方性がその特性に与える影響を明らかにしておくことが重要である。特に、2D-C/Cコンポジットの熱特性はその微細構造に強く依存するため、特性変化と微細構造変化の関係を明らかにするためには内部の微細構造を調べる必要がある。本研究では、X線トモグラフィーを用いて酸化した2D-C/Cコンポジットの層間ボイドやトランスバースクラックを明瞭に観察し、酸化した2D-C/Cコンポジットの熱伝導率変化及び熱膨張率変化と酸化率の関係が、繊維の向きごとに経験式を用いて表すことができることを明らかにして、異方性による特性の違いが黒鉛の結晶構造の向きと2D-C/Cコンポジットの微細構造の変化により説明できることを示した。
松田 武*; 納多 勝*; 入矢 桂史郎*; 小西 一寛*; 中山 雅; 小林 保之
JAEA-Research 2007-089, 139 Pages, 2008/05
幌延深地層研究センターでは、地下施設の一部において低アルカリ性セメント(HFSC)を用いたコンクリートの施工性確認試験(原位置試験)の実施を計画している。それまでにHFSCが実工事で施工可能な性能を持つことを確認しておく必要がある。本年度は、幌延地下施設内での原位置試験計画を検討するとともにHFSCコンクリート材料のpH低下挙動の把握を実施した。また、HFSCを用いた原位置試験計画では、HFSC424N(普通ポルトランドセメント:シリカフューム:フライアッシュ=4:2:4)を吹付けコンクリートとして使用することを前提とした原位置試験計画を検討した。実施場所は地下施設の140m坑道、試験期間は10年程度を目安とし、普通コンクリート支保工との比較が可能な計画とした。また、現地で調達する材料を使用した場合もその強度を満足できることを確認するため、平成17年度に選定した配合に基づき、現地調達の細骨材・粗骨材を使用して強度試験などを実施した。HFSCコンクリート材料のpH低下挙動の把握に関しては、長期間の密封浸漬試験の供試体について、浸漬液のpH測定及び成分分析並びに固相の成分分析を行った。
竹田 宣典*; 入矢 桂史郎*; 人見 尚*; 小西 一寛*; 栗原 雄二*
大林組技術研究所報(CD-ROM), (72), 8 Pages, 2008/00
高レベル放射性廃棄物処分場に適用が検討されているポゾランを多く含む低アルカリセメントを用いたコンクリートの鉄筋コンクリートとしての適用性を評価することを目的として、水セメント比が30%のコンクリートについて、6年間の海洋暴露試験を行い、圧縮強度,塩化物イオンの侵入,鉄筋腐食などの経時変化を調査した。また、これらの結果に基づき、海水起源の地下水を有する環境下で、鉄筋腐食の進行及び腐食ひび割れの発生時期の予測を行った。その結果、下記のことが明らかになった。(1)6年間の海洋環境下における圧縮強度の低下はない。(2)塩化物イオンの侵入は、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートに比べて少ない。(3)鉄筋腐食は、塩化物イオンの侵入がなくても開始するが、暴露6年までの進行は遅い。(4)海水起源の地下水中における低アルカリセメントを用いたコンクリート中の鉄筋の腐食速度は0.300.55mg/(cm・年)程度と予測され、かぶり100mm,鉄筋径22mmとした鉄筋コンクリート構造物に用いる場合、建設後50100年後に鉄筋腐食に起因したひび割れが発生すると予測される。
三浦 律彦*; 小西 一寛*; 入矢 桂史郎*; 中山 雅; 松井 裕哉
セメント・コンクリート, (728), p.63 - 67, 2007/10
