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大久保 綾子; 木村 祥紀; 篠原 伸夫; 戸田 暢史; 舟竹 良雄; 綿引 優; 桜井 聡; 久野 祐輔
JAEA-Technology 2015-001, 185 Pages, 2015/03
核鑑識とは、捜査当局によって押収、採取された放射性物質について、ウランやプルトニウムなどの核物質や関連する物質の組成、物理・化学的形態等を分析し、その物品の出所、履歴、輸送経路、目的等を分析・解析する技術的手段である。核鑑識活動には、対象物質のサンプリング、採取したサンプルの分析、分析結果とデータベースや数値シミュレーションとの比較による解析といった活動が含まれる。核鑑識技術により、不正取引及びテロ等で使用された核物質の起源を特定できるため、犯人を特定し、刑事訴追できる可能性が高まり、核テロ等に対する抑止効果が高まるとともに、核鑑識に関する国際的なネットワークを構成することにより、グローバルな核セキュリティ体制強化に貢献できる。本報告書は、日本原子力研究開発機構において平成2325年度に実施した核鑑識研究開発、すなわち核鑑識に必要な基本的分析技術開発の成果をまとめたものである。
木村 祥紀; 篠原 伸夫; 佐藤 兼章; 戸田 暢史; 篠田 芳晴; 舟竹 良雄; 綿引 優; 久野 祐輔
Proceedings of INMM 55th Annual Meeting (Internet), 7 Pages, 2014/07
2010年にワシントンDCで開催された核セキュリティサミットにおいて日本政府は、核物質の測定、検知及び核鑑識に係る技術の開発を3年間を目途に確立し、国際社会と共有するという声明を発表した。この声明を受け、核鑑識技術開発に必要なさまざまな分析能力を有している原子力機構は、2011年度から核鑑識技術の開発を開始した。原子力機構における核鑑識技術開発は、同位体・不純物測定技術や粒子形状分析技術、年代測定技術といった核鑑識分析技術に加えて、国家核鑑識ライブラリのプロトタイプ開発をカバーしている。本発表では、原子力機構における核鑑識技術開発プロジェクトの2011年度から2013年度までの進捗を報告する。また、当該プロジェクトの今後の展開についても発表する。
木村 祥紀; 篠原 伸夫; 舟竹 良雄; 佐藤 兼章; 戸田 暢史; 篠田 芳晴; 綿引 優; 久野 祐輔
核物質管理学会(INMM)日本支部第34回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2013/10
原子力機構では、不法移転された核物質や放射性物質の属性を特定する核鑑識に係る分析手法をはじめとした技術開発を進めている。その開発項目の一つとして、核鑑識分析で得られた分析データから押収物質の起源や由来といった「属性」を特定し、それが国内のものかを判定する国内核鑑識ライブラリのプロトタイプ開発を進めている。本件では、国内核鑑識ライブラリの検討及び開発状況と今後の展望について報告する。また、原子力機構が参加した国内核鑑識ライブラリに係る国際トレーニングの概要と、その結果について報告する。
國丸 貴紀; 森川 佳太; 舘 幸男; 久野 義夫*; 細谷 真一*; 下田 紗音子*; 加藤 博康*; 中澤 俊之*; 生瀬 博之*; 久保田 政子*
JAEA-Data/Code 2012-013, 96 Pages, 2012/07
物質移動に関する調査研究では、第3段階の調査研究として、研究坑道周辺の数10m100m程度のブロックスケールを対象に、物質移動に関する現象の把握、物質移動特性の取得、物質移動モデルの構築・更新に必要な調査・評価技術を体系的に整備することを目標としている。本試験は、上記の一環として、割れ目の特徴と物質移動特性の関係を把握することを目的に、深度300m研究アクセス坑道において掘削したボーリング孔から採取したコアを利用して花崗岩中の拡散試験、粉砕花崗岩への収着試験、水飽和法及び水銀圧入法による間隙率測定を実施した。本報告では、これらの試験結果を取りまとめたものである。
長谷川 満*; 堀井 弘幸*; 野元 一宏*; 今井 良夫*; 村井 隆*; 湊 恒明*; 久野 和雄*; 土屋 勝彦; 村上 陽之; 木津 要; et al.