半減期の長い核種を含む高レベル放射性廃棄物の処分施設は、地下深部に建設して多重バリアシステムにより、放射性核種を生物圏から隔離するコンセプトが採用されている。放射性廃棄物処分場は、地下数百mに建設されるが、日本の岩盤条件を考えると、特に堆積岩の場合、支保工なしに掘削することは困難と思われる。支保工としての吹付けコンクリートには普通ポルトランドセメントが広く用いられるが、高レベル放射性廃棄物処分場に要求される数千年を越える超長期の性能評価においては、セメント系材料からの浸出水が示す高アルカリ(pH12.5以上)の影響により、人工バリアや天然バリアを変質させる可能性が懸念されている。筆者らは、浸出水のpHを低下させる改善策としてポゾラン反応に着目し、シリカフュームやフライアッシュといったポゾラン材料をOPCに対して50%以上置換した低アルカリ性セメント(HFSC)の研究を行い、浸出水のpHを11程度とすることが可能との結論を得た。本報ではポゾランを高含有したHFSCを用いた低アルカリ性吹付けコンクリートの諸特性について紹介する。
小林 保之; 山田 勉; 中山 雅; 松井 裕哉; 松田 武*; 小西 一寛*; 入矢 桂史郎*; 納多 勝*
JAEA-Review 2007-007, 42 Pages, 2007/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分施設では、建設・操業中の安全性を確保するため、吹付けや覆工コンクリート等、さまざまなコンクリート材料が使用される。コンクリートは、骨材,セメント,混和材等から構成される複合材料であり、これに含まれるセメントの高アルカリ成分がバリアシステムの長期安定性へ影響を及ぼすことが懸念され、日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)では、HFSCと呼ばれる低アルカリ性セメントの研究開発を進めてきている。また、原子力機構では、北海道幌延町にて地下研究施設(Underground Research Laboratory、以下URL)を建設中である。本書は、地層処分施設の建設に用いられるセメント系材料の要求性能について整理するとともに既往の低アルカリ性セメントの研究開発についてのレビューを行いHFSCを用いた吹付けコンクリートのURLにおける原位置試験計画を示したものである。計画の立案に際しては、これまでHFSCを使用したコンクリートの施工実績がないことから、施工性能,力学的性能を十分確認したうえで実施工に適用する計画とした。また、実環境でのポゾラン反応の進行度,劣化外力への抵抗性等、耐久性能についても調査する計画とした。
小西 一寛; 中山 雅; 三原 守弘; 吉田 泰*; 入矢 桂史郎*; 秋好 賢治*; 納多 勝*
JAEA-Research 2006-040, 53 Pages, 2006/06
本研究では、支保工の施工方法として吹付コンクリートを対象にHFSCを用いたコンクリートの配合を検討するとともにその施工性について評価を行った。幌延深地層研究施設における支保工の設計基準強度は28日材齢で36N/mmが求められており、この強度を満足するコンクリートの配合を検討した。急結剤添加前のベースコンクリートとして、普通セメントを用いる場合には水セメント比を0.4、早強セメントを用いる場合には水セメント比を0.45とすることにより、設計基準強度を満足する可能性のある2配合を選定し、模擬トンネルにおいて急結剤を用いた吹付施工試験を行った。従来、水セメント比は吹付コンクリートの施工性の観点から0.5程度が限界であったが、HFSCにおいては0.45及び0.4でも良好であった。吹付けコンクリートの表層部では空隙が多く認められたが、内部ではほぼ一定の単位体積質量であった。吹付けコンクリートのコアの28日材齢の平均強度は48N/mm程度あり、支保工の設計基準強度を上回る高強度となった。したがって、28日材齢のセメントペースト硬化体の浸漬液のpHは12.4程度であり、シリカフュームやフライアッシュのポゾラン反応はまだ十分ではないと考えられるものの、施工性は良好なことが明らかとなった。今後は、幌延で調達できる材料を用いて吹付けコンクリートの配合を確認するとともに、浸漬液のpHの長期的な低下挙動について評価を行っていく必要がある。
青柳 茂男; 油井 三和; 棚井 憲治; 川上 進; 藤田 朝雄; 谷口 直樹; 柴田 雅博; 小西 一寛; 西村 繭果; 菊池 広人*; et al.