Proceedings of 24th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC 24) and International Cryogenic Materials Conference 2012 (ICMC 2012) (CD-ROM), p.571 - 574, 2012/05
JT-60SA装置の超伝導コイルには、18個のトロイダル磁場(TF)コイルと、4つのモジュールから構成される中心ソレノイド(CS)、そして6つの円形であり、さまざまな直径(4.5ないし11m)を持つプラズマ平衡磁場(EF)コイルがあり、日欧協力して製造が進めており、これらのうちCSとEFコイルは日本が担当となっている。このEFコイルのうち、TFコイルの下側に設置されるEF4,5,6の3つのコイルは、TFコイル完成前にJT-60SA本体が設置される箇所に配置されている必要があるため、特に製造が急がれる。2011年より、超伝導コイルの一号機として、EF4コイルの巻線製造が開始された。そして2012年4月、巻線が完成し日本原子力研究開発機構那珂研究所に納入した。最終的に、本コイルの電流中心のトレランスは、要求設計スペックの約十分の一に押さえ込むことが確認できた。本講演では、巻線製造に使用された各機器類の諸元及び工程について述べるとともに、トレランスの評価結果について報告する。
久野 義夫; 笹本 広
JAEA-Research 2009-071, 65 Pages, 2010/03
岩石亀裂中での核種移行に及ぼすコロイドの影響を評価するために、地下水中に存在するコロイドの特性を考慮した感度解析を実施した。核種の移動性のコロイドへの分配係数Kd(m/kg)とコロイドの濃度M(kg/m)が重要なパラメータであり、これらの積(Kd M)がコロイドの核種移行への影響を示す指標となる。KdM1の条件のときに、コロイドによる核種移行の助長が顕在化する。さらに、亀裂表面でのコロイドのろ過効果を考慮して、コロイドの移行挙動を解析した。コロイドのろ過係数(1/m)が大きいほど、亀裂でろ過されるコロイドは増加する傾向にある。時間とともに、ろ過されたコロイドに収着した核種が増加し、また移動性の核種が減少することにより、核種の流出曲線はピークを形成した。亀裂中での移動可能な核種の濃度を低下させる効果により、ろ過されたコロイドへの核種の分配は核種移行に顕在的な影響を及ぼす可能性がある。
辺見 努; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 奥井 良夫*; 松井 邦浩; 名原 啓博; 礒野 高明; 高橋 良和; 奥野 清; 伴野 信哉*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 19(3), p.1540 - 1543, 2009/06
被引用回数:16 パーセンタイル:62.11(Engineering, Electrical & Electronic)NbAlケーブル・イン・コンジット(CIC)型導体は原型炉用超伝導マグネットの主要な候補材料として開発を行っている。CIC型導体を構成する超伝導素線の性能は電磁力及び熱処理時の熱歪によって影響される。原型炉を設計するために、急熱急冷変態法により製作されたNbAl素線の性能評価を温度,磁場及び軸方向歪をパラメータとして実施した。本論文では、NbAl素線の性能試験結果及び評価したスケーリング則を報告する。
松井 邦浩; 礒野 高明; 布谷 嘉彦; 辺見 努; 奥井 良夫*; 押切 雅幸; 小泉 徳潔; 高橋 良和; 奥野 清; Stepanov, B.*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 19(3), p.1470 - 1473, 2009/06
被引用回数:20 パーセンタイル:67.68(Engineering, Electrical & Electronic)ITERトロイダル磁場(TF)コイル用導体は、900本のNbSn超伝導線と522本の銅線をステンレス鋼のチューブに挿入したケーブル・イン・コンジット型で、外径は40mmである。ITERでは、導体の製造認定として、各導体はスイスのサルタン試験装置で試験することになっている。導体の要求性能は、68kA, 11.3Tの条件で分流開始温度(Tcs)が5.7K以上であり、これはTFコイルの運転条件である。日本にはITER用のNbSn超伝導線を供給可能なメーカが4社あり、それぞれの素線を用いてサルタン用のサンプルを製作し、性能評価を行った。本論文では、これらの試験結果について報告する。
久野 義夫; 諸岡 幸一*; 笹本 広; 油井 三和
原子力バックエンド研究, 15(2), p.117 - 129, 2009/03
放射性廃棄物の地層処分における性能評価では、核種移行における遅延効果は一般に分配係数(Kd)によって評価されている。しかしながら、液相にコロイドが存在する場合、コロイドは核種を収着する可能性があるため、Kdの値に影響を及ぼすことが考えられる。本研究では、核種の収着挙動に及ぼすコロイドの影響を調べるために、Cs,ベントナイトコロイド及び石英砂を用いたバッチ法による収着試験を実施した。Csの石英砂へのKd(Kd)及びベントナイトコロイドへのKd(Kd)は、固相中,コロイド中及び液相中のCsの存在量から求め、試験溶液を分離するフィルタの孔径により、これらの核種の存在量の区分を行った。その結果、固相とコロイドが単独で存在する状態で取得された分配係数から、両者が共存する状態での核種の分配挙動を評価できることが確認された。このようなコロイドが共存する試験溶液の分画において、適切なろ過手法を選択することは、核種の固相への収着挙動に及ぼすコロイドの影響を見積もるうえで有効であることを確認した。
久野 義夫; 笹本 広
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1124, p.581 - 586, 2009/00
ベントナイトコロイドの移行挙動を調べるために、単一な模擬亀裂を有する花崗岩を用いたカラム試験を実施した。10 NaCl溶液として調製した条件では、ベントナイトコロイドの一部は亀裂性花崗岩中で付着して、不動化した。比較的イオン濃度が高い条件の場合は、地質媒体中でベントナイトコロイドの移行に遅延効果が期待できると考えられる。
久野 義夫; 笹本 広
JAEA-Research 2008-016, 21 Pages, 2008/03
この研究では、幌延地区において地下水コロイドの特性評価を実施することにより、原位置と大気環境の化学的条件の相違が地下水中の無機コロイドの特性に与える影響について検討した。HDB-10孔から採水した地下水において、おもにCaを含む有意な量の懸濁成分が観察された。そのため、大気に開放することによる地下水の組成やコロイドの特性に与える影響を確認するために、この地下水を用いた補足的な室内試験を実施した。大気環境下では、おもにCaCOから成る生成物が、沈殿だけではなく浮遊性の粒子として確認された。しかしながら、この浮遊性の粒子については、本地下水中で分散安定性を有していないことがDLVO理論による評価により予測された。この浮遊性の粒子の生成は、化学的条件の変化に起因する一時的な挙動と推定され、原位置の地下水中では存在していなかったものと考えられる。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:51 パーセンタイル:71.25(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
梅田 浩司; 大井 貴夫; 大澤 英昭; 大山 卓也; 小田 治恵; 亀井 玄人; 久慈 雅栄*; 黒澤 英樹; 小林 保之; 佐々木 康雄; et al.
JAEA-Review 2007-050, 82 Pages, 2007/12
本報告書は、2006年度(平成18年度)の地層処分技術に関する各々のプロジェクトにおける研究開発の現状とトピック報告を示した年度報告書である。
牛草 健吉; 関 昌弘; 二宮 博正; 乗松 孝好*; 鎌田 裕; 森 雅博; 奥野 清; 柴沼 清; 井上 多加志; 坂本 慶司; et al.