JAEA-Review 2006-014, 61 Pages, 2006/03
日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)では、北海道の天塩郡幌延町にて、堆積岩を対象とした幌延深地層研究計画を進めている。幌延深地層研究計画は、平成17年度より、地下研究施設の建設に伴い、地上からの調査段階(第1段階)から坑道掘削時の調査研究段階(第2段階)へと移行していく。一方、原子力機構では、これまで工学技術の基盤技術開発として、「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性; 地層処分研究開発第2次取りまとめ」で示した一連の工学技術をベースとしつつ、幌延地区の地上からの調査段階で得られた地質環境条件を対象として工学技術の具体的な地質環境への適用性検討を行ってきた。今後は、工学技術の基盤技術開発として、幌延深地層研究計画の進捗に併せて、第2段階を通じた工学技術の具体的な地質環境への適用性検討を進め、それらの成果を体系的に整理し提示していく必要があると考える。よって、本報告書では、現時点の幌延の地下施設の建設工程及び「幌延深地層研究計画; 地下施設を利用した第2,第3段階における調査試験計画案」に基づき、幌延深地層研究計画の第2段階のうち、平成17年度から平成21年度までの5年間に焦点をあてた工学技術の適用性検討に関する研究計画を、個別研究課題ごとに整理し立案した。なお、本計画は、今後、幌延の地下施設の施工状況や最新の動向を踏まえ随時変更する可能性があるとともに、今後より詳細化していく必要がある。
磯部 兼嗣; 中村 博文; 神永 敦嗣; 都筑 和泰; 東島 智; 西 正孝; 小林 靖典*; 小西 哲之*
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.827 - 832, 2006/02
被引用回数:11 パーセンタイル:60.35(Nuclear Science & Technology)トカマク試験装置の排ガス組成を知ることは、今後の核融合装置の燃料循環処理系の最適化設計を検討していくうえで非常に重要である。今回、2003年から2004年にかけて実施されたJT-60U試験運転時の排ガス組成を測定し、プラズマ放電内容との相関を調査した。排ガス中における水素同位体の濃度は、放電ごとにピーク値を持ち、高性能プラズマや長時間運転で高い値を示す傾向が見られた。一方、ヘリウムや炭化水素などの不純物成分は、ディスラプション時やグロー放電,テイラー放電といった壁調整放電時に高い濃度で検出された。また、通常のプラズマ放電においても、水素同位体と同様に高性能プラズマや長時間運転で高い濃度を示す傾向が見られ、最大で8%の炭化水素濃度が測定された。
入矢 桂史郎*; 中山 雅; 小西 一寛; 三原 守弘
コンクリート工学年次論文集(DVD-ROM), 28(1), p.173 - 178, 2006/00
数千年以上の半減期の核種を持つ放射性廃棄物を処分する施設に適用するために、普通ポルトランドセメントよりも浸出水のpHが低い、フライアッシュを高含有したシリカフュームセメントを開発した。放射性廃棄物の処分施設の建設では吹付けコンクリートとして施工することが考えられているが、凝結時間や若材齢強度などに課題がある。本研究では、ポゾランの混合割合や水結合材比及び急結剤の種類を適切に選定することで、トンネル支保工としての適用が可能であることを示した。
林 巧; 小林 和容; 岩井 保則; 山田 正行; 鈴木 卓美; 大平 茂; 中村 博文; 舒 衛民; 山西 敏彦; 河村 繕範; et al.