原子力ハンドブック, p.906 - 1029, 2007/11
原子力ハンドブックの第VIII章核融合の研究開発において、核融合炉の概念,炉心プラズマ物理と炉心制御技術,国際熱核融合実験炉(ITER)計画,核融合ブランケット技術,核融合燃料循環処理技術,核融合炉用材料技術,核融合動力炉概念とシステム工学課題について、研究の現状を解説する。
上田 真三*; 久野 義夫*
JNC TJ8400 2003-066, 34 Pages, 2004/02
現象理解に基づいた信頼性が高く性能評価と密接に関連したデータベースの整備方策を検討すると共に、地層処分システムの安全評価における核種移行の個別モデルとしてコロイド影響に関する文献調査、実験及び評価コードの開発を行った。その結果、JNC-TDBに関しては最新の文献情報に基づき今後行うべき課題を抽出した。特にオーソライゼーションの観点では外部組織との連携が望まれ、地熱分野などとの情報共有の可能性が見出された。JNC-SDBに関してはNpのベントナイトへの収着についてSDB登録データを利用した等温線の評価を試み、整合性のあるデータが登録されていることを認識した。また、登録情報の信頼度を定量的に評価する方法を開発し、PuとNiのベントナイトへの収着に関する登録データについて適用を試みた。この結果では、特に信頼性の高い情報は少なく、むしろ信頼性の低い情報の存在が指摘された。コロイドに関する文献調査では、コロイドへの核種収着に関する多くの情報は時間スケールを考慮すると可逆的であることが示唆され、さらに今後の試験における留意点を整理した。多孔質系媒体中のコロイド共存下での核種移行に関するカラム実験ではSrをトレーサとして用い、コロイドの共存によりイオンだけの場合と異なる移行挙動が観察され、これを解析した。また多孔質系におけるコロイド共存下での核種移行を評価する数値解析コードCOLFRAC-MRLを開発し、今後より現象理解を深めていくための技術整備を図った。
上田 真三*; 久野 義夫*
JNC TJ8400 2003-065, 204 Pages, 2004/02
現象理解に基づいた信頼性が高く性能評価と密接に関連したデータベースの整備方策を検討すると共に、地層処分システムの安全評価における核種移行の個別モデルとしてコロイド影響に関する文献調査、実験及び評価コードの開発を行った。その結果、JNC-TDBに関しては最新の文献情報に基づき今後行うべき課題を抽出した。特にオーソライゼーションの観点では外部組織との連携が望まれ、地熱分野などとの情報共有の可能性が見出された。JNC-SDBに関してはNpのベントナイトへの収着についてSDB登録データを利用した等温線の評価を試み、整合性のあるデータが登録されていることを認識した。また、登録情報の信頼度を定量的に評価する方法を開発し、PuとNiのベントナイトへの収着に関する登録データについて適用を試みた。この結果では、特に信頼性の高い情報は少なく、むしろ信頼性の低い情報の存在が指摘された。コロイドに関する文献調査では、コロイドへの核種収着に関する多くの情報は時間スケールを考慮すると可逆的であることが示唆され、さらに今後の試験における留意点を整理した。多孔質系媒体中のコロイド共存下での核種移行に関するカラム実験ではSrをトレーサとして用い、コロイドの共存によりイオンだけの場合と異なる移行挙動が観察され、これを解析した。また多孔質系におけるコロイド共存下での核種移行を評価する数値解析コードCOLFRAC-MRLを開発し、今後より現象理解を深めていくための技術整備を図った。
黒澤 進; 久野 義夫*; 諸岡 幸一; 上田 真三*
JNC TN8430 2003-006, 39 Pages, 2003/03
カラム試験によって、圧縮成型したケイ砂混合ベントナイト中でのコロイドの移行挙動について評価を行った。試験では分散性を容易に調整できることから、可動性のコロイドを模擬するため金コロイドを供した。ケイ砂混合ベントナイトは、ベントナイト(Na型およびCa型に処理したもの)にケイ砂を30wt%混同したものを準備し、これを乾燥密度1.6g/cmで圧縮成型した。3.5wt%NaCl溶液を用いた試験では、通水圧力8kgf/cmの時はNa型ベントナイト中をコロイドが移行することが確認されたが、通水圧を膨潤圧以下に低下させるとコロイドの移行停止が確認された。試験後の試料の分析によりベントナイト中の選択的な移行経路が確認された。Ca型に処理したベントナイトについてはコロイドの移行は確認されず、コロイドがフィルトレーションされていることが示された。
久野 義夫*; 上田 真三*
JNC TJ8400 2003-025, 47 Pages, 2003/02