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.543 - 548, 2000/11
被引用回数:19 パーセンタイル:74.95(Nuclear Science & Technology)DT核融合炉におけるトリチウムの閉じ込め性能を確証するため、原研・TPL地下にケーソンと呼ぶ12mのステンレス鋼製気密容器(炉室空間等の模擬)を設置し、その容器内への計画的トリチウム放出実験を開始した。初期の実験では、トリチウム除去設備による50m/hの定常循環換気条件下(dry N)に260MBqの純トリチウムガスを計画放出し、その空間拡散混合挙動、除染及び残留表面汚染等を調べた。ケーソン内に放出されたトリチウムは、換気流れにより約3分で均一になり、約2時間でモニターの検出限界以下の濃度に除去された。表面汚染はスミア法でその後も検出されたが、約1日で消失した。実験結果は、十分な再現性があり、三次元流体解析コード(FLOW3D)の適用・改良によりほぼ表現できるに至った。
西 正孝; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; 磯部 兼嗣; 大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 鈴木 卓美; et al.
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.879 - 883, 2000/11
被引用回数:4 パーセンタイル:32.55(Nuclear Science & Technology)原研では、トリチウムプロセス研究棟(TPL)において核融合炉燃料プロセスの研究開発を主要な研究課題の一つとして進めている。最近はITER燃料系の模擬試験に重点を置いており、世界で唯一の模擬ループの試験を開始している。ループは、ZrCoトリチウム貯蔵ベット,プラズマ排ガス処理系,深冷蒸留による同位体分離系、及びマイクロガスクロマトグラフと、光ファイバーによるレーザーラマン分析系より構成される。プラズマ排ガスを模擬したDTとHe,メタンなどの混合ガスは連続的に循環処理され、不純物元素の排出と純DTガスの再循環が模擬される。実験では、リアルタイム分析の特徴を生かして、総合システムとしての挙動の測定,動特性の解析と、運転制御法の開発を行っている。また、実験をサポートするトリチウム安全設備の運転結果についても言及する。
大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 田所 孝広*; 中村 秀樹*; 伊藤 剛士*; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; et al.
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.519 - 525, 2000/03
被引用回数:23 パーセンタイル:59.11(Physics, Fluids & Plasmas)ITER(国際熱核融合実験炉)の燃料サイクルにおけるトリチウムの安全取り扱い、制御をより良いものにするため「その場」での効率的なトリチウム計量技術が原研トリチウム工学研究室で開発された。レーザーラマン分光法を用いた燃料プロセスガスの遠隔・多点分析法が開発、試験され、120秒の測定時間に0.3kPaの検出限界で水素同位体を測定できることが実証された。25gのトリチウム貯蔵容量を持った「通気式」熱量ベッドが開発され、100gのトリチウム貯蔵容量を持ったベッドの設計においてもITERで要求される検出限界1%(1g)を満足することを実証した。これらの計量技術の開発はITER工学設計活動の下で行われ、それぞれITERの最終設計において取り入れられている。本論文においては、それぞれのシステムの概要及び実証試験の結果について述べた。
山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; 有田 忠昭*; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 小西 哲之; 榎枝 幹男; 大平 茂; 林 巧; et al.
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.515 - 518, 2000/03
被引用回数:6 パーセンタイル:21.05(Physics, Fluids & Plasmas)原研トリチウムプロセス研究棟では、1987年より、10gレベルのトリチウムを用いて、核融合炉のトリチウム技術に関する研究開発を進めている。ITERトリチウムプラントは、燃料精製、同位体分離、水処理、空気中トリチウム除去系等からなるが、燃料精製について、パラジウム拡散器と電解反応器からなるシステムを考案・検討した。トリチウムプロセス研究棟において、核融合炉模擬燃料循環ループを構築し、この燃料精製システムの実証試験に、ITERの1/15規模の処理流量で成功した。また、同位体分離システム、ブランケットトリチウム回収システムについても研究開発を進めている。
山西 敏彦; 小西 哲之; 林 巧; 河村 繕範; 岩井 保則; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 大平 茂; 中村 博文; 小林 和容; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.536 - 540, 1998/11
原研トリチウムプロセス研究棟において核融合炉燃料循環模擬ループを組み上げ、ITER条件での試験を行った。模擬ループは、電解反応器及びパラジウム拡散器を用いた燃料精製システム,深冷蒸留塔を用いた同位体分離システムから成る。模擬プラズマ排ガスとして、水素同位体混合ガス(トリチウム量1g)にメタン等不純物を添加してループに供給し、実証試験を行った。その結果、燃料精製システムから純粋な水素同位体のみを同位体分離システムに送ること,同位体分離システムからトリチウムを含まないHを抜き出すことを実証した。今回新たに得られた実証試験結果としては、電解反応器によりメタンを分解して水素として回収すること,同位体分離システムに設置したレーザーラマンにより、遠隔実時間分析が可能であることを示したことが挙げられる。
大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 田所 孝広*; 中村 秀樹*; 伊藤 剛士*; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; et al.
Fusion Energy 1998, 3, p.1069 - 1072, 1998/10
ITERの燃料サイクルにおけるトリチウムの安全取り扱い及び制御技術向上のためにより効率的なトリチウムの「その場」分析・計量技術を開発・実証する必要がある。このため原研トリチウムプロセス研究棟において同位体分離システム(ISS)やトリチウム貯蔵システム(TSS)におけるトリチウム分析・計量技術をITER工学設計活動の一環として実施した。光ファイバーを用いたレーザーラマン分光分析システムにより、4つの測定点での同時ガス分析が、リアルタイムにサンプルガスを取る必要もなく、しかも高精度に行えることを実証した。また、通気式熱量計量ベッドを開発し、ベッド内を流通するヘリウム流の出入口の温度差によりトリチウムをその場で精度良く計量可能であることを実証した。これらのシステムはITERの分析・計量システムあるいは貯蔵・計量システムとして、その設計に採用された。
奥野 健二; 小西 哲之; 山西 敏彦; 大平 茂; 榎枝 幹男; 中村 博文; 岩井 保則; 林 巧; 河村 繕範; 小林 和容
Fusion Technology 1996, p.1277 - 1280, 1997/00
原研トリチウムプロセス研究棟では、核融合炉のためのトリチウム技術の研究開発をグラムレベルのトリチウムを用いて約9年にわたって実施している。トリチウムプロセス技術については、気相電気化学反応を利用したプラズマ排ガス処理、深冷分離法及び熱拡散法による同位体分離、ZrCoによるトリチウム貯蔵と輸送、液相同位体欠損によるトリチウム廃液処理法などの研究を集中的に行い、トリチウム燃料サイクル技術の実証をはかってきた。近年はトリチウム安全工学研究の充実をはかり、気体透過膜を利用した空気からのトリチウム除去法、通気式熱量測定法によるトリチウム計量機能を持つ貯蔵ベッド、レーザーラマン分光によるプロセスガスの遠隔多点分析、プラズマ対向材中のトリチウム挙動の研究などを進めている。
林 巧; 小西 哲之; 大平 茂; 中村 博文; 井上 雅彦*; 渡辺 哲郎*; 平田 一弘*; 成瀬 雄二; 奥野 健二; Barnes, J. W.*; et al.
JAERI-M 93-094, 54 Pages, 1993/03
日米協力AnnexIVに基づいて米国ロスアラモス国立研究所のトリチウムシステム試験施設(TSTA)で行われている原研製の燃料精製システムの試験において、オイルフリー粗引き真空ポンプの1種であるスクロールポンプの軽原素ガスの排気特性を閉システムで測定した。圧縮比、到達真空などの性能は吐出側圧力の影響を受け、またガス種によって著しく異なることが見出された。特にH,Dでは性能は著しく劣化し、後段にメタルベローズポンプを設置することによって初めて窒素と同程度の排気が可能となる。水素同位体について排気特性は質量の増加と共に改善し、純トリチウムガスについてヘリウムとほぼ同等の結果が得られた。