地下水中に存在するコロイドは,放射性廃棄物の処分場から漏洩する収着性の核種に対して,移行を助長する媒体として作用することが懸念されている。このようなコロイドが核種移行に及ぼす影響を評価するためには,地下深部の地下水中のコロイドの特性データ(例えば,コロイドの濃度や核種のコロイドへの分配係数)を取得し,またコロイドが存在したときの核種移行への影響を予測するための解析コードを整備しておくことが必要とされる。本研究では天然のコロイドの存在量を調べるために,結晶質岩系の鉱山坑道において地下水試料の採取を行った。コロイドの濃度や粒径の分布,およびコロイドの化学組成を,地下水を分画することによって測定した。コロイドとしては,主としてシリカ鉱物やCaに富む成分が確認された。今回採取した地下水中には,溶存している有機物成分は検出されなかった。それらの結果,コロイドの特性は,母岩や地下水の組成に依存していることが推測された。また原位置における地下水条件を模擬するために,炭酸分圧を変化させることによって地下水条件の調整を行い,それぞれの地下水中でのコロイドの形成について検討した。亀裂性多孔質媒体中におけるコロイドに助長された核種移行についてのメカニズムを考慮した数学モデル(COLFRAC)が,米国オハイオ州立大学で開発されている。この計算コードでは,核種のコロイドへの収着として平衡論と速度論の両者を扱うことができる。このコードの利用法を習得するためのガイダンスを実施するとともに,ユーザーズマニュアルの作成を行った。
久野 義夫*; 上田 真三*
JNC TJ8400 2003-024, 129 Pages, 2003/02
地下水中に存在するコロイドは,放射性廃棄物の処分場から漏洩する収着性の核種に対して,移行を助長する媒体として作用することが懸念されている。このようなコロイドが核種移行に及ぼす影響を評価するためには,地下深部の地下水中のコロイドの特性データ(例えば,コロイドの濃度や核種のコロイドへの分配係数)を取得し,またコロイドが存在したときの核種移行への影響を予測するための解析コードを整備しておくことが必要とされる。本研究では天然のコロイドの存在量を調べるために,結晶質岩系の鉱山坑道において地下水試料の採取を行った。コロイドの濃度や粒径の分布,およびコロイドの化学組成を,地下水を分画することによって測定した。コロイドとしては,主としてシリカ鉱物やCaに富む成分が確認された。今回採取した地下水中には,溶存している有機物成分は検出されなかった。それらの結果,コロイドの特性は,母岩や地下水の組成に依存していることが推測された。また原位置における地下水条件を模擬するために,炭酸分圧を変化させることによって地下水条件の調整を行い,それぞれの地下水中でのコロイドの形成について検討した。亀裂性多孔質媒体中におけるコロイドに助長された核種移行についてのメカニズムを考慮した数学モデル(COLFRAC)が,米国オハイオ州立大学で開発されている。この計算コードでは,核種のコロイドへの収着として平衡論と速度論の両者を扱うことができる。このコードの利用法を習得するためのガイダンスを実施するとともに,ユーザーズマニュアルの作成を行った。
濱田 一弥; 中嶋 秀夫; 奥野 清; 遠藤 壮*; 菊地 賢一*; 久保 芳生*; 青木 伸夫*; 山田 雄一*; 大崎 治*; 佐々木 崇*; et al.
JAERI-Tech 2002-027, 23 Pages, 2002/03
国際熱核融合実験炉(ITER)の建設判断に必要な技術を実証することを目的として、1992年から工学設計活動 (EDA) が日本,欧州連合(EU),ロシア,米国の国際協力によって進められた。このEDAでは、各種の先端的機器の製作技術開発が行われ、ITERで必要とされる製作技術の実証と技術目標の達成に成功し、2001年7月に終了した。そして、現在、ITER計画は建設に向けた新たな局面へと進んでいる。ITERの超伝導コイル・システムは、トロイダル磁場(TF)コイル,中心ソレノイド(CS)コイル,ポロイダル磁場(PF)コイル,及び不整磁場補正コイルの4種類からなる。これらのコイルの内、CSコイル及びTFコイルは、これまで経験したことのない大型かつ高性能なコイルであるため、EDAにおいて、それぞれCSモデル・コイル計画及びTFモデル・コイル計画を実施し、製作技術開発及び超伝導特性の実証試験を行った。CSモデル・コイルの製作には、高性能超伝導素線製造技術,大型撚線技術,コイル化技術,熱処理技術,超伝導導体接続技術及び高耐電圧絶縁技術の開発が不可欠である。本報では日本が中心となって開発に成功したCSモデル・コイルについて、以上の製作技術を中心に紹介する